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米国も断念したのに韓国が開発…北の地下核施設破壊する「秘密兵器」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2017年11月29日に北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の「火星15」ミサイルを撃つと韓米はすぐ合同精密打撃訓練で対応した。写真は韓国陸軍の「玄武2」ミサイルの発射場面。こうした訓練は北朝鮮の核使用を抑止する。[写真 国防日報]

先月15日に忠清南道泰安(チュンチョンナムド・テアン)の国防科学研究所(ADD)総合試験場では文在寅(ムン・ジェイン)大統領が見守る中で多様な「韓国型戦略兵器」が公開された。核弾頭を搭載してはいないが北朝鮮の核使用を抑制できる戦力という点で戦略兵器と呼べるミサイルだった。

特に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)が最も注目を浴びた。水中の潜水艦から撃ったミサイルが水面を突き抜けて空に上る場面は壮観だった。注目が集まるほかない。

しかし威力で見れば高威力弾道ミサイルが最も鋭い。それでも報道資料では大きく取り扱われなかった。国防部が公開した映像ですら高威力弾道ミサイルではなくすでに公開した短距離弾道ミサイル(SRBM)「玄武2」を見せた。


韓国政府消息筋は「高威力弾道ミサイルは秘匿事業」と話す。

中央日報は先月15日以降さまざまなルートを通じて高威力弾道ミサイルに対する情報を確認した。韓国政府が関連事実を「軍事秘密」として隠したため諸元や形状はなかなか把握するのが難しかった。しかしいくつかの端緒は得ることができた。パズルのようにピースをつなぎ合わせた高威力弾道ミサイルはこうだった。

ADDは韓国型戦略兵器を公開した先月15日に高威力弾道ミサイルを発射した。ミサイルは350キロメートルを飛び済州島(チェジュド)海上の標的に正確に当てた。3メートル前後の正確度だった。当時台風が近づき海上の天候は風が激しく吹き波が高かった。それでも高威力弾道ミサイルは目標に正確に当たった。

◇激しい波と強風の中350キロメートル飛び命中

ところでミサイルの名称に高威力という単語を付けた理由について、匿名の消息筋は「戦術核に次ぐ威力を持ったため」と打ち明けた。複数の消息筋の話を総合すると、先月15日の試験発射で高威力弾道ミサイルの弾頭重量は8~9トンに達した。

米国やロシアの大陸間弾道ミサイル(ICBM)の弾頭重量は概ね1トン前後だ。昨年7月に文大統領がADDを訪問した際にこのミサイルをめぐり「世界最高水準の弾頭重量を備えた弾道ミサイル」と話したのはうそではなかった。

高威力弾道ミサイルを開発した目的は北朝鮮の地下施設を打撃するためだ。北朝鮮は韓国戦争(朝鮮戦争)が終わってから全国土を要塞化するとして主に花崗岩地帯に6000カ所以上の地下施設を建設した。

黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ)元朝鮮労働党秘書は平壌(ピョンヤン)の地下300メートル地点に巨大な地下施設があり、有事の際に北朝鮮の指揮部がここに隠れると明らかにした。また、核・ミサイルなど大量破壊兵器(WMD)の生産・貯蔵も地下施設を活用する。

しかし火薬爆発の化学エネルギーに頼る在来式爆弾では地下の奥深い目標を攻撃するのに限界がある。核を使うことはできない韓国としては運動エネルギーに頼るほかはない。運動エネルギーでバンカーや地下施設を破壊する概念だった。

◇地下バンカーと北朝鮮の核兵器制圧可能な破壊力

運動エネルギーは質量と速度に比例する。ミサイルの威力を最大限に引き上げるには弾頭重量を増やさなければならない。そのため弾頭部には火薬は少しだけ入れ、大部分を重金属で満たした。

高威力弾道ミサイルは途轍もなく重い弾頭を付けたが形は仮分数型でない。かなり鋭い形状という。韓国が開発したミサイルのうち最も長く最も太いという。そのため落下速度はマッハ10に近い。

このように作ることが技術だ。難易度はかなり高い。ADDは昨年5月に高威力弾道ミサイルを2発試験発射したが1発は不発だった。


米国も断念したのに韓国が開発…北の地下核施設破壊する「秘密兵器」(2)

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