米国・欧州をはじめとする世界各地で新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)再拡大が起きていて疲弊している中、日本だけで感染者が急減していてその理由に関心が集まっている。NHKによると、22日、日本全国で50人の新規感染者が報告され、今年に入り最も少ない数値を記録した。11月から「ウィズコロナ」が本格的に実施されているにも関わらず、新型コロナは再拡大せず安定している。
この日の感染者は首都東京で6人をはじめ、大阪府5人、神奈川県10人、北海道6人など全国各地の都市で10人以下だった。死亡者は全国で2人だった。週末の影響もあるが、先週月曜日(78人)に比べて大幅に減った。
8月に一日3万人まで増えた日本の一日のコロナ感染者数は9月1日2万20人、10月1日には1444人に減ると、11月に入ってからは平日100人~200人台、週末は100人未満を記録している。
日本のコロナ患者急減の理由について誰もはっきりとした説明を出せていない。日本メディアでも「謎」「例外的」という表現が登場するほどだ。検査件数の減少が理由に挙げられてはいるが説得力があまりない。8月第5波当時、一日16万件まで増えたPCR検査件数は、感染者が大幅に減った10~11月には平日3万~5万件、週末は1万~2万件で横ばいが続いている。
厚生労働省によると、日曜日だった21日の検査は計1万9138件だった。実際に患者が減っていることを示しているのは感染率だ。東京の感染率は8月には20%台まで上昇したが21日には0.3%まで減った。
この中で専門家たちがまず共通して取り上げるのは「ワクチン効果」だ。日本の新型コロナワクチン接種完了率は22日基準で1回目の接種が78.6%、2回目の接種完了は76.2%だ。東邦大学の館田一博教授は8日、日本経済新聞の寄稿文で「ワクチンの効果と基本的な感染対策の徹底」によって「一時的に強い集団免疫」効果が現れていると分析した。
日本国内の接種者は全員ファイザーかモデルナのワクチンを打っているが、この2つのワクチンがデルタ株ウイルスに強い効果を発揮したのも理由として挙げられている。静岡新聞は16日付で「(ファイザー社製のワクチンは)一時はデルタ株への効き目が心配されたが、英国の調査ではデルタ株でも感染を79%減らし、発症は88%減らすことが分かった」と伝えた。
だが、日本よりもワクチン接種率が高い韓国や欧州の一部の国々で再拡大が発生している状況をみると、「ワクチン効果」だけでは説明し切れない。そのため登場したのが「日本デルタ株自滅説」だ。デルタ株が日本国内で短期間に急激に拡散して変異株ウイルス内の遺伝情報が破壊され、複製ができない状態になって死滅する手順を踏んでいるという主張だ。
国立遺伝学研究所と新潟大学の研究チームは先月末に開かれた日本遺伝学会でこのような「自滅説」を発表して関心を集めた。研究チームによると、ウイルスのゲノム(全遺伝情報)複製時に発生した変異株を修復する時に必要なのが「nsp14」という酵素だ。研究チームが日本の第5波当時の感染者のゲノムデータを調査した結果、このnsp14の複製エラーが有意な水準で現れた。このようなエラーが蓄積されてウイルスが増殖できなくなってしまったという説明だ。
大阪大学の松浦善治特任教授も、日経に「強い感染力を持つ新型コロナのデルタ株はあまりに多くの変異を起こしすぎ、人間に感染した時に増えるのに必要な物質を作らせる遺伝情報が壊れるなどして、自滅しつつあるのかもしれない」と自滅説にウエイトを置いた。
だが、これは言葉どおり「仮設」にすぎず、慎重にアプローチしなければならないとする意見が多い。静岡県立こども病院感染対策室の荘司貴代医師は現地メディアに「まだ仮説の段階」と前置きしながら「信頼できる研究結果が出るまでには時間がかかる」と話した。
一方、今冬に第6波が日本を襲っても規模はそれほど大きくないという人工知能(AI)の予測も公表された。
23日、毎日新聞によると、名古屋工業大学の平田晃正教授(医用工学)チームがワクチンの効果や過去の流行の周期、国内の大型休暇の日程などをAIに学習させてシミュレーションした結果、東京の場合、年末から感染者が増え始めるが来年1月中旬のピーク時でも一日感染者は370人程度と予測した。
このAIはこれに先立ち、第5波が9月10日以降に収拾を始めて10月中に一日の感染者が200人台まで減るという「ピンポイント予測」で話題になったことがある。平田教授は同紙に対して「マスクの着用など感染対策を続けることが前提だが、ワクチン接種の効果が大きい」とし「今冬の第6波は東京だけでなく、全国的にも第5波の5分の1~10分の1に抑えられるだろう」と強調した。
この日の感染者は首都東京で6人をはじめ、大阪府5人、神奈川県10人、北海道6人など全国各地の都市で10人以下だった。死亡者は全国で2人だった。週末の影響もあるが、先週月曜日(78人)に比べて大幅に減った。
8月に一日3万人まで増えた日本の一日のコロナ感染者数は9月1日2万20人、10月1日には1444人に減ると、11月に入ってからは平日100人~200人台、週末は100人未満を記録している。
日本のコロナ患者急減の理由について誰もはっきりとした説明を出せていない。日本メディアでも「謎」「例外的」という表現が登場するほどだ。検査件数の減少が理由に挙げられてはいるが説得力があまりない。8月第5波当時、一日16万件まで増えたPCR検査件数は、感染者が大幅に減った10~11月には平日3万~5万件、週末は1万~2万件で横ばいが続いている。
厚生労働省によると、日曜日だった21日の検査は計1万9138件だった。実際に患者が減っていることを示しているのは感染率だ。東京の感染率は8月には20%台まで上昇したが21日には0.3%まで減った。
この中で専門家たちがまず共通して取り上げるのは「ワクチン効果」だ。日本の新型コロナワクチン接種完了率は22日基準で1回目の接種が78.6%、2回目の接種完了は76.2%だ。東邦大学の館田一博教授は8日、日本経済新聞の寄稿文で「ワクチンの効果と基本的な感染対策の徹底」によって「一時的に強い集団免疫」効果が現れていると分析した。
日本国内の接種者は全員ファイザーかモデルナのワクチンを打っているが、この2つのワクチンがデルタ株ウイルスに強い効果を発揮したのも理由として挙げられている。静岡新聞は16日付で「(ファイザー社製のワクチンは)一時はデルタ株への効き目が心配されたが、英国の調査ではデルタ株でも感染を79%減らし、発症は88%減らすことが分かった」と伝えた。
だが、日本よりもワクチン接種率が高い韓国や欧州の一部の国々で再拡大が発生している状況をみると、「ワクチン効果」だけでは説明し切れない。そのため登場したのが「日本デルタ株自滅説」だ。デルタ株が日本国内で短期間に急激に拡散して変異株ウイルス内の遺伝情報が破壊され、複製ができない状態になって死滅する手順を踏んでいるという主張だ。
国立遺伝学研究所と新潟大学の研究チームは先月末に開かれた日本遺伝学会でこのような「自滅説」を発表して関心を集めた。研究チームによると、ウイルスのゲノム(全遺伝情報)複製時に発生した変異株を修復する時に必要なのが「nsp14」という酵素だ。研究チームが日本の第5波当時の感染者のゲノムデータを調査した結果、このnsp14の複製エラーが有意な水準で現れた。このようなエラーが蓄積されてウイルスが増殖できなくなってしまったという説明だ。
大阪大学の松浦善治特任教授も、日経に「強い感染力を持つ新型コロナのデルタ株はあまりに多くの変異を起こしすぎ、人間に感染した時に増えるのに必要な物質を作らせる遺伝情報が壊れるなどして、自滅しつつあるのかもしれない」と自滅説にウエイトを置いた。
だが、これは言葉どおり「仮設」にすぎず、慎重にアプローチしなければならないとする意見が多い。静岡県立こども病院感染対策室の荘司貴代医師は現地メディアに「まだ仮説の段階」と前置きしながら「信頼できる研究結果が出るまでには時間がかかる」と話した。
一方、今冬に第6波が日本を襲っても規模はそれほど大きくないという人工知能(AI)の予測も公表された。
23日、毎日新聞によると、名古屋工業大学の平田晃正教授(医用工学)チームがワクチンの効果や過去の流行の周期、国内の大型休暇の日程などをAIに学習させてシミュレーションした結果、東京の場合、年末から感染者が増え始めるが来年1月中旬のピーク時でも一日感染者は370人程度と予測した。
このAIはこれに先立ち、第5波が9月10日以降に収拾を始めて10月中に一日の感染者が200人台まで減るという「ピンポイント予測」で話題になったことがある。平田教授は同紙に対して「マスクの着用など感染対策を続けることが前提だが、ワクチン接種の効果が大きい」とし「今冬の第6波は東京だけでなく、全国的にも第5波の5分の1~10分の1に抑えられるだろう」と強調した。
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