東京オリンピック（五輪）日本選手団のうちメダル獲得が有力な一部の種目の代表チームは、選手村ではなく、別の宿泊施設を利用する。

共同通信によると、日本体育会は高い卓球、柔道、レスリング代表チームが東京五輪選手村の村外で滞在することを認めた。日本選手団の一部は味の素ナショナルトレーニングセンター（ＮＴＣ）などを使用する計画だ。


日本体育会は２０００年から東京都北区西が丘で合宿が可能な「味の素ナショナルトレーニングセンター」を運営している。東京オリンピック組織委員会から宿泊施設として承認も受けた。


このため該当種目の選手らは選手村に設置された「段ボールベッド」を避けることになった。米国の長距離陸上選手ポール・チェリモは１７日、選手村の段ボールベッドとゆがんだ箱の写真をＳＮＳに載せ、「誰かが私のベッドに小便をして段ボールベッドがぬれれば、ベッドは崩れてしまうだろう」とコメントした。

東京オリンピック組織委員会は「環境に優しい」五輪のためにプラスチック廃棄物でマットレスを製作し、リサイクル紙でベッドを作ったと明らかにした。

このためベッドは小さく耐久性も落ち、一部の選手から十分に休めないという指摘も提起された。共同通信は「移動負担の軽減や、使い慣れた練習施設での調整が目的。自国開催の『地の利』を最大限に生かす狙いがある」とし、ホームアドバンテージを認めた。

東京五輪に参加する各国選手団は東京中央区晴海にある選手村に滞在するのが原則だ。しかし東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が適切な新型コロナ感染対策をしていると認めれば村外の宿泊施設も利用できる。