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【コラム】無人戦闘・極超音速…米中露の最先端武器競争(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
今後、戦争の核心は誰が何といおうとAIだ。情報収集と分析、標的確認と判断、意思決定と戦闘実行など全過程にAIが介入する。米国防総省は2020年を基準にAIに関連する約600件のプロジェクトを遂行している。中国は人の顔をAIで把握する最高の技術を保有する。これに関連したビッグデータも最も多く確保している。中国政府が国民を相手に莫大な顔面データを収集したからだ。しかし実際の戦闘状況で周辺環境に関するビッグデータの確保と処理は別のレベルだ。戦場ビッグデータを確保して分析した後、マシンラーニングで無人戦闘体系をアップグレードする。この分野は中国が米国に遅れをとる。AI専用チップ開発競争も激しい。先に見て先に判断して迅速に実行する能力はロジックとAIチップの性能に左右される。現在、AIチップの技術は米国がやや進んでいる。しかも米国は半導体国際サプライチェーンから中国を排除し、半導体技術の超格差を維持しようとしている。

膨大なビッグデータ分析能力は戦争で極めて重要だ。米中が量子コンピューター開発に全力投球する理由だ。量子コンピューターは量子の特異なもつれ現象を利用するが、従来のスーパーコンピューターより計算速度が数百万倍も速い。優秀な量子コンピューターを先に開発した方が戦争で勝利するという声が出るほどだ。量子コンピューターは膨大な情報を迅速に分析および判断し、正確で鋭い作戦を遂行できるようサポートする。量子コンピューターがAIを活用して可能な作戦をあらかじめシミュレーションした後、最少の犠牲で最大の作戦成果を出す最適な代案を指揮官に提示することもできる。実際、米国防総省はこうしたシミュレーションモデルを開発している。

作戦の過程で莫大な量のデータを迅速に伝送する問題もある。その核心が6G移動通信を基盤とする次世代通信と衛星通信網だ。6G移動通信は5Gより伝送速度が50倍速い。衛星網は地球のどこでも通信が途切れない。米国のイーロン・マスクが設立したスペースXはスターリンクプロジェクトを進め、最大4万2000個の低軌道衛星で超高速インターネットを提供する計画だ。中国も「虹雲」「鴻雁」「Galaxy Space」などの計画で1万2000個以上の衛星を打ち上げる。宇宙空間が複雑になったため、米国は2019年8月に宇宙司令部を創設した。地上100キロ以上の宇宙空間を利用する人工衛星やミサイルなどを管理する。2050年以降には地球の上空と宇宙を行き来する軍用スペースシャトルと火星基地を管理する可能性もある。


レーザーは今後、最も有用な武器の一つになる見込みだ。最近は光ファイバーレーザーが脚光を浴びている。米国は2014年、揚陸艦「ポンス」に30キロワット級レーザーを設置して実験し、今年は別の艦艇に60キロワット級レーザーを搭載した。近い将来300キロワット級、2030年以降にはメガワット(1000キロワット)級の超高出力レーザーも開発されると予想される。その場合、戦闘機とミサイルの迎撃がはるかに容易になる。磁場の原理を利用したレールガン(Rail Gun)は弾体をマッハ10以上(秒速3.5キロ)で射出する。衝撃量が速度の2乗に比例する運動エネルギー法則に基づき超高速の弾体が標的にあたれば強力な破壊力を発揮する。米国が海軍艦艇に搭載する準備をしている。

韓国も国防科学技術が世界8、9位レベルだが、具体的な計画がないというのが問題だ。韓国の軍事技術は中国よりやや遅れているが、日本やイスラエルとは似た水準だ。レーザーとステルス技術、生体模倣自律ロボットと軍事用昆虫型地上移動ロボット、半導体、AIなどでは一部の先進国を追うレベルだ。しかし国防部はこれまでの戦闘方式である国防改革2.0にこだわってきた。こうした問題を認識した陸・海・空軍はアーミータイガー4.0、スマート海軍などを推進している。国防部も7月末にようやく先端技術を活用した「国防ビジョン2050」を発表したが、ビジョン水準にとどまっているという評価だ。軍事先進国の戦闘技術・方式の進化を感じながらも国家レベルで総合的なプランを準備できないのが惜しまれる。

キム・ミンソク/論説委員/軍事安保研究所委員


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