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チェルノブイリ・暗殺…韓国放送局MBCの五輪中継字幕、海外でも批判

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

青瓦台国民請願ホームページには「MBCの五輪開幕式中継に対して調査してほしい」という請願が投稿された。[青瓦台国民請願ホームページ キャプチャー]

韓国MBC(文化放送)が東京オリンピック(五輪)開幕式の生中継時に、参加国を紹介しながら不適切な写真と紹介文を使い、大きな論争と批判を呼んだ。具体的な内容はソーシャルメディアを通じて伝わり、英紙「ガーディアン」など海外のさまざまなメディアでも扱われた。

MBCは23日の開幕式で、ウクライナ選手団が入場する際、画面の片側にチェルノブイリ発電所の写真を使いながら国家情報を伝えた。チェルノブイリは旧ソ連時代の1986年、原発爆発事故で途方もない人命被害が出た悲劇の現場だ。ソーシャルメディアなどでは視聴者から批判が出た。ロシア出身で韓国に帰化したタレントのイリヤは、ソーシャルメディアを通じて「大韓民国の選手団が入場した時にセウォル号の写真」を入れるようなものだと批判した。

これだけではない。各国選手団が入場した際に、エルサルバドルは同国が最近法定通貨に指定したビットコインのイメージ画像を、ハイチは現地の暴動写真とあわせて「大統領暗殺で政局は霧の中」という紹介文を、マーシャル諸島は「かつて米国の核実験場」という紹介文をつけた。アフガニスタンはケシの運搬写真を、シリアは「10年間続いた内戦」という紹介文を通じて否定的側面を前面に出した。


また、ノルウェー選手団の入場時にはサケ、イタリアはピザ、トルコはアイスクリームなど食べ物の写真を国の紹介に用い、ルーマニア選手団の入場時には「ドラキュラ」の写真を、サモアはサモア出身のハリウッド俳優ドウェイン・ジョンソンの写真を使った。スウェーデンを紹介する時は「福祉先進国(ソンジングク)」ではなく「福祉ソンジクク」と字幕のタイプミスをそのまま放送した。

議論が起きるとMBCは23日、中継放送の末尾にお詫びのコメントを流し、24日にも謝罪文を出した。英国日刊紙「ガーディアン」は「ウクライナにチェルノブイリ、イタリアにピザ」を使った韓国放送局が謝罪したという記事を載せた。青瓦台国民請願ホームページには「MBCの五輪開幕式中継に対して調査してほしい」という請願も投稿された。

ソウル大学言論情報学科のハン・ギュソプ教授は「選挙開票放送時のように、地上波3局が互いにウィットの富んだ放送をしようと試みたが、あきれるようなアイデアをそのまま使ってミスをしたものと推定される」とし「視聴者の興味を引くような情報を伝えるのも重要だが、外交的欠礼を犯すリスクを最小化するために努力しなければならなかった」と付け加えた。国立外交院の金峻亨(キム・ジュンヒョン)院長は「民間放送局のミスだが、韓国が外交的に築いた良好なイメージに傷をつけたという側面では痛いミス」と話した。

建国(コングク)大学メディアコミュニケーション学科のファン・ヨンシク教授は「スポーツ局が『面白さ』中心のコンテンツづくりに集中し、五輪開幕式の規模に比べて軽くアプローチしたことがそのまま放送された」と指摘した。ハン・ギュソプ教授は「五輪のような大きな行事は経験のある人材が投入されなくてはならないが、最近MBCは主要人材が異動する状況が多く、業務の連続性が低下している」とし「以前のミスが繰り返されている」と分析した。

MBCは2008年北京五輪開幕式の際も「租税回避地(タックス・ヘイブン)として有名」「アフリカの死んだ心臓」「長年の内戦で不安定」「殺人的インフレーション」など、各参加国に対して否定的な字幕をつけて放送通信委員会から「注意」を受けた。放送が国際親善と理解の増進に尽くさなければならないという関連規定に違反したためだ。MBCは24日、韓国語と英語の謝罪文を通じて「国別に入場する選手団を短時間で簡単に紹介しようとする意図で準備したが、当事国に対する配慮と考慮が大きく不足し、検収過程も不十分だった。弁解の余地がない誤り」としながら再発防止を約束した。



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