中国美術研究所のチョン・ユンス代表が公開した高さ54センチの白磁タルハンアリ(満月壺)。18世紀後半のものと推定される。胎土と釉薬を厚く使用し、表面には釉薬が流れた痕跡が見える。へこん部分がほぼなくカーブが自然だ。
チェ氏は「国家指定文化財を含めたタルハンアリの大部分が41~45センチで、54センチは私たちが知っている朝鮮白磁製作技術の限界を越えた大きさで意味が大きい」とし「白磁に使われた土や釉薬、焼成技術なども従来のタルハンアリに比べて優れている」と付け加えた。タルハンアリは模様はついておらず、満月のように大きくて丸く作った白磁を指す。控えめかつ淡白に仕上げた純白の色合いと丸い造形美は朝鮮白磁の精髄であり、中国・日本陶磁器にはない朝鮮タルハンアリだけがもつ特徴に挙げられる。過去には白磁大壺とも呼ばれたが、「タルハンアリ」という身近な名前は画家の金煥基(キム・ファンギ)が1950年代初めに付けたと伝えられている。文化財に指定されたタルハンアリの中で最も大きいものは宇鶴(ウハク)文化財団が所蔵している国宝(262号)で、高さ49センチだ。
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