独島(ドクト、日本名・竹島)が描かれた文在寅(ムン・ジェイン)大統領の旧正月ギフトを在韓日本大使館が拒絶した。韓国固有の領土である独島の図柄を青瓦台(チョンワデ、大統領府)がギフトに活用するのは極めて正常だが、日本側は「他意がある」とひねくれて受け止めた。実際に国と国の間でやり取りする「外交的ギフト」は言葉通りのギフトでないケースもある。
◇日本の骨殴った青瓦台?
21日に相星孝一駐韓日本大使が送り返したギフトは青瓦台が旧正月を迎えて内外の人たちに贈るため準備したものだった。梅エキス、ムンベ酒、五味子エキス、栗などが入った箱に独島の日の出の場面が描かれた。
ところが在韓日本大使館は独島に対するこじつけの主張をしてギフトを送り返した。日本だけでなく韓国国内すべての駐韓外交使節団に送ったギフトだが異例の抗議までしたという。
韓国国内世論は「日本に『サイダー』(スカッとする)ギフトをあげた」という意見と、「また反日行動をするのか」という意見に分かれた。今回のギフト返送は、これに先立ち2017年11月のトランプ米大統領訪韓時に青瓦台が晩餐に「独島エビ」をメニューに上げ日本が反発したことを思い出させるという反応もある。ギフトを受け取った時の日本側の反応が明らかに予想されるのに青瓦台が韓国のさまざまな美しい風景の中でもあえて独島の風景を選んだという点からだ。
これに先立ち青瓦台は昨年の旧正月ギフトには「十長生図」、秋夕(チュソク)ギフトには「日月五峯図」が描かれた箱を使った。これと関連し韓国政府は特別な説明はなく「独島は明白な韓国固有の領土」という既存の立場を繰り返した。
◇韓日首脳、ケーキ贈られ笑った時期も…
現政権初期だけでも韓日間でやりとりするギフトは贈る側も、受け取る側も本当のギフトと考えた。2018年5月に文大統領が就任後初めて日本を訪問すると、当時の安倍晋三首相はイチゴのケーキを贈った。「文在寅大統領就任1周年おめでとうございます」という言葉も書かれていた。
当時も両首脳は先の3回の首脳会談で2015年の慰安婦合意や強制徴用など過去史問題と韓米合同演習などさまざまな事案と関連してはほとんど平行線をたどっていた。だが少なくとも昼食の席では「サプライズイベント」を開き、一緒に拍手し明るく笑ったりした。
これより先の2017年12月にも河野太郎外相は水泳が好きな康京和(カン・ギョンファ)外交部長官(いずれも当時)に防水イヤホンを贈った。当時も韓日慰安婦合意検討タスクフォースの結果発表を目前にして会談は対立していたが、両国間でやりとりしたギフトだけは思慮深かったということだ。
だが両国間のこうした最小限の親交も2019年以降はなかなか見られなくなった。同年7月の日本の輸出規制措置以降に両国関係が急冷したためだ。
同年10月、当時の李洛淵(イ・ナギョン)首相が天皇即位式出席のため日本を訪れ、安倍首相に疎通の象徴としてマッコリを贈ったのが事実上品格を備えてギフトをやりとりした最後だった。当時の李首相の訪日でも明確な成果はなく、両国間の疎通の門戸はますます狭まるだけだった。
◇パンダ・孫子兵法・マグカップ…秘話生んだギフトは?
外交的ギフトがむしろ非難と議論を生んだのは韓日間だけのことではない。
2007年にドイツのメルケル首相はフランスのシラク大統領(いずれも当時)にマグカップを贈った。ところがこのマグカップのふたにはオスマン帝国(トルコの前身)の軍隊がフランスのナポレオンにより敗北する場面が描かれているとしてトルコが反発した。当時トルコのギュル外相は「欧州連合(EU)はこれ以上過去にとどまらず未来を見なければならない」と指摘したという。
中国と台湾の間ではパンダをめぐる神経戦が広がった。2005年に当時の胡錦涛中国国家主席は両岸分断後初めて開かれた国共会談で台湾側にパンダを贈ると約束した。
だが当時の台湾政府与党である民進党は中国の一方的な統一工作だとして反発した。パンダを台湾に送ることを「トロイの木馬」のように考えたのだ。
その後2008年に親中性向の馬英九総統が就任した後、台湾は中国からパンダ2頭を贈られた。名前も「離れていたが再会する」という意味の中国語「団円」から取り、オスは「団団」、メスは「円円」にした。パンダは両岸関係改善の象徴として人気を呼んだが、あまりにも多くの関心を集めたためか2016年には中国国営メディアが「オスのパンダが死んだ」という誤報を出すなどのハプニングもあった。
一方首脳間で本を贈る場合、特にその中に込められたメッセージにさらに関心が傾く。2006年に胡錦涛中国国家主席はジョージ・W・ブッシュ米大統領(いずれも当時)に孫子兵法を贈った。これと関連し、「戦わないで敵を屈服させることが最善」という教訓が含まれた孫子兵法を通じて2003年のイラク戦争など米国の対外政策を皮肉ろうとしたとの分析が出された。
◇日本の骨殴った青瓦台?
21日に相星孝一駐韓日本大使が送り返したギフトは青瓦台が旧正月を迎えて内外の人たちに贈るため準備したものだった。梅エキス、ムンベ酒、五味子エキス、栗などが入った箱に独島の日の出の場面が描かれた。
ところが在韓日本大使館は独島に対するこじつけの主張をしてギフトを送り返した。日本だけでなく韓国国内すべての駐韓外交使節団に送ったギフトだが異例の抗議までしたという。
韓国国内世論は「日本に『サイダー』(スカッとする)ギフトをあげた」という意見と、「また反日行動をするのか」という意見に分かれた。今回のギフト返送は、これに先立ち2017年11月のトランプ米大統領訪韓時に青瓦台が晩餐に「独島エビ」をメニューに上げ日本が反発したことを思い出させるという反応もある。ギフトを受け取った時の日本側の反応が明らかに予想されるのに青瓦台が韓国のさまざまな美しい風景の中でもあえて独島の風景を選んだという点からだ。
これに先立ち青瓦台は昨年の旧正月ギフトには「十長生図」、秋夕(チュソク)ギフトには「日月五峯図」が描かれた箱を使った。これと関連し韓国政府は特別な説明はなく「独島は明白な韓国固有の領土」という既存の立場を繰り返した。
◇韓日首脳、ケーキ贈られ笑った時期も…
現政権初期だけでも韓日間でやりとりするギフトは贈る側も、受け取る側も本当のギフトと考えた。2018年5月に文大統領が就任後初めて日本を訪問すると、当時の安倍晋三首相はイチゴのケーキを贈った。「文在寅大統領就任1周年おめでとうございます」という言葉も書かれていた。
当時も両首脳は先の3回の首脳会談で2015年の慰安婦合意や強制徴用など過去史問題と韓米合同演習などさまざまな事案と関連してはほとんど平行線をたどっていた。だが少なくとも昼食の席では「サプライズイベント」を開き、一緒に拍手し明るく笑ったりした。
これより先の2017年12月にも河野太郎外相は水泳が好きな康京和(カン・ギョンファ)外交部長官(いずれも当時)に防水イヤホンを贈った。当時も韓日慰安婦合意検討タスクフォースの結果発表を目前にして会談は対立していたが、両国間でやりとりしたギフトだけは思慮深かったということだ。
だが両国間のこうした最小限の親交も2019年以降はなかなか見られなくなった。同年7月の日本の輸出規制措置以降に両国関係が急冷したためだ。
同年10月、当時の李洛淵(イ・ナギョン)首相が天皇即位式出席のため日本を訪れ、安倍首相に疎通の象徴としてマッコリを贈ったのが事実上品格を備えてギフトをやりとりした最後だった。当時の李首相の訪日でも明確な成果はなく、両国間の疎通の門戸はますます狭まるだけだった。
◇パンダ・孫子兵法・マグカップ…秘話生んだギフトは?
外交的ギフトがむしろ非難と議論を生んだのは韓日間だけのことではない。
2007年にドイツのメルケル首相はフランスのシラク大統領(いずれも当時)にマグカップを贈った。ところがこのマグカップのふたにはオスマン帝国(トルコの前身)の軍隊がフランスのナポレオンにより敗北する場面が描かれているとしてトルコが反発した。当時トルコのギュル外相は「欧州連合(EU)はこれ以上過去にとどまらず未来を見なければならない」と指摘したという。
中国と台湾の間ではパンダをめぐる神経戦が広がった。2005年に当時の胡錦涛中国国家主席は両岸分断後初めて開かれた国共会談で台湾側にパンダを贈ると約束した。
だが当時の台湾政府与党である民進党は中国の一方的な統一工作だとして反発した。パンダを台湾に送ることを「トロイの木馬」のように考えたのだ。
その後2008年に親中性向の馬英九総統が就任した後、台湾は中国からパンダ2頭を贈られた。名前も「離れていたが再会する」という意味の中国語「団円」から取り、オスは「団団」、メスは「円円」にした。パンダは両岸関係改善の象徴として人気を呼んだが、あまりにも多くの関心を集めたためか2016年には中国国営メディアが「オスのパンダが死んだ」という誤報を出すなどのハプニングもあった。
一方首脳間で本を贈る場合、特にその中に込められたメッセージにさらに関心が傾く。2006年に胡錦涛中国国家主席はジョージ・W・ブッシュ米大統領(いずれも当時)に孫子兵法を贈った。これと関連し、「戦わないで敵を屈服させることが最善」という教訓が含まれた孫子兵法を通じて2003年のイラク戦争など米国の対外政策を皮肉ろうとしたとの分析が出された。
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