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自分の罠にかかる日本…「佐渡金山のユネスコ推薦見送りか」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

朝鮮人1200人余りが強制労働した新潟県の佐渡鉱山。[中央フォト]

日本政府が日帝強占期に朝鮮人の強制労働が行われた佐渡金山のユネスコ世界文化遺産への推薦を見送るものとみられる。韓国の反発に対する対応などが準備されていない状況で推薦してもユネスコの審査で脱落する可能性が高いという判断からだ。

読売新聞やTBSなど日本メディアは20日、複数の日本政府関係者の話として日本政府が佐渡金山のユネスコ登録推薦を見送る方向で最終調整に入ったと報道した。読売新聞は「韓国の反発などで、2023年のユネスコ世界遺産委員会で登録される見通しが立たないと判断した」と伝えた。

ユネスコ世界遺産の審査では一度脱落した候補がその後に再審査などで登録された事例はない。したがって今回脱落すれば機会がなくなるだけに、時間を置いて戦略を補完し2024年以降の登録を再推進することにしたとみられる。推薦に関する最終決定は来週開かれる閣議で下される。


◇慰安婦記録物の登録防ごうと制度変更主導

日本メディアは今回の決定に対して「韓国の反対」を主要理由に上げているが、実際に佐渡金山の登録申請見送りは日本が自ら招いた側面が大きい。

日本は2015年に旧日本軍が1937年に南京占領後に中国の民間人を大量虐殺した「南京大虐殺」と関連した記録が世界記憶遺産に登録されると「日中間で見解の違いがある事案」として強く反発した。

翌2016年には韓国・中国など8カ国の団体が旧日本軍慰安婦記録物の登録を申請した。すると日本はユネスコへの分担金を拠出しないなど圧力を加え世界記憶遺産登録の際に反対する国があれば審査を中断して議論をする方向に制度改編を主導した。昨年から正式にこの制度が導入され、慰安婦記録物の登録はほぼ不可能になった状況だ。

佐渡金山の場合、記憶遺産ではなく文化遺産だが、韓国の反発を押し切って登録を推進する場合にはダブルスタンダードという批判は避けにくい。日本外務省内でも「今回は日本が逆の立場になり、韓国の反発がある中で推薦すれば国際社会の信用を失いかねない」という意見が出てきたと読売新聞は伝えた。

◇「軍艦島で約束守らなかった前例も」

日本が2015年に端島(別名・軍艦島)炭鉱などを「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産に登録する過程で起きた議論も日本の足を引っ張っている。ユネスコ申請当時日本は「1940年代に一部の施設で多くの韓国人などが自身の意思に反して動員され苛酷な環境下で強制的に労働した事実があることを認識する」として「該当施設に情報センターなどを建てて犠牲者を賛える」と約束した。

しかし2020年に東京に開設された情報センターでは「朝鮮人に対する差別はなかった」という住民の発言を公開するなど、当初の約束とは反対の内容が展示されている。ユネスコ遺産委員会はその後現地調査を経て日本が約束を履行していないと判断し、昨年「強い遺憾」という表現が盛り込まれた決定文を採択した。

東京のある外交消息筋は「日本がこうした事例ですでにユネスコから警告を受けた状況で同じ問題を抱えている佐渡金山の登録を申し込むのは負担が相当あるだろう」と話した。

◇岸田首相、安倍元首相の反対突破するか

だが安倍晋三元首相をはじめとする自民党内の強硬派は韓国の反発のために推薦をあきらめてはならないとし日本政府を圧迫している。自民党の高市早苗政調会長は19日、佐渡金山の推薦を「日本の名誉に関わる問題。政府には登録に向けて本気で頑張ってほしい」と話した。

18日には自民党の国会議員で構成された「保守団結の会」が佐渡金山を世界遺産に推薦することを日本政府に促す決議案を採択したりもした。

岸田文雄首相ははっきりした回答を出していない。18日夜に「政府としては登録の実現が何より大事だ。そのために何が最も効果的なのかしっかり考えて検討していきたい」とだけ述べた。木原誠二官房副長官も20日の定例会見で関連質問に「首相が話した通りだ。登録に向け何が最も効果的かという観点から政府が総合的に検討している」と話した。

新潟県の佐渡島にある佐渡金山は江戸時代(1603~1868年)に世界最大規模の金生産地だった。太平洋戦争が本格化した後には銅・鉄・亜鉛など戦争物資を掘る鉱山として活用され、約1200人の朝鮮人が鉱山に動員され苛酷な環境で働いたという記録がある。新潟県は戦争時期の歴史は除いて江戸時代までだけをユネスコの登録対象とした。



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