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韓国軍、監視カメラに5回映っても越北を見逃す…警戒に問題

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国陸軍1師団都羅(ドラ)OP鉄柵に科学化警戒システム構築の一環として光網が設置されている。光網は鉄柵に設置する網形の感知装備だ。[写真 共同取材団]

脱北者が1日、江原道(カンウォンド)東部戦線軍事境界線(MDL)の鉄柵を越えて北朝鮮側に向かう場面が軍のGOP(一般前哨)の監視カメラに5回も映っていた。しかし監視警戒兵力がこれをすべて見逃したことが明らかになり、軍は最前方部隊の警戒態勢に問題があったことについて「国民に申し訳ない」と伝えた。



韓国軍合同参謀本部によると、1日に陸軍第22師団GOPが管轄する地域鉄柵を越え、陸路を通って北朝鮮に向かった脱北者A氏(2020年に脱北)が柵を越える場面はGOP内の監視カメラ3台に計5回も映っていた。


合同参謀本部の戦備態勢検閲室が調査した結果、警戒の問題点がいくつか確認された。勤務紀綱とシステム全般にも問題点が見つかった。ドミノのように連鎖的に失策が続いていたのだ。

◆警報で出動も異常を発見できず

A氏が1日午後6時36分ごろ、GOPの鉄柵を越えて北側に渡る過程で、軍の科学化警戒システムの警報が鳴った。小隊長など兵力6人が出動したが、現場で特異事項を発見できなかった。

◆リアルタイム映像で認知できず

GOP監視兵はリアルタイムで伝送される監視カメラの映像で、A氏が鉄柵を越える場面を状況発生当時に認知できなかった。

監視兵は状況発生当時、監視カメラに映った物体が見えにくく、監視カメラの死角地帯などの問題で状況を正確に確認できなかったと、合同参謀本部は伝えた。

◆別の時間帯の録画画面を再生

軍のGOP監視カメラ3台にはA氏が南側の鉄柵を越える場面、北側の鉄柵を越える場面がそのまま映っていた。しかし該当部隊はその後、録画された映像を再生した時にも、A氏が鉄柵を越えて北側に渡った事実を逃した。

録画映像再生時にサーバーに入力された時間と実際の撮影時間に差があり、柵を越える場面をまともに確認できなかった。このため特異状況はないと判断したことが明らかになった。

人が鉄柵を越えた時間帯の映像を再生したのではなく、関係のない時間帯の映像を再生して問題がないと判断したということだ。

◆普段の装備同期化を怠る

軍関係者は「勤務指針上、一日に2回、装備の時間を互いに合わせる同期化作業をする必要があったが守られず、4分ほど(サーバーに記録された時刻と撮影時間に)差が発生した」と話した。

◆上級部隊に報告せず

該当大隊の指揮統制室長は独自で状況を終了した後、上級部隊や大隊長に報告もしなかったことが確認された。

第22師団の該当部隊は2日午後9時17分ごろ、非武装地帯(DMZ)内の未詳の人員を熱線観測装備(TOD)で識別し、特異状況が発生したという事実を初めて認知した。

◆遅い謝罪

合同参謀本部のチョン・ドンジン作戦本部長(陸軍中将)は「東部戦線で発生した越北状況について国民に申し訳ない。調査結果に基づいて補完対策を用意して推進する予定」と述べた。

合同参謀本部は記者団に配布した説明資料で「軍は今回の状況を重く認識している」とし「切歯腐心の姿勢で現場作戦部隊の将兵が対応態勢を確実にし、任務遂行能力と体系を早期に確立する」と伝えた。



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