青瓦台(チョンワデ、大統領府)の朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席。キム・ソンニョン記者
朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席はこの日、CBSラジオとのインタビューで「(現状況に)沿った措置はすでにすべて準備できているが、そのカードはその時の状況によって選ぶことになる」としながら「厳しい時期に政府の対策や措置がもたついたり中途半端になったりすることはないと考える」と述べた。続いて「水曜日と木曜日の状況を見守りたい」とした。
新型コロナの推移によって17日(金曜日)に強化された防疫指針を発表するかもしれないという意味だと思われる。
実際、オミクロン株の拡大、新型コロナの重篤患者および死亡者の急増によって医療現場では直ちに防疫を強化するべきだという声が高まっている。
保健医療労組は前日に記者会見を開いて「準備もなく実施された『ウィズコロナ』政策の限界が表れている」とし、段階的日常回復を2週間ほど停止するべきだと訴えた。
疾病管理庁の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)長官も前日のKBS(韓国放送公社)とのインタビューで「12月に60歳以上の高齢層の3次接種に集中して、福祉部が行政命令を下して3000病床の拡充を進めているが、その準備に12月1カ月ほど必要とされる」としながら、12月中の防疫指針強化の可能性を示唆した。
朴首席はただし「準備ができている対策は防疫と民生という2つの観点から検討することになる」としながら、防疫強化に伴う民生経済の沈滞に対する心配ものぞかせた。小商工人自営業者の反発を考慮すると、防疫措置の強化は最大限慎重に検討するべきだというのが青瓦台の考えだ。
一方、朴首席は文在寅(ムン・ジェイン)大統領がオミクロン株拡大状況でオーストラリアを国賓訪問したのが国内状況を軽視しているのではないかという指摘に対して「大統領は1つのことだけに集中することはできない位置」とし「コロナ状況が厳しいからといって国益がかかった外交問題を軽視することはできない」と答えた。朴首席は「大統領が尿素水事態を強いられた国民に韓国電気自動車や2次電池などに必須の、そのようなリチウムやレアアース(希土類)のようなものに対して合意を進めるべき時点だ。だがコロナのせいでそれを断念して『行かない』というのは、別の職務を遺棄すること」と強調して「国益と国民の未来がかかった問題を政治的領域に引き込んで、大統領の外交を蔑視するようなことは国民のための道ではない」と述べた。
前日スコット・モリソン豪首相から中国に対する牽制(けんせい)の動きに参加してほしいという圧迫を受けたという一部の解釈を巡り「そのように行き過ぎた解釈は望ましくない」と批判した。モリソン首相は会見で「文大統領がオーカス(AUKUS、米国・英国・オーストラリア安保同盟)を支持してくれたことに感謝する」としながら、北京冬季オリンピック(五輪)外交的ボイコットなど中国牽制に対して、迂回的に共にするよう促すような姿を見せた。
朴首席はこのような外交的解釈を巡って「文大統領は1兆ウォン(約960億円)台の防衛産業契約締結などの国益があるためオーストラリアに行った」としながら「(米中の間でのバランス外交に)当然問題が無いようにするだろう」と強調した。朴首席は北京冬季五輪に政府要人が出席する問題に対しては「直前(冬季)五輪を開催した国として寄与する義務がある」としながらも「代表団がどのように組まれるのか予想するのはまだ早い」と明らかにした。
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