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【グローバルアイ】性的マイノリティーのカップル認めた東京都

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
『きのう何食べた?』という映画がある。今秋日本で公開されて興行収益10億円を突破して成功を収めた。よしながふみの漫画が原作だ。2019年テレビドラマとして制作されて話題になり、映画はその続編となる。題名そのまま、主人公が「昨日何を食べたのか」に集中する、『孤独なグルメ』系の料理ドラマだ。

特別なのは2人の主人公が40代の性的マイノリティーであるという点だ。小さな法律事務所で弁護士として働いているシロ(西島秀俊)と美容師のケンジ(内野聖陽)はゲイカップルとして数年間一緒に暮らしている。料理が趣味のシロは毎日帰り道に買い物をして2人が一緒に食べる食事を作る。人々のうわさになるのが嫌で自分が性的マイノリティーであることを明らかにしないシロ、息子がゲイであることを受け入れたものの相変らず混乱している両親などのエピソードが出てくるが平凡そのものだ。各自仕事をして一緒にご飯食べて、それぞれ違う性格であれこれ言い争い、老後のことをたびたび心配する中年カップルだ。

人権問題では韓国よりもいいとは決して言えない日本だが、性的少数者に対する認識においては間違いなく差がある。数年前にブームを起こした『おっさんずラブ』というドラマは韓国人の立場では「このような内容を地上波で放送することができるのか」と思うほどだった。バラエティー番組に引っ張りだこのマツコデラックスら性的マイノリティーの芸能人も少なくない。そのような面で8日、東京都が性的マイノリティーのカップルを認める「同性パートナーシップ制度」を来年から導入すると発表したのは「今さら?」という感じさえ受ける。


「同性パートナーシップ」は性的マイノリティーのカップルに法的にも結婚夫婦と同様の権利を付与する制度だ。すでに47都道府県のうち大阪府や茨木県など5つの自治体が同じような制度を導入しており、東京都が合流して全国に拡大する可能性が高まった。日本は主要7カ国(G7)のうち同性婚を認めていない唯一の国だが、今年3月には札幌地裁で「同性間の結婚禁止は違憲」という判決が下された。今回の制度導入を控えて都が実施したアンケート調査では市民の7割以上が肯定的な立場だったという。

韓国では関連の議論がストップしている。性的志向や性別アイデンティティはもちろん、数多くの「違い」に伴う差別をなくそうという「差別禁止法」まで「社会的合意が必要」という言葉に足かせをかけられた状態だ。差別をなくすのにどのような合意が必要だというのだろうか。世界の人々の共感を得るコンテンツを数えきれないほど作り出している韓国で『きのう何食べた?』のようなドラマを見ることができる日はいつごろだろうか。

イ・ヨンヒ/東京特派員



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