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【社説】「第2の軍艦島」懸念される日本の佐渡金山文化遺産登録

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
日本政府が佐渡の金山遺跡をユネスコ世界文化遺産登録推薦に向けた候補に選定した。来年2月1日までに正式に申請資料を提出し2023年にユネスコの審査を通過するのが目標という。日本政府がこれを推進する過程で朝鮮人強制動員という歴史的事実を最後まで無視するならば6年前に同様の対立を生じさせた端島(別名・軍艦島)をめぐる議論が再演されるのは火を見るより明らかだ。そうでなくても史上最悪の状態である韓日関係に新たな悪材料を加えるようなことになるのは間違いない。

日本は佐渡金山の遺産登録範囲が江戸時代に限定されるので議論になることはないという立場だ。佐渡金山は17世紀に世界最大の金鉱であり伝統手工業方式の鉱業技術を見せる文化遺産としての価値があるということだ。これに対する厳正な判断を下すのはユネスコの役割だ。だが韓国としてはこれをひたすら見守っていることはできない立場だ。日本がユネスコ遺産として認証され世界的記念物であり観光資源としようとするまさにその場所で日帝強占期に朝鮮人1000人以上が苛酷な強制労働に苦しめられた記憶がまだ生々しいためだ。

今回の事案は明治時代(1867~1912)の産業遺産として認証された軍艦島登録時と似ている。当時日本はユネスコの審査過程で軍艦島関連展示施設に朝鮮人強制動員の歴史的事実を説明する措置をすると約束した。だが日本は約束を守るどころか昨年開館した産業遺産情報センターの展示物に「朝鮮人に対する差別はなかった」と記述した。7月にユネスコ世界遺産委員会で「強い遺憾を表明する」として約束履行を促す決議が採択されたが日本は不動の姿勢だ。


こうした経緯を考えれば韓国政府が日本政府に登録推進を撤回するよう要求してきたのは当然のことであると同時に、日本の自業自得だ。北海道や九州など日本各地の鉱山と軍需施設、道路・鉄道などの難工事の現場には強制動員された朝鮮人労働者の血と恨(ハン)が染みこんでいる。これを否定したり歪曲する行為だけでなく、もう一度痛みを与える行為を日本は自制しなければならない。それは韓国の強制徴用大法院判決をめぐる法理的・外交的論争に先立つ人道的・道義的次元の問題だ。もし日本が軍艦島登録時にした約束を守ったならば韓日両国が折衝点を見いだして対立を克服した先例になり得ただろう。いまからでも遅くないので日本はまず軍艦島に対する約束を守らなければならない。合わせて韓日外交当局は知恵を集めて賢明な解決策を探すよう促す。



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