2019年6月30日に板門店共同警備区域(JSA)で会ったトランプ大統領と金正恩委員長。[写真 青瓦台写真記者団]
『私たちがともにした旅程』(Our Journey Together)というタイトルで出版された約320ページのアルバムのうち156ページにはトランプ前大統領が2019年6月に金委員長と板門店(パンムンジョム)で会い握手をしようと手を差し出す写真が掲載された。
写真には「南北の境界で。私は金正恩が好きだった。とてもタフで賢い。世界は私たちの関係のためより安全なところだった。大統領選挙が操作されなかったなら私たちはいまごろ北朝鮮と合意を成し遂げていただろう」という親筆メモを書いた。
バイデン大統領が勝利した昨年11月の大統領選挙が操作されたという主張を繰り返す一方、バイデン政権で北朝鮮との膠着が続いている状況を強調しようとしたものとみられる。
メモはトランプ前大統領の筆跡だ。収録された写真全部にメモをつけたのではなく、自身が意味あると考えた一部の場面を選んでコメントを付けたとみられる。
板門店での会談の写真はトランプ前大統領のフロリダ州パームビーチの居住地であるマーアーラゴの事務室にも掛けられていることも確認された。
この写真の前のページには金委員長との板門店会合に先立ち文在寅(ムン・ジェイン)大統領と板門店共同警備区域を訪問し、北側を眺める写真が使われた。
板門店会合の写真の次のページには2018年6月にシンガポールで金委員長と会って握手する写真が収録された。
その横には「力を通じて増進された平和」という見出しに続き、「非核化と米国人捕虜釈放、米国人英雄遺骨返還を交渉し北朝鮮に対する最大の圧迫を維持して強い制裁を施行した」という内容の文言が入った。
決裂で終わった2019年2月のベトナム・ハノイでの米朝首脳会談は含まれなかった。
習近平中国国家主席との写真も6枚で重点的に含まれた。ロシアのプーチン大統領とも関係が良かったとし一緒に撮った写真を入れた。
アルバムにはトランプ前大統領の感情があちこちに含まれた。敵同士だったマケイン元上院議員(故人)と撮った写真には「マケインがホワイトハウスを訪ねて妻のための席に招いた。私は笑っているが彼を少しも好きでなかった」と書いた。
このアルバムの価格は74.99ドルだ。直筆サインが書かれたものは229.99ドルで販売される。
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