◆「勉強もできないくせに」「年食っても」発言衝撃
「だからそれくらい年食っても配達くらいの仕事しかできないんだろう、このXXXX」。最近、SBS(ソウル放送)の報道で公開された映像で、ある青年が配達労働者に激しい中傷の言葉を浴びせる場面を見るのは非常に気分が悪かった
配達労働者はエレベーターで電話をしていた青年がマスクを下ろすと「申し訳ないがマスクをして…」とマスク着用を求めた。すると「この勉強もできないXXが」「早死にするかもな。配達しいる途中で雨が降って、車で」のような暴言が返ってきた。青年は高麗(コリョ)大の「科ジャン(学科ジャンパー)」を着ていたが、実際にこの大学の学生かどうかは確認されなかった。
父親と同じくらいの配達労働者を追いかけていって嘲笑する青年の姿は気分の悪さを越えて別の感情まで抱かせた。そのようなこともあるかもしれないと思っていた何かを突然確認してしまったような当惑感が一緒になって押し寄せてきた。映像の中の姿は興奮を抑えきれなかった若者の逸脱行為かもしれない。高麗大学内の掲示板で、他の学生が示した反応も反省するべき大きな過ちという意見が大部分だ。それでもひどく驚いたのは何もその青年ひとりだけの問題ではないと思ったためだ。
暴言を浴びせた青年の姿は、配達労働者のヘルメットにつけられたカメラで撮影されたものとみられる。自分が何者か特定されない匿名の状況が青年に本音をぶちまけさせたのかもしれない。「科ジャン」まで着た若者は、巷にこのように露出することが分かっていたならあそこまでしなかったはずだが、「科ジャン男」よりも高齢で社会経験もある大人たちは果たしてこの青年とは違う姿なのかと思う。
◆匿名を盾にした中傷、大人だからといってしないといえるか
自分が誰か特定できないオンライン空間で、大人たちも毎日中傷と蔑視、呪いの言葉を誰かに浴びせている。
特に政治的志向によって相手陣営を攻撃して使う言葉は、すでに地域感情の助長や悪口水準を越えて引用することさえ難しいところまできている。中壮年層の区分なく相当数が対面状態なら恥ずかしくて到底言えないような言語の排泄に喜んで参加している。子どものころからインターネットコミュニティを見て育った若者たちの言語と反応が、大人が見せたものと違うと期待することはできるだろうか。
「科ジャン男」は職業で社会的地位の上下を分け、その背景に学歴を置くという認識を見せつけた。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)パンデミックを迎えて、韓国は配達労働者のおかげで便利を享受しながら危機を越えようとしている。このような考慮がないのはもちろん、青年の胸中には自身よりも下に見える人々に対する無視が位置している。これまたこの青年たち一部だけが持っているねじれた意識とは言い難い。若者たちが歩んできた韓国の教育の現実のせいだ。
【コラム】配達労働者に暴言「科ジャン男」は韓国の自画像(2)
「だからそれくらい年食っても配達くらいの仕事しかできないんだろう、このXXXX」。最近、SBS(ソウル放送)の報道で公開された映像で、ある青年が配達労働者に激しい中傷の言葉を浴びせる場面を見るのは非常に気分が悪かった
配達労働者はエレベーターで電話をしていた青年がマスクを下ろすと「申し訳ないがマスクをして…」とマスク着用を求めた。すると「この勉強もできないXXが」「早死にするかもな。配達しいる途中で雨が降って、車で」のような暴言が返ってきた。青年は高麗(コリョ)大の「科ジャン(学科ジャンパー)」を着ていたが、実際にこの大学の学生かどうかは確認されなかった。
父親と同じくらいの配達労働者を追いかけていって嘲笑する青年の姿は気分の悪さを越えて別の感情まで抱かせた。そのようなこともあるかもしれないと思っていた何かを突然確認してしまったような当惑感が一緒になって押し寄せてきた。映像の中の姿は興奮を抑えきれなかった若者の逸脱行為かもしれない。高麗大学内の掲示板で、他の学生が示した反応も反省するべき大きな過ちという意見が大部分だ。それでもひどく驚いたのは何もその青年ひとりだけの問題ではないと思ったためだ。
暴言を浴びせた青年の姿は、配達労働者のヘルメットにつけられたカメラで撮影されたものとみられる。自分が何者か特定されない匿名の状況が青年に本音をぶちまけさせたのかもしれない。「科ジャン」まで着た若者は、巷にこのように露出することが分かっていたならあそこまでしなかったはずだが、「科ジャン男」よりも高齢で社会経験もある大人たちは果たしてこの青年とは違う姿なのかと思う。
◆匿名を盾にした中傷、大人だからといってしないといえるか
自分が誰か特定できないオンライン空間で、大人たちも毎日中傷と蔑視、呪いの言葉を誰かに浴びせている。
特に政治的志向によって相手陣営を攻撃して使う言葉は、すでに地域感情の助長や悪口水準を越えて引用することさえ難しいところまできている。中壮年層の区分なく相当数が対面状態なら恥ずかしくて到底言えないような言語の排泄に喜んで参加している。子どものころからインターネットコミュニティを見て育った若者たちの言語と反応が、大人が見せたものと違うと期待することはできるだろうか。
「科ジャン男」は職業で社会的地位の上下を分け、その背景に学歴を置くという認識を見せつけた。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)パンデミックを迎えて、韓国は配達労働者のおかげで便利を享受しながら危機を越えようとしている。このような考慮がないのはもちろん、青年の胸中には自身よりも下に見える人々に対する無視が位置している。これまたこの青年たち一部だけが持っているねじれた意識とは言い難い。若者たちが歩んできた韓国の教育の現実のせいだ。
【コラム】配達労働者に暴言「科ジャン男」は韓国の自画像(2)
この記事を読んで…