３０～４０代の希望者に限りアストラゼネカのワクチン接種を許容するという韓国政府の方針に、副作用の危険が高いという懸念が提起された。

大韓医師協会は１７日、「アストラ製ワクチンの接種と関連し、絶対的基準での接種勧告年齢と希望者に限った接種機会付与年齢の差に対し深刻な懸念を示す」と明らかにした。

医師協会は「疾病管理庁の新型コロナウイルス予防接種推進団が１１日に発表した報告書を分析してみると、５０歳未満でアストラ製２回目の予防接種は他のワクチンに比べて予防的効果に比べワクチン関連の異常事件のリスクが相対的に高く、希望者だとしても優先考慮するには危険だ」と主張した。


医師協会はまた、学術誌ランセットを引用し、「５５歳以下でアストラ製とファイザー製ワクチン両方で全身性副反応が高いと分析されたが、アストラ製ワクチンで接種率に対する副反応の割合が段違いに高いと確認された。潜在的危険性が高い５０歳未満に対するワクチン接種の必要性議論がまだ必要だ」とした。

続けて「医師協会の新型コロナウイルス対策専門委員会ではアストラ製の適用範囲拡大に対する深刻な懸念を表明し、こうした状況に対しより客観的で専門的な見識を基に方策を提示できるよう医師協会と疎通して適切な勧告案をまとめることを希望する」と付け加えた。

疾病管理庁傘下の新型コロナウイルス予防接種対応推進団は１３日に、アストラ製ワクチンを接種できる年齢について「５０歳以上の接種」を勧告するという意見を維持しながらも、３０～４０代の希望者に限り残余ワクチンを打てるよう許容すると明らかにした。

疾病管理庁によると、ワクチン接種が始まった２月２６日から８月８日までアストラ製ワクチン接種後に報告があった異常反応は７万８０５８件で、全異常反応報告１２万８２１４件のうち約６０％を占める。

同じ期間にアストラ製ワクチン接種後の異常反応報告のうち、患者が死亡した事例は７５件だ。ファイザーは１１４件、ヤンセンは２件と集計された。