昨年、公共部門全体の人件費が韓国を代表する500大企業の人件費の合計を上回った。韓国政府の公共部門雇用拡大が結局、未来の世代に莫大な費用請求書を送るという警告が出てくる。
宋彦錫(ソン・オンソク)議員(無所属)が企画財政部・行政安全部・金融監督院電子公示(DART)・韓国上場企業協議会の資料を分析した結果、昨年の公共部門の総人件費は89兆5000億ウォン(約8兆5100億円)だった。公共部門は全体の公務員在職者と公共機関の役職員をすべて含む。
一方、昨年の500大民間企業の人件費合計は85兆9000億ウォンと、公共部門より3兆6000億ウォン少なかった。500大企業は5つの公企業を除いた非金融業KOSPI・KOSDAQ上場企業のうち売上高上位500企業を基準にした。通常500大企業は大企業と最上位の中堅企業を含むため、民間企業の動向分析によく用いられる基準だ。
2016年以降、公共部門の人件費が500大企業を上回ったのは昨年が初めて。2016年には公共部門の人件費(71兆4000億ウォン)が500大企業(75兆3000億ウォン)より3兆9000億ウォン少なかった。しかし文在寅(ムン・ジェイン)政権に入った2017年以降はその差が縮小し、昨年ついに逆転した。2016年以前の資料は今回の分析から除外した。
実際、文在寅政権が発足した2017年から昨年までの4年間、公共部門の人件費は25.4%(18兆1000億ウォン)も増加した。同じ期間の500大企業の人件費増加率(14.1%、10兆6000億ウォン)の倍に近い。
人件費の負担増加はそれだけ多くの人員を採用したからだ。特に文在寅政権は公共部門の雇用81万件創出を大統領選挙の公約に掲げた。消防署員・警察官など安全・治安担当公務員17万4000人と社会福祉など公共機関の人員34万人を追加で採用し、公共部門の直接雇用転換などで30万件の雇用を追加する計画だった。
◆求職者の32%が公務員試験の準備…「政府は民間雇用拡大を支援すべき」
こうした計画のため公共部門の人員は急速に増えた。宋議員よると、文在寅政権の4年間に増えた公共部門の人員は22万605人で、同じ期間の500大企業の増加人員3万4886人の約6.3倍にのぼった。30大民間グループの人員増加(4万8685人)と比較しても4.5倍多い。
特に公務員増加ペースが速い。公務員年金公団の資料によると、昨年を基準に公務員在職者(122万1322人)は文在寅政権の期間だけで11万3350人(10.2%)も増えた。盧泰愚(ノ・テウ)政権(18万4410人)以来最も多い。「大きな政府」を目指して公務員数を大幅に増やしたと評価される盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権(9万936人、9.8%)のほか、李明博(イ・ミョンバク)政権(4万2701人、4.2%)と朴槿恵(パク・クネ)政権(4万3500人、4.1%)での公務員増加数の合計より2万7149人多い。
公共機関の役職員も文在寅政権で10万7255人(32.7%)増え、李明博政権(1万4431人、5.8%)と朴槿恵政権(6万4685人、24.5%)の全体増加幅を上回る。任期はまだ1年近く残っているため増加幅はさらに拡大する可能性がある。
公務員をはじめとする公共部門の採用増加傾向も深刻だ。民間部門で雇用を創出せず、公共部門で雇用を増やしているため、安定した公共部門への就職を目指す青年が急増した。統計庁は5月、青年層の求職者(85万900人)のうち3割以上が公務員準備者(32.4%)と明らかにした。前年より4.1ポイント上昇した。
韓国開発研究院長などを務めた玄定沢(ヒョン・ジョンテク)静石仁荷学園理事長は「生産可能人口が減る状況で政府と公共部門で何十万人を増やした」とし「世界的な先端情報・技術戦争に飛び込むべき若い人材を公共部門に集めるのは人員配分の歪みをもたらす間違った政策」と指摘した。
国会予算政策処は文在寅政権の公約通りに公務員17万4000人を9級公務員として採用すれば、30年間に3237兆7847億ウォン(公務員年金負担額除外)の費用がかかると分析した。宋彦錫議員は「政府は肥大化した公共部門ではなく、民間が主導する良質の職場の供給を増やすよう支援する必要がある」と強調した。
宋彦錫(ソン・オンソク)議員(無所属)が企画財政部・行政安全部・金融監督院電子公示(DART)・韓国上場企業協議会の資料を分析した結果、昨年の公共部門の総人件費は89兆5000億ウォン(約8兆5100億円)だった。公共部門は全体の公務員在職者と公共機関の役職員をすべて含む。
一方、昨年の500大民間企業の人件費合計は85兆9000億ウォンと、公共部門より3兆6000億ウォン少なかった。500大企業は5つの公企業を除いた非金融業KOSPI・KOSDAQ上場企業のうち売上高上位500企業を基準にした。通常500大企業は大企業と最上位の中堅企業を含むため、民間企業の動向分析によく用いられる基準だ。
2016年以降、公共部門の人件費が500大企業を上回ったのは昨年が初めて。2016年には公共部門の人件費(71兆4000億ウォン)が500大企業(75兆3000億ウォン)より3兆9000億ウォン少なかった。しかし文在寅(ムン・ジェイン)政権に入った2017年以降はその差が縮小し、昨年ついに逆転した。2016年以前の資料は今回の分析から除外した。
実際、文在寅政権が発足した2017年から昨年までの4年間、公共部門の人件費は25.4%(18兆1000億ウォン)も増加した。同じ期間の500大企業の人件費増加率(14.1%、10兆6000億ウォン)の倍に近い。
人件費の負担増加はそれだけ多くの人員を採用したからだ。特に文在寅政権は公共部門の雇用81万件創出を大統領選挙の公約に掲げた。消防署員・警察官など安全・治安担当公務員17万4000人と社会福祉など公共機関の人員34万人を追加で採用し、公共部門の直接雇用転換などで30万件の雇用を追加する計画だった。
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こうした計画のため公共部門の人員は急速に増えた。宋議員よると、文在寅政権の4年間に増えた公共部門の人員は22万605人で、同じ期間の500大企業の増加人員3万4886人の約6.3倍にのぼった。30大民間グループの人員増加(4万8685人)と比較しても4.5倍多い。
特に公務員増加ペースが速い。公務員年金公団の資料によると、昨年を基準に公務員在職者(122万1322人)は文在寅政権の期間だけで11万3350人(10.2%)も増えた。盧泰愚(ノ・テウ)政権(18万4410人)以来最も多い。「大きな政府」を目指して公務員数を大幅に増やしたと評価される盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権(9万936人、9.8%)のほか、李明博(イ・ミョンバク)政権(4万2701人、4.2%)と朴槿恵(パク・クネ)政権(4万3500人、4.1%)での公務員増加数の合計より2万7149人多い。
公共機関の役職員も文在寅政権で10万7255人(32.7%)増え、李明博政権(1万4431人、5.8%)と朴槿恵政権(6万4685人、24.5%)の全体増加幅を上回る。任期はまだ1年近く残っているため増加幅はさらに拡大する可能性がある。
公務員をはじめとする公共部門の採用増加傾向も深刻だ。民間部門で雇用を創出せず、公共部門で雇用を増やしているため、安定した公共部門への就職を目指す青年が急増した。統計庁は5月、青年層の求職者(85万900人)のうち3割以上が公務員準備者(32.4%)と明らかにした。前年より4.1ポイント上昇した。
韓国開発研究院長などを務めた玄定沢(ヒョン・ジョンテク)静石仁荷学園理事長は「生産可能人口が減る状況で政府と公共部門で何十万人を増やした」とし「世界的な先端情報・技術戦争に飛び込むべき若い人材を公共部門に集めるのは人員配分の歪みをもたらす間違った政策」と指摘した。
国会予算政策処は文在寅政権の公約通りに公務員17万4000人を9級公務員として採用すれば、30年間に3237兆7847億ウォン(公務員年金負担額除外)の費用がかかると分析した。宋彦錫議員は「政府は肥大化した公共部門ではなく、民間が主導する良質の職場の供給を増やすよう支援する必要がある」と強調した。
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