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【コラム】企みが招いた悲劇…原爆投下、そして韓半島分割(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆原子爆弾の使用

それでも北東アジアの宝物を眺めるだけのスターリンではなかった。ロシアの念願である満州と韓半島の不凍港と資源を手にする絶好の機会だった。日本の一部まで占領することも可能だった。米国の参戦要求にもかかわらず最後まで眺めていたスターリンは、8月6日に広島にリトルボーイが投下された2日後、電撃的に満州と韓半島への進撃を命じた。日本が早期に降伏すれば満州と韓半島を共に逃す可能性があった。

実際、米軍の被害を減らすための目的もあったが、ソ連軍が参戦する前に日本の降伏を受けるために米国政府が原子爆弾の使用を承認したという仮説もある。ソ連の参戦を要請したルーズベルト大統領の死後、後継者のトルーマン大統領はソ連の参戦を望まなかったからだ。また、日本が降伏を早期に決めたのは「残虐な爆弾」よりも天皇の表現にもあるようにソ連軍の占領による「民族の滅亡」を恐れた可能性もある。ソ連軍は日本軍と親日派に寛大でなかった。


こうした状況で米国の原子爆弾使用は、降伏する代わりに「玉砕」すべきという日本に降伏の口実を与え、ソ連軍が韓半島全体と日本の一部を占領する事態を防ぐことができた。しかし戦犯国家ではなく韓国が分割されてしまったのだ。欧州とは違いアジア・太平洋戦争をほぼ全面的に率いていた米国としては、勝利をソ連と分け合う代価を払わなければならなかった。また日本には免罪符を与え、その後に続く韓国戦争(朝鮮戦争)により米国はまた大きな費用を支払うことになった。米国が当時、ドイツとの戦争のように正攻法を使っていれば、その結果はどうなっていただろうか。

◆過去の悲劇を省察しない日本

76年前の悲劇を省察しない日本は米国の勧めで原子力発電を始め、2011年の福島事態のようなもう一つの被害が発生した。日本が犯した不義の戦争、そこに参加した人たちを処罰できない韓国社会は、果たして現在、歴史の責任からどれほど自由なのだろうか。ここには戦犯を愛国者に変身させたもう一つの細工がある。

また近づいてくる8月15日の光復節(解放記念日)を控え、我々も過去の歴史を省察してみよう。国連は1カ月前、植民地を経験した韓国を先進国に含めた。しかし西欧諸国がしたような企みに巻き込まれてはいけない。我々と同じ経験をした多くの開発途上国が我々を眺めている。「君子大路行」だ。

パク・テギュン/ソウル大国際大学院長


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