宇宙ロケット独立、未完だが成功の日だった。純粋な国内技術で作られた初めての韓国型発射体(KSLV-2)「ヌリ号」が最終段階で人工衛星のダミーを軌道にのせることに失敗した。21日午後5時、全羅南道(チョルラナムド)高興(コフン)半島の先端にある羅老(ナロ)宇宙センターから韓国科学技術の“自尊心”が打ち上げられた。15度というやや肌寒い天候の中、発射場には火炎が作り出した巨大な綿雲が広がり始めた。ヌリ号は当初午後4時に打ち上げられる予定だったが、発射台下部システムおよびバルブ点検に追加時間がかかり、予定より1時間遅れた午後5時定刻に打ち上げられた。ヌリ号は離陸後127秒に高度59キロメートルに到達し、第1段ロケットを分離した。
◆第1・2段ロケットまでは成功…第3段ロケットは推力不足で衛星の軌道安着に失敗
離陸233秒には高度191キロメートルに到達して第3段部の先端にあるフェアリングを分離した。
フェアリングはヌリ号の先端部に搭載している人工衛星を保護する一種の覆いだ。ヌリ号の場合、開発後初めての打ち上げということで正式な人工衛星ではなくダミー衛星を搭載した。ヌリ号は打ち上げ274秒後、高度258キロメートルに達して第2段ロケットも分離した。直ちに第3段ロケットが点火し、しばらくして目標としている上空高度700キロメートルに到達した。この時まではすべてのことが順調に見えた。羅老宇宙センター関係者はすべて完ぺきな成功だと考えた。だが、最終段階である衛星ダミーの宇宙軌道安着の便りが聞こえてこなかった。原因は第3段部の責任を負う7トンエンジンの問題だった。7トンエンジンは目標としていた521秒間を燃焼することができず427秒で早期終了した。このために目標速度としていた秒速7.5キロメートルに達することができず軌道進入に失敗した。
羅老宇宙センターの現場を参観した文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「残念ながら目標に完全に達することはできなかったが、最初の打ち上げで非常に素晴らしい成果を挙げた」とし「今日不足した部分を点検して補完すれば、来年5月の2回目の打ち上げでは必ず完ぺきな成功を収めることになるだろう」と述べた。
科学技術情報通信部の林惠淑(イム・ヘスク)長官は「政府は韓国航空宇宙研究院と外部専門家が参加する打ち上げ調査委員会を直ちに構成し、第3段エンジン早期終了の原因を特定して2回目の打ち上げを準備する」とし「今後さらに奮発して国民の皆さまと共に宇宙に向けた挑戦を続ける」と述べた。
最後の段階の失敗は残念だが、21日のヌリ号打ち上げは大韓民国が世界10大宇宙ロケット技術保有国になったことを意味する。これに先立ち、2013年初めて韓国型発射体(LSLV-1)羅老号が宇宙に打ち上げられたが、事実は半分の成功だった。当時政府は「自国発射場から自国発射体で自国人工衛星を軌道に投じた国になった」と自慢したが、羅老号の第1段ロケットはロシアから持ってきた「完成品」形態だった。第2段部も液体ではなく固体ロケットを使用していた。
宇宙ロケット技術は代表的な安保技術なので、国家間の技術移転が厳しく禁止されている分野だ。宇宙ロケット技術と戦略武器であるミサイル、特に大陸間弾道ミサイル(ICBM)技術とは大きな違いがないためだ。米国やロシアなど宇宙ロケット技術をすでに確保した国の大学と研究所では外国国籍者がロケット開発技術に近づけないように遮断している。
現在、世界的に宇宙ロケットの自力打ち上げ能力を備えた国は米国・ロシア・中国・フランス・インド・日本・イスラエル・イラン・北朝鮮など9カ国だけだ。この中でも重さ1トン以上の実用人工衛星の打ち上げができる国は6カ国だけだ。イスラエルとイラン・北朝鮮は300キログラム以下の衛星自力打ち上げ能力だけを保有している。
韓国型発射体ヌリ号、第1・2段ロケットまでは成功…第3段ロケット、推力不足で衛星の軌道安着に失敗(2)
◆第1・2段ロケットまでは成功…第3段ロケットは推力不足で衛星の軌道安着に失敗
離陸233秒には高度191キロメートルに到達して第3段部の先端にあるフェアリングを分離した。
フェアリングはヌリ号の先端部に搭載している人工衛星を保護する一種の覆いだ。ヌリ号の場合、開発後初めての打ち上げということで正式な人工衛星ではなくダミー衛星を搭載した。ヌリ号は打ち上げ274秒後、高度258キロメートルに達して第2段ロケットも分離した。直ちに第3段ロケットが点火し、しばらくして目標としている上空高度700キロメートルに到達した。この時まではすべてのことが順調に見えた。羅老宇宙センター関係者はすべて完ぺきな成功だと考えた。だが、最終段階である衛星ダミーの宇宙軌道安着の便りが聞こえてこなかった。原因は第3段部の責任を負う7トンエンジンの問題だった。7トンエンジンは目標としていた521秒間を燃焼することができず427秒で早期終了した。このために目標速度としていた秒速7.5キロメートルに達することができず軌道進入に失敗した。
羅老宇宙センターの現場を参観した文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「残念ながら目標に完全に達することはできなかったが、最初の打ち上げで非常に素晴らしい成果を挙げた」とし「今日不足した部分を点検して補完すれば、来年5月の2回目の打ち上げでは必ず完ぺきな成功を収めることになるだろう」と述べた。
科学技術情報通信部の林惠淑(イム・ヘスク)長官は「政府は韓国航空宇宙研究院と外部専門家が参加する打ち上げ調査委員会を直ちに構成し、第3段エンジン早期終了の原因を特定して2回目の打ち上げを準備する」とし「今後さらに奮発して国民の皆さまと共に宇宙に向けた挑戦を続ける」と述べた。
最後の段階の失敗は残念だが、21日のヌリ号打ち上げは大韓民国が世界10大宇宙ロケット技術保有国になったことを意味する。これに先立ち、2013年初めて韓国型発射体(LSLV-1)羅老号が宇宙に打ち上げられたが、事実は半分の成功だった。当時政府は「自国発射場から自国発射体で自国人工衛星を軌道に投じた国になった」と自慢したが、羅老号の第1段ロケットはロシアから持ってきた「完成品」形態だった。第2段部も液体ではなく固体ロケットを使用していた。
宇宙ロケット技術は代表的な安保技術なので、国家間の技術移転が厳しく禁止されている分野だ。宇宙ロケット技術と戦略武器であるミサイル、特に大陸間弾道ミサイル(ICBM)技術とは大きな違いがないためだ。米国やロシアなど宇宙ロケット技術をすでに確保した国の大学と研究所では外国国籍者がロケット開発技術に近づけないように遮断している。
現在、世界的に宇宙ロケットの自力打ち上げ能力を備えた国は米国・ロシア・中国・フランス・インド・日本・イスラエル・イラン・北朝鮮など9カ国だけだ。この中でも重さ1トン以上の実用人工衛星の打ち上げができる国は6カ国だけだ。イスラエルとイラン・北朝鮮は300キログラム以下の衛星自力打ち上げ能力だけを保有している。
韓国型発射体ヌリ号、第1・2段ロケットまでは成功…第3段ロケット、推力不足で衛星の軌道安着に失敗(2)
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