「水泳の怪物」ファン・ソヌ（１８）がアジア選手にとって壁のように感じられた自由形１００メートルも征服する勢いだ。

ファン・ソヌは２７日午後、東京アクアティクスセンターで開かれた東京オリンピック（五輪）競泳男子自由形１００メートル予選第７組第３レーンで４７秒９７秒でタッチパッドに手をつき、韓国新記録を樹立した。

ファン・ソヌは昨年１１月、国家代表選抜戦で朴泰桓（パク・テファン）の４８秒４２を０．１７秒短縮した４８秒２５で韓国新記録を打ち立てた。５月の東京五輪国家代表選抜戦で４８秒０４を記録し再び記録を更新した。そして東京五輪では世界的レベルの記録である４７秒台に入った。


ファン・ソヌは全体９組の出場選手７０人のうち６位に入り、１６人が競う準決勝に危なげなく進出した。準決勝戦は２８日午前１０時３０分に開かれる。上位８人の中に入れば２９日午前の決勝に出場することになる。

自由形１００メートルは世界に傑出した選手が多く、アジア選手には越えるのが難しい壁だ。歴代世界選手権大会男子自由形１００メートル金メダリストのうち、アジア選手は２０１５年ロシア・カザン大会の寧沢濤（中国）が唯一だ。韓国の競泳スターだった朴泰桓（パク・テファン）も短距離よりは中長距離に集中した。

ファン・ソヌは昨年１１月に応じた中央日報とのインタビューで「『アジア選手は自由形１００メートルではダメだ』という認識を変えたい。やってやろうという気がますます湧いてくる」としながら「韓国選手で初の４７秒台を出したい」と話していた。そして８カ月ぶりに五輪という大舞台でその夢をかなえた。