日本政界の異端児2人の「薩長同盟」は、「令和版明治維新」を実現できるのか。
日本経済新聞など日本メディアは7日、「石破茂元自民党幹事長が、自民党総裁選出馬を留保する代わりに、河野太郎行政改革担当相を支持する方針を固めたものと見られる」と報じた。そうなった場合、次期総裁を決める今回の選挙は、すでに出馬を表明した岸田文雄元外相と河野行革担当相、そして安倍晋三元首相が支持を表明した高市早苗前総務相が加勢した2強1中の構図で展開する見通しだ。
特に、今回の選挙で注目を集めるのは非主流勢力の河野氏と石破氏が協力し、9年ほど日本政界を牛耳った「2A(安部氏・麻生氏)」体制、さらには1955年の結成以来、66年続いた自民党の派閥体制を崩すことができるかだ。これは、厳格な身分制社会だった江戸幕府を打破するために、過去にライバルだった長州(現・山口県)と薩摩(現・鹿児島県)が手を取り合って「明治維新」を起こし、近代化を遂げたことに喩えられる。
河野氏と石破氏は、それぞれ長州と薩長、そして同盟を仲介した坂本龍馬の役割は、河野氏と石橋氏の仲裁役を自任している小泉進次郎(小泉元首相の息子)環境相が務めている。一部では、自分自身を退陣に追い込んだ2Aに対して恨みを持った菅義偉首相を坂本龍馬に喩える場合もある。
「次期総裁にふさわしい政治家」を問う共同通信(4~5日実施)の世論調査の結果は、河野氏(31.9%)、石破氏(26.6%)、岸田氏(18.8%)の順だった。河野氏に大きく引けをとらない2位にも関わらず、石破氏が不出馬を選んだのには2つの理由がある。まず、17人の石橋派内部で分裂が起き、一部の議員が河野氏の支持を宣言したためだ。第二に、すでに4度も自民党総裁で落選した状況で、「今回まで落ちれば、もはや首相になる可能性が消える」という独自の判断からだ。石破氏の強みだった地方・党員票さえ河野氏に遅れを取っている状況では、「一旦、河野氏の手を取り、政局運営の中心に飛び込んだ後、次の機会を狙おう」という現実的な決断をすることになったというものだ。
石破氏は麻生政権、安倍第2期政権で同じ党でありながら、積極的に内部批判をためらわなかった人物。そのため、大衆的な人気は高かったが、自民党内部、特に本流の2Aにとっては目の敵のような存在だった。「オタク」「変人」とも呼ばれた。
石破氏の支持を得た河野氏も石破氏に劣らない「変人」と呼ばれる。年齢とともに多少和らいだものの、予測不能の言動は、河野氏に常に付いて回った。派閥内部でも「河野氏は別棟にお住まいの方」という嘲笑が出た。猪突的なスタイルで「ワンマンショーにのみ長けている」という批判があるが、「低迷する日本に活気を吹き込むためには、今は河野氏のような特異な人物が必要」という擁護論も相当だ。流暢に英語を駆使する数少ない政治家でもある。
河野氏-石橋氏の「薩長同盟」を何とか防がなければならない2Aの立場は困惑している。
日本メディアは「安倍氏は一旦、高市氏を推すが、単独過半数なしに河野氏-岸田氏の決選投票に行くものと見て、最終的には岸田を支持するだろう」と見込んでいる。高市氏の支持を表明したのは、岸田元外相がメディアに出て、「安倍スキャンダル」に対する徹底した追及が必要だという趣旨の回答をしたことに対する一時的憤怒と牽制のためであって、結局は河野氏の当選を阻止するために岸田氏と妥協点を見出そうとするという分析だ。河野行革相が自身の派閥所属であるにも関わらず、支持を敬遠する麻生副首相も結局、安倍氏と岸田氏のサポートに出るという分析が支配的だ。
結局、今回の選挙は、若手が主導する河野氏-石破氏の「薩長同盟」対、安部氏-麻生氏に象徴される既得権重鎮の「江戸幕府守り」の戦いになる見通しだ。
共同通信の後藤謙次元編集局長はテレビ朝日に「派閥単位の総裁選から、個人の議員の判断による総裁選に移行する。自民党ががらっと変わる選挙になる」と述べた。
日本経済新聞など日本メディアは7日、「石破茂元自民党幹事長が、自民党総裁選出馬を留保する代わりに、河野太郎行政改革担当相を支持する方針を固めたものと見られる」と報じた。そうなった場合、次期総裁を決める今回の選挙は、すでに出馬を表明した岸田文雄元外相と河野行革担当相、そして安倍晋三元首相が支持を表明した高市早苗前総務相が加勢した2強1中の構図で展開する見通しだ。
特に、今回の選挙で注目を集めるのは非主流勢力の河野氏と石破氏が協力し、9年ほど日本政界を牛耳った「2A(安部氏・麻生氏)」体制、さらには1955年の結成以来、66年続いた自民党の派閥体制を崩すことができるかだ。これは、厳格な身分制社会だった江戸幕府を打破するために、過去にライバルだった長州(現・山口県)と薩摩(現・鹿児島県)が手を取り合って「明治維新」を起こし、近代化を遂げたことに喩えられる。
河野氏と石破氏は、それぞれ長州と薩長、そして同盟を仲介した坂本龍馬の役割は、河野氏と石橋氏の仲裁役を自任している小泉進次郎(小泉元首相の息子)環境相が務めている。一部では、自分自身を退陣に追い込んだ2Aに対して恨みを持った菅義偉首相を坂本龍馬に喩える場合もある。
「次期総裁にふさわしい政治家」を問う共同通信(4~5日実施)の世論調査の結果は、河野氏(31.9%)、石破氏(26.6%)、岸田氏(18.8%)の順だった。河野氏に大きく引けをとらない2位にも関わらず、石破氏が不出馬を選んだのには2つの理由がある。まず、17人の石橋派内部で分裂が起き、一部の議員が河野氏の支持を宣言したためだ。第二に、すでに4度も自民党総裁で落選した状況で、「今回まで落ちれば、もはや首相になる可能性が消える」という独自の判断からだ。石破氏の強みだった地方・党員票さえ河野氏に遅れを取っている状況では、「一旦、河野氏の手を取り、政局運営の中心に飛び込んだ後、次の機会を狙おう」という現実的な決断をすることになったというものだ。
石破氏は麻生政権、安倍第2期政権で同じ党でありながら、積極的に内部批判をためらわなかった人物。そのため、大衆的な人気は高かったが、自民党内部、特に本流の2Aにとっては目の敵のような存在だった。「オタク」「変人」とも呼ばれた。
石破氏の支持を得た河野氏も石破氏に劣らない「変人」と呼ばれる。年齢とともに多少和らいだものの、予測不能の言動は、河野氏に常に付いて回った。派閥内部でも「河野氏は別棟にお住まいの方」という嘲笑が出た。猪突的なスタイルで「ワンマンショーにのみ長けている」という批判があるが、「低迷する日本に活気を吹き込むためには、今は河野氏のような特異な人物が必要」という擁護論も相当だ。流暢に英語を駆使する数少ない政治家でもある。
河野氏-石橋氏の「薩長同盟」を何とか防がなければならない2Aの立場は困惑している。
日本メディアは「安倍氏は一旦、高市氏を推すが、単独過半数なしに河野氏-岸田氏の決選投票に行くものと見て、最終的には岸田を支持するだろう」と見込んでいる。高市氏の支持を表明したのは、岸田元外相がメディアに出て、「安倍スキャンダル」に対する徹底した追及が必要だという趣旨の回答をしたことに対する一時的憤怒と牽制のためであって、結局は河野氏の当選を阻止するために岸田氏と妥協点を見出そうとするという分析だ。河野行革相が自身の派閥所属であるにも関わらず、支持を敬遠する麻生副首相も結局、安倍氏と岸田氏のサポートに出るという分析が支配的だ。
結局、今回の選挙は、若手が主導する河野氏-石破氏の「薩長同盟」対、安部氏-麻生氏に象徴される既得権重鎮の「江戸幕府守り」の戦いになる見通しだ。
共同通信の後藤謙次元編集局長はテレビ朝日に「派閥単位の総裁選から、個人の議員の判断による総裁選に移行する。自民党ががらっと変わる選挙になる」と述べた。
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