新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）の新しい変異株「オミクロン株」が各国に拡大する中で、英国では来年４月までに同株による死亡者が最大７万５０００人に達する可能性があるという観測が出てきた。

１１日（現地時間）、英紙ガーディアンなどによると、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院（ＬＳＨＴＭ）研究陣は英国政府が防疫規制を強化しない場合、１２月から５カ月の間にオミクロン株の感染に伴う死亡者がイングランドだけで２万５０００～７万５０００人に達する可能性があると推算した。

パンデミック以降、最近までの約２年間のイングランドの新型コロナ累積死亡者数は約１２万７０００人となっている。オミクロン株の免疫回避水準などが深刻であることが分かれば、一日あたりの入院患者の規模が新型コロナ拡大がピークだった今年１月の２倍に迫る恐れがあると予測された。ＬＳＨＴＭ研究陣は「政府が集合人数制限の導入など防疫規制をもっと強化しなければ、この変異株の拡大は手がつけられなくなる」と明らかにした。


ただし一部の専門家はオミクロン株の症状がやや軽く、このような予測が結果的に過大評価されたものになりえるともみている。イースト・アングリア大学のポール・ハンター教授は「オミクロン株が実際にそれほど深刻ではない病気と関連があるなら、このようなモデルは入院および死亡をやや実質的に過大評価するだろう」と言及した。

一方、オミクロン株は今週中に一部の欧州国家でもデルタ株を抜いて支配種になる可能性があると米国ワシントン・ポスト（ＷＰ）など外信は報じている。デンマークのオールボー大学のＭａｄｓ　Ａｌｂｅｒｔｓｅｎ教授は「デンマークでも今週末ごろになればこの変異株が支配種になるだろう」と展望した。英国スコットランド自治政府のニコラ・スタージョン第一首相も「オミクロン株が今後数日内にデルタ株を追い越すだろう」と１０日、述べた。