訪米中に中国の攻勢外交(assertive diplomacy)について「自然だ」と述べた韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官がこれを釈明し「我々は日本に『assertive(攻勢的に)』する」と発言した。
1日に国会で開かれた外交統一委員会の外交部国政監査で、太永浩(テ・ヨンホ)国民の力議員は鄭長官の米外交問題評議会(CRF)対談(先月22日)での発言に言及しながら、「習近平国家主席時代に入って中国が核心利益地域で他国との衝突も辞さないとして攻勢外交という概念が確立された」とし「CRFの対談進行者がこれについて韓国外交長官の考えを尋ねたが、なぜ中国の肩を持つのか」と質問した。
◆「中国が攻勢的? 政策を知らせようとするもの」
これに先立ち鄭長官はCFR対談で「この数年間、中国がさらに攻勢的に変わっていると感じるか」という質問に対し、「中国が強くなったので自然なことだ(natural)と考える。20年前の中国ではないため、彼らは世界に自分たちの外交政策を知らせようとしているのであり、これは自然なことだ」と答えた。
また「我々がこれを攻勢的だと呼ぶべきかはよく分からない。彼らは国際社会に自分たちの声を聞かせようとしているのであり、我々は彼らが話さなければならないことを聞こうと努力しなければいけない」と述べた。
太議員は「実際に会った米シンクタンクの人たちは韓国の外交長官がこのように発言したことに驚いていた」と指摘した。
すると鄭長官は「発言の趣旨はそうでなかった。どこの国でも自国の立場を強くassert(主張する)することができる。しかし自国の立場をcoerce(強制する、強圧する)してはいけないというのが我々の立場」とし「最近、中国に対してはassertive(攻勢的)よりはcoercive(強圧的)という表現を使う」と説明した。
しかしCFR対談当時、鄭長官が中国の攻勢的態度が「自然だ」と答えると、進行者は「オーストラリアは中国がさらに攻勢的になったというが、韓国の経験はオーストラリアとは違ったのか」と問いただした。
韓国は高高度防衛ミサイル体系(THAAD)配備で中国から経済報復を受け、オーストラリアは新型コロナ起源調査を要求したことで中国から麦やワインなどの品目に対する関税報復を受けているが、両国の立場は違うのかという意味と変わらなかった。
「assertive(攻勢的)」を強圧性と分離して認識したという鄭長官の釈明が納得したがい理由だ。
◆「我々も日本には強く言う」
特に、鄭長官は追加の説明をする過程で「そのような意味で話せば、我々もassertive(攻勢的に)している。日本に我々の立場を話す時、非常に強く陳述する」とし「中国だけでない」と話した。
これは日本の歴史および領土歪曲問題に対する政府の断固たる対応を意味したとみられる。しかし経済力を前に出した中国の高圧的な態度に対して使う「assertive(攻勢的)」という表現を韓国の正当な立場の陳述に、それも友好国の日本に対する外交的な態度に例えるのが適切なのかという指摘が出る。
鄭長官は、国内で若い世代を中心に反中感情が強まる原因を尋ねる金映豪(キム・ヨンホ)共に民主党議員の質問には、「THAAD配備以降の韓中関係の悪化、それによる中国側の過度な経済対応が、国民の考えを大きく変えたのではないかと考える」と答えた。
しかし中国の攻勢的な態度を自然だと述べたのに続き、韓国に対する中国のTHAAD報復を単純に「過度な対応」とだけ表現したのは、韓国国内の観光業界や商売人が受けた実質的な被害などを考慮していないという質問につながりかねない。
◆野党「北の終戦宣言条件、核の傘を脅かす」
この日の国政監査では、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が先月の国連総会の基調演説で提案した終戦宣言に関する質疑応答も続いた。
趙太庸(チョ・テヨン)国民の力議員は北朝鮮が条件として出した二重基準および敵対視政策の撤廃などに言及しながら「北が自分たちは外国軍も駐留させず米国の周辺で訓練しないとして二重基準の撤廃を要求したのは、韓米同盟に対して根本的な問題を提起するものだ」と指摘した。また「米国の核の傘の核心要素である米戦略資産も投入するなと主張することで、核の傘に穴を開けようとする」と懸念した。
これに対し鄭長官は「終戦宣言自体は停戦体制と関係ない」という従来の立場を繰り返した。在韓米軍とは関係がないということだ。
北朝鮮の二重基準および敵対視政策撤廃要求については「北の一方的な要求で、望ましくない。韓国と米国は北に敵対的な意図はない」とし「(北の要求を)すべて受け入れるという意味ではない」と答えた。終戦宣言は非核化を大前提にするとも述べた。
ただ、鄭長官はその一方で「(北が要求した)相互尊重、保障のようなものは国家間に関係を結ぶうえで基本的なこと」と説明した。しかし、すでに核武力完成を宣言した北朝鮮の相互尊重要求には北朝鮮の「核保有国地位」を認めるべきとの含意があるという懸念も提起される。
1日に国会で開かれた外交統一委員会の外交部国政監査で、太永浩(テ・ヨンホ)国民の力議員は鄭長官の米外交問題評議会(CRF)対談(先月22日)での発言に言及しながら、「習近平国家主席時代に入って中国が核心利益地域で他国との衝突も辞さないとして攻勢外交という概念が確立された」とし「CRFの対談進行者がこれについて韓国外交長官の考えを尋ねたが、なぜ中国の肩を持つのか」と質問した。
◆「中国が攻勢的? 政策を知らせようとするもの」
これに先立ち鄭長官はCFR対談で「この数年間、中国がさらに攻勢的に変わっていると感じるか」という質問に対し、「中国が強くなったので自然なことだ(natural)と考える。20年前の中国ではないため、彼らは世界に自分たちの外交政策を知らせようとしているのであり、これは自然なことだ」と答えた。
また「我々がこれを攻勢的だと呼ぶべきかはよく分からない。彼らは国際社会に自分たちの声を聞かせようとしているのであり、我々は彼らが話さなければならないことを聞こうと努力しなければいけない」と述べた。
太議員は「実際に会った米シンクタンクの人たちは韓国の外交長官がこのように発言したことに驚いていた」と指摘した。
すると鄭長官は「発言の趣旨はそうでなかった。どこの国でも自国の立場を強くassert(主張する)することができる。しかし自国の立場をcoerce(強制する、強圧する)してはいけないというのが我々の立場」とし「最近、中国に対してはassertive(攻勢的)よりはcoercive(強圧的)という表現を使う」と説明した。
しかしCFR対談当時、鄭長官が中国の攻勢的態度が「自然だ」と答えると、進行者は「オーストラリアは中国がさらに攻勢的になったというが、韓国の経験はオーストラリアとは違ったのか」と問いただした。
韓国は高高度防衛ミサイル体系(THAAD)配備で中国から経済報復を受け、オーストラリアは新型コロナ起源調査を要求したことで中国から麦やワインなどの品目に対する関税報復を受けているが、両国の立場は違うのかという意味と変わらなかった。
「assertive(攻勢的)」を強圧性と分離して認識したという鄭長官の釈明が納得したがい理由だ。
◆「我々も日本には強く言う」
特に、鄭長官は追加の説明をする過程で「そのような意味で話せば、我々もassertive(攻勢的に)している。日本に我々の立場を話す時、非常に強く陳述する」とし「中国だけでない」と話した。
これは日本の歴史および領土歪曲問題に対する政府の断固たる対応を意味したとみられる。しかし経済力を前に出した中国の高圧的な態度に対して使う「assertive(攻勢的)」という表現を韓国の正当な立場の陳述に、それも友好国の日本に対する外交的な態度に例えるのが適切なのかという指摘が出る。
鄭長官は、国内で若い世代を中心に反中感情が強まる原因を尋ねる金映豪(キム・ヨンホ)共に民主党議員の質問には、「THAAD配備以降の韓中関係の悪化、それによる中国側の過度な経済対応が、国民の考えを大きく変えたのではないかと考える」と答えた。
しかし中国の攻勢的な態度を自然だと述べたのに続き、韓国に対する中国のTHAAD報復を単純に「過度な対応」とだけ表現したのは、韓国国内の観光業界や商売人が受けた実質的な被害などを考慮していないという質問につながりかねない。
◆野党「北の終戦宣言条件、核の傘を脅かす」
この日の国政監査では、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が先月の国連総会の基調演説で提案した終戦宣言に関する質疑応答も続いた。
趙太庸(チョ・テヨン)国民の力議員は北朝鮮が条件として出した二重基準および敵対視政策の撤廃などに言及しながら「北が自分たちは外国軍も駐留させず米国の周辺で訓練しないとして二重基準の撤廃を要求したのは、韓米同盟に対して根本的な問題を提起するものだ」と指摘した。また「米国の核の傘の核心要素である米戦略資産も投入するなと主張することで、核の傘に穴を開けようとする」と懸念した。
これに対し鄭長官は「終戦宣言自体は停戦体制と関係ない」という従来の立場を繰り返した。在韓米軍とは関係がないということだ。
北朝鮮の二重基準および敵対視政策撤廃要求については「北の一方的な要求で、望ましくない。韓国と米国は北に敵対的な意図はない」とし「(北の要求を)すべて受け入れるという意味ではない」と答えた。終戦宣言は非核化を大前提にするとも述べた。
ただ、鄭長官はその一方で「(北が要求した)相互尊重、保障のようなものは国家間に関係を結ぶうえで基本的なこと」と説明した。しかし、すでに核武力完成を宣言した北朝鮮の相互尊重要求には北朝鮮の「核保有国地位」を認めるべきとの含意があるという懸念も提起される。
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