来年2月に開幕する中国北京冬季オリンピック(五輪)は南北和解ムードをもたらす「アゲイン平昌(ピョンチャン)」になるのだろうか。
ひとまず文在寅(ムン・ジェイン)政権は希望を手放さない雰囲気だ。国際オリンピック委員会(IOC)の資格停止処分で北朝鮮選手団の五輪参加は難しくなったが、中国は依然として北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長を五輪に招請する意志を見せているからだ。
中国の王毅国務委員兼外相は15日、韓中外相会談後に記者らに対し、金正恩委員長招請計画について「(五輪に)各国を招請するのは国際的な慣例」とし「中国は(五輪)主催国としてIOCと共に各国指導者を招請できるかどうか議論する過程にある」と述べた。
◆平昌のような「平和五輪」を夢見る文政権
王外相は14、15日の訪韓日程を消化し、文大統領を招請するという公式立場を明らかにしてはいない。ただ、北京五輪が開催される2022年は韓中国交正常化30周年であるうえ、王外相が北京五輪の成功に向けて韓国の協力を積極的に要請したという点で、今後いかなる形であれ文大統領に対する招請があると予想される。
文大統領の立場では韓中関係に対する考慮のほか、金正恩委員長の訪中の可能性を眺めながら、北京を訪問するかどうかを決定するとみられる。2019年の「ハノイ・ノーディール」以来3年ぶりに南北の首脳が同じ場所に集まるイベントが開催される可能性があるからだ。
◆文大統領「南北関係改善の転機に」
実際、文大統領は15日、王外相と会談した席で「アゲイン平昌」に対する希望を公開的に表明した。「(北京五輪が)平昌五輪に続いて北との関係を改善するもう一つの転機となり、北東アジアと世界平和に寄与することを望む」と強調しながらだ。
王外相も「積極的な態度で政治的な意志さえあれば、一日でも歴史的なことを実現できるはず」と前向きな返答をした。「政治的な意志」と「歴史的なこと」に言及したのは、金委員長が決意すれば中国としては北京五輪を契機とする南北関係改善および南北首脳会談開催を支援できるという意味として解釈が可能だ。
このように文在寅政権は平昌五輪以降、韓米朝首脳間の連鎖首脳会談が実現した強烈な記憶を忘れられない雰囲気だ。南北対話、米帳対話が断絶した状態では、北朝鮮を対話テーブルに引き出すための中国の協力が必要であるのも事実だ。
また、文大統領の訪中は中国の習近平国家主席の訪韓を誘導する起爆剤としても活用できる。崔鍾建(チェ・ジョンゴン)外交部第1次官は7日、国会外交統一委員会全体会議に出席し、「(文大統領と習主席)両首脳の相互訪問を含め、習主席のソウル訪問などいろいろと考えている」と話した。
◆コロナ、ボイコット…「危機の五輪」
韓国政府の「アゲイン平昌」構想に影響を及ぼす核心要素は新型コロナ状況だ。高まるワクチン接種率にもかかわらず、世界的に新型コロナ拡大が続くうえ、韓国も感染者が累計28万人を超えるなど状況が尋常でない。
最悪の場合、北京五輪も開会式はもちろん競技の大半を無観客で行った東京五輪の前轍を踏む可能性も排除できない。実際、中国は新型コロナ感染拡大で来年1月に予定されていた四大陸フィギュア選手権大会の開催を中止した。
米国・英国・欧州連合(EU)など西側で拡大する北京五輪ボイコットの雰囲気も影響を及ぼす可能性がある。中国の新疆ウイグル族人権弾圧などで触発したボイコットの動きは徐々に強まり、EU議会と英下院では「中国の人権状況が改善しない場合、北京五輪に政府代表団の不参加を促す」という内容の決議案が処理された。
米議会ではボイコットの気流が感知されている。5月にナンシー・ペロシ米下院議長が「外交的レベルで北京五輪をボイコットすべき」と主張したのが代表的な事例だ。
また米国務省レベルでも北京五輪 ボイコットを議論するという公式立場を明らかにしている。米国務省のプライス報道官は4月6日(現地時間)、「米国と英国、カナダ、欧州連合(EU)が新疆での残酷な行為に責任がある人たちに制裁を加えるのを見たはず」とし「(北京五輪ボイコットは)明らかに我々が議論することを望む事案であり、今はもちろん今後も議題になるイシュー」と述べた。
ひとまず文在寅(ムン・ジェイン)政権は希望を手放さない雰囲気だ。国際オリンピック委員会(IOC)の資格停止処分で北朝鮮選手団の五輪参加は難しくなったが、中国は依然として北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長を五輪に招請する意志を見せているからだ。
中国の王毅国務委員兼外相は15日、韓中外相会談後に記者らに対し、金正恩委員長招請計画について「(五輪に)各国を招請するのは国際的な慣例」とし「中国は(五輪)主催国としてIOCと共に各国指導者を招請できるかどうか議論する過程にある」と述べた。
◆平昌のような「平和五輪」を夢見る文政権
王外相は14、15日の訪韓日程を消化し、文大統領を招請するという公式立場を明らかにしてはいない。ただ、北京五輪が開催される2022年は韓中国交正常化30周年であるうえ、王外相が北京五輪の成功に向けて韓国の協力を積極的に要請したという点で、今後いかなる形であれ文大統領に対する招請があると予想される。
文大統領の立場では韓中関係に対する考慮のほか、金正恩委員長の訪中の可能性を眺めながら、北京を訪問するかどうかを決定するとみられる。2019年の「ハノイ・ノーディール」以来3年ぶりに南北の首脳が同じ場所に集まるイベントが開催される可能性があるからだ。
◆文大統領「南北関係改善の転機に」
実際、文大統領は15日、王外相と会談した席で「アゲイン平昌」に対する希望を公開的に表明した。「(北京五輪が)平昌五輪に続いて北との関係を改善するもう一つの転機となり、北東アジアと世界平和に寄与することを望む」と強調しながらだ。
王外相も「積極的な態度で政治的な意志さえあれば、一日でも歴史的なことを実現できるはず」と前向きな返答をした。「政治的な意志」と「歴史的なこと」に言及したのは、金委員長が決意すれば中国としては北京五輪を契機とする南北関係改善および南北首脳会談開催を支援できるという意味として解釈が可能だ。
このように文在寅政権は平昌五輪以降、韓米朝首脳間の連鎖首脳会談が実現した強烈な記憶を忘れられない雰囲気だ。南北対話、米帳対話が断絶した状態では、北朝鮮を対話テーブルに引き出すための中国の協力が必要であるのも事実だ。
また、文大統領の訪中は中国の習近平国家主席の訪韓を誘導する起爆剤としても活用できる。崔鍾建(チェ・ジョンゴン)外交部第1次官は7日、国会外交統一委員会全体会議に出席し、「(文大統領と習主席)両首脳の相互訪問を含め、習主席のソウル訪問などいろいろと考えている」と話した。
◆コロナ、ボイコット…「危機の五輪」
韓国政府の「アゲイン平昌」構想に影響を及ぼす核心要素は新型コロナ状況だ。高まるワクチン接種率にもかかわらず、世界的に新型コロナ拡大が続くうえ、韓国も感染者が累計28万人を超えるなど状況が尋常でない。
最悪の場合、北京五輪も開会式はもちろん競技の大半を無観客で行った東京五輪の前轍を踏む可能性も排除できない。実際、中国は新型コロナ感染拡大で来年1月に予定されていた四大陸フィギュア選手権大会の開催を中止した。
米国・英国・欧州連合(EU)など西側で拡大する北京五輪ボイコットの雰囲気も影響を及ぼす可能性がある。中国の新疆ウイグル族人権弾圧などで触発したボイコットの動きは徐々に強まり、EU議会と英下院では「中国の人権状況が改善しない場合、北京五輪に政府代表団の不参加を促す」という内容の決議案が処理された。
米議会ではボイコットの気流が感知されている。5月にナンシー・ペロシ米下院議長が「外交的レベルで北京五輪をボイコットすべき」と主張したのが代表的な事例だ。
また米国務省レベルでも北京五輪 ボイコットを議論するという公式立場を明らかにしている。米国務省のプライス報道官は4月6日(現地時間)、「米国と英国、カナダ、欧州連合(EU)が新疆での残酷な行為に責任がある人たちに制裁を加えるのを見たはず」とし「(北京五輪ボイコットは)明らかに我々が議論することを望む事案であり、今はもちろん今後も議題になるイシュー」と述べた。
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