19日に中国の軍用機2機とロシアの軍用機7機が韓国東海上の韓国防空識別区域(KADIZ)に相次ぎ進入した後、6時間近く武力示威を行った。進入した地点は独島(ドクト、日本名・竹島)北東上空だった。17日に米ワシントンで予定された韓日米外務次官共同記者会見が独島問題をめぐる日本の「ボイコット」で取りやめとなって2日ぶりだ。
◇中ロの軍用機9機が無断進入…合同参謀本部「戦術措置」
韓国合同参謀本部は「軍はKADIZ進入前からF15KとKF16戦闘機、KC330 空中給油機を投入し、偶発状況に備えた正常な戦術措置をした」と明らかにした。
韓国軍がKADIZ進入に対応して空中給油機を投じたのは今回が初めてだ。軍は通常、外国の軍用機がKADIZに進入した場合には戦闘機を送って対応する。
中国とロシアの軍用機がKADIZに進入した時刻は午前10時50分、離脱した時刻は午後4時38分だ。実に5時間48分にわたり独島周辺上空を掻き回した形だ。中国は爆撃機2機を、ロシアはツポレフ爆撃機2機、スホーイ戦闘機4機、早期警報管制機A50を1機送った。
中国は韓中直通網を通じて通常の訓練という立場を韓国に伝えた。これに先立ち11日に韓国とロシアは両国が海空軍間の直通網の設置と運用と関連した了解覚書を締結しているが、今回は稼動しなかった。合同参謀本部はロシア側でまだ準備を終えていなかったためだと説明した。
韓国軍当局はこの日のKADIZ進入をめぐっては「中ロの合同訓練と評価しており、追加的な分析が必要だ」とした。
◇「三角協力」に隙間見えるたび繰り返す
中ロのKAIDZ進入はますます頻繁になる傾向だが、韓日米三角安保協力に対応する性格が濃厚だ。特に韓日間の対立状況を利用して亀裂を狙う側面が大きい。
昨年12月22日にも中ロの軍用機19機がKAIDZに進入し合同訓練を行いながら武力示威を行った。中国はH6爆撃機4機、ロシアはスホーイ系戦闘機とTu95爆撃機など15機を送った。当時韓日は強制徴用損害賠償請求訴訟で敗訴した日本の戦犯企業の韓国国内資産を現金化する問題で鋭く対立していた。
中ロは2019年7月23日にも合同でKAIDZに無断進入した。ロシア空軍機は韓国領空まで侵犯した。当時は日本の輸出規制報復により韓日関係が最悪の局面を迎えた時だ。侵犯した地域も独島周辺だった。日本は自国領空を侵犯したと反発し、こうした独島領有権主張に韓日間の感情の谷間はさらに深まった。
当時スコット・スナイダー米外交問題評議会専任研究員は中ロの合同訓練とKADIZ無断進入に対し「タイミングそのものが中ロが自身の利益のために韓日摩擦を利用しようとする意志を見せている」と分析した。
◇米中対決の中で「3カ国共助」さぐる
今回の中ロのKADIZ挑発もまた韓日米安保協力の弱点である韓日関係を揺さぶろうとの意図と解釈される。米国はバイデン大統領と習近平中国国家主席の間で首脳会談が行われた直後に同盟国である韓国と日本をワシントンに招いて次官級3カ国協議を開いたが、これ自体が対中牽制の性格が濃厚だった。
だが17日にワシントンで予定されていた韓日米外務次官の共同記者会見は独島問題をめぐる韓日対立で見送られた。当時日本の森健良外務事務次官は3カ国協議開始前に金昌竜(キム・チャンリョン)警察庁長の独島訪問を問題にして共同記者会見に出られないと通告し、結局米国のシャーマン国務副長官単独で記者会見場に立つ状況となった。
今回中国とロシアが進入地点を独島周辺にしたのもやはり3カ国外務次官共同記者会見が空転した直接的理由が独島をめぐる対立という点を念頭に置いたとみられる。
経済社会研究院のシン・ボンチョル外交安保センター長は「米中覇権競争が激しくなるほど中国・ロシアは韓日米安保協力がしっかりされているかを頻繁に点検しようとするだろう。最近になり韓日米外務次官会談で微妙な対立構図がふくらんだだけに今回の中ロのKADIZ進入はここに食い込む次元とみられる」と話した。
◇中ロの軍用機9機が無断進入…合同参謀本部「戦術措置」
韓国合同参謀本部は「軍はKADIZ進入前からF15KとKF16戦闘機、KC330 空中給油機を投入し、偶発状況に備えた正常な戦術措置をした」と明らかにした。
韓国軍がKADIZ進入に対応して空中給油機を投じたのは今回が初めてだ。軍は通常、外国の軍用機がKADIZに進入した場合には戦闘機を送って対応する。
中国とロシアの軍用機がKADIZに進入した時刻は午前10時50分、離脱した時刻は午後4時38分だ。実に5時間48分にわたり独島周辺上空を掻き回した形だ。中国は爆撃機2機を、ロシアはツポレフ爆撃機2機、スホーイ戦闘機4機、早期警報管制機A50を1機送った。
中国は韓中直通網を通じて通常の訓練という立場を韓国に伝えた。これに先立ち11日に韓国とロシアは両国が海空軍間の直通網の設置と運用と関連した了解覚書を締結しているが、今回は稼動しなかった。合同参謀本部はロシア側でまだ準備を終えていなかったためだと説明した。
韓国軍当局はこの日のKADIZ進入をめぐっては「中ロの合同訓練と評価しており、追加的な分析が必要だ」とした。
◇「三角協力」に隙間見えるたび繰り返す
中ロのKAIDZ進入はますます頻繁になる傾向だが、韓日米三角安保協力に対応する性格が濃厚だ。特に韓日間の対立状況を利用して亀裂を狙う側面が大きい。
昨年12月22日にも中ロの軍用機19機がKAIDZに進入し合同訓練を行いながら武力示威を行った。中国はH6爆撃機4機、ロシアはスホーイ系戦闘機とTu95爆撃機など15機を送った。当時韓日は強制徴用損害賠償請求訴訟で敗訴した日本の戦犯企業の韓国国内資産を現金化する問題で鋭く対立していた。
中ロは2019年7月23日にも合同でKAIDZに無断進入した。ロシア空軍機は韓国領空まで侵犯した。当時は日本の輸出規制報復により韓日関係が最悪の局面を迎えた時だ。侵犯した地域も独島周辺だった。日本は自国領空を侵犯したと反発し、こうした独島領有権主張に韓日間の感情の谷間はさらに深まった。
当時スコット・スナイダー米外交問題評議会専任研究員は中ロの合同訓練とKADIZ無断進入に対し「タイミングそのものが中ロが自身の利益のために韓日摩擦を利用しようとする意志を見せている」と分析した。
◇米中対決の中で「3カ国共助」さぐる
今回の中ロのKADIZ挑発もまた韓日米安保協力の弱点である韓日関係を揺さぶろうとの意図と解釈される。米国はバイデン大統領と習近平中国国家主席の間で首脳会談が行われた直後に同盟国である韓国と日本をワシントンに招いて次官級3カ国協議を開いたが、これ自体が対中牽制の性格が濃厚だった。
だが17日にワシントンで予定されていた韓日米外務次官の共同記者会見は独島問題をめぐる韓日対立で見送られた。当時日本の森健良外務事務次官は3カ国協議開始前に金昌竜(キム・チャンリョン)警察庁長の独島訪問を問題にして共同記者会見に出られないと通告し、結局米国のシャーマン国務副長官単独で記者会見場に立つ状況となった。
今回中国とロシアが進入地点を独島周辺にしたのもやはり3カ国外務次官共同記者会見が空転した直接的理由が独島をめぐる対立という点を念頭に置いたとみられる。
経済社会研究院のシン・ボンチョル外交安保センター長は「米中覇権競争が激しくなるほど中国・ロシアは韓日米安保協力がしっかりされているかを頻繁に点検しようとするだろう。最近になり韓日米外務次官会談で微妙な対立構図がふくらんだだけに今回の中ロのKADIZ進入はここに食い込む次元とみられる」と話した。
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