「あらゆる面でトップ10の国になりました。世界の客観的な評価です」
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は任期中最後の「国民との対話」をこのように終えた。先月2時間近く生中継された放送で大統領が最もしたかった話だと感じられた。国連貿易開発会議(UNCTAD)が7月に韓国の地位を先進国に変更した時も大統領は自負心を持てと話した。
あらゆる分野の前に「K」がつくK現象。ネットフリックスで世界1位達成が目新しくないほど韓国の位置付けは変わった。2008年に初めて米国に行ったが、いまだったら私が体験した差別は以前のようではなかっただろう。
そこでいまでは私たちは先進国と同じ質問を受け始めた。「何があなたの人生に意味を持たせるのですか?」。国民との対話の3日前、米ピュー研究所は17カ国の先進国の国民に投げかけたこのひとつの質問の結果を発表した。当然「トップ10」の国の韓国も含まれた。
韓国は唯一「物質」が人生の意味で1位を占めた国だった。回答者のうち3%だけが友人と共同体を意味の源泉だと答えた。人生で最も多くの時間を過ごす職業を選んだのは100人中6人にすぎなかった。これに対しイタリアでは回答者のうち43%が職業を選んだが、あるイタリア人は「職業なくして人間は尊厳できない」と話した。マンション購入が尊厳の根拠になった韓国では考えにくい解答だった。
学び、恋人、奉仕でも韓国は欧米と違い最下位圏を記録した。これに対し物質と経済的自由に言及したり、人生の意味を問うと「難関と困難」から思い浮かぶという割合が高かった。人生の大部分は家族・恋人・友人・職業で満たされる。日常から意味を見つけることは容易ではなく、生きることが最も重要だがそれさえも難しい社会が韓国という意味だ。トップ10の国の客観的な成績表だった。
高校と大学に通う間、「私たちは何をすれば幸せで意味ある生活を送れるだろうか」とともに悩んだ友人がいた。久しぶりにその中で最も近い友人と会った。「君の白髪が増えた」と言うと「週末だけを待って働く暮らしを望んだのではなかった」とため息をついた。かつて夢見た職業もいまは経済的理由から挑戦するのが容易でない年齢になったと話した。互いにいつも時間がないほど毎日が忙しいが、その中で生きることの動力を見いだすのは難しい日常が繰り返されていた。
私たちは本当に「トップ10」の国に住んでいるのだろうか。家族と友人、毎日私が任された仕事で少しずつ成長していく小さなやりがいが、お金と不動産という物質よりも価値あるように見なされる社会と言えるだろうか。
そこで私はもう一度問いたい。何がトップ10の国を作るのか。いま私たちの暮らしは本当に大丈夫なのか。トップ10の国の客観的評価は何かという話だ。
パク・テイン/JTBC機動イシューチーム記者
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は任期中最後の「国民との対話」をこのように終えた。先月2時間近く生中継された放送で大統領が最もしたかった話だと感じられた。国連貿易開発会議(UNCTAD)が7月に韓国の地位を先進国に変更した時も大統領は自負心を持てと話した。
あらゆる分野の前に「K」がつくK現象。ネットフリックスで世界1位達成が目新しくないほど韓国の位置付けは変わった。2008年に初めて米国に行ったが、いまだったら私が体験した差別は以前のようではなかっただろう。
そこでいまでは私たちは先進国と同じ質問を受け始めた。「何があなたの人生に意味を持たせるのですか?」。国民との対話の3日前、米ピュー研究所は17カ国の先進国の国民に投げかけたこのひとつの質問の結果を発表した。当然「トップ10」の国の韓国も含まれた。
韓国は唯一「物質」が人生の意味で1位を占めた国だった。回答者のうち3%だけが友人と共同体を意味の源泉だと答えた。人生で最も多くの時間を過ごす職業を選んだのは100人中6人にすぎなかった。これに対しイタリアでは回答者のうち43%が職業を選んだが、あるイタリア人は「職業なくして人間は尊厳できない」と話した。マンション購入が尊厳の根拠になった韓国では考えにくい解答だった。
学び、恋人、奉仕でも韓国は欧米と違い最下位圏を記録した。これに対し物質と経済的自由に言及したり、人生の意味を問うと「難関と困難」から思い浮かぶという割合が高かった。人生の大部分は家族・恋人・友人・職業で満たされる。日常から意味を見つけることは容易ではなく、生きることが最も重要だがそれさえも難しい社会が韓国という意味だ。トップ10の国の客観的な成績表だった。
高校と大学に通う間、「私たちは何をすれば幸せで意味ある生活を送れるだろうか」とともに悩んだ友人がいた。久しぶりにその中で最も近い友人と会った。「君の白髪が増えた」と言うと「週末だけを待って働く暮らしを望んだのではなかった」とため息をついた。かつて夢見た職業もいまは経済的理由から挑戦するのが容易でない年齢になったと話した。互いにいつも時間がないほど毎日が忙しいが、その中で生きることの動力を見いだすのは難しい日常が繰り返されていた。
私たちは本当に「トップ10」の国に住んでいるのだろうか。家族と友人、毎日私が任された仕事で少しずつ成長していく小さなやりがいが、お金と不動産という物質よりも価値あるように見なされる社会と言えるだろうか。
そこで私はもう一度問いたい。何がトップ10の国を作るのか。いま私たちの暮らしは本当に大丈夫なのか。トップ10の国の客観的評価は何かという話だ。
パク・テイン/JTBC機動イシューチーム記者
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