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韓国の外交官2人が自殺…「コロナブルー」が襲う海外公館事情(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

新型コロナの影響で国家間の移動が難しくなり、一部の外交官は2年近く現地で家と事務室を行き来する生活を続けている。特に大韓民国を代表しているという重圧感もあり、精神的、心理的ストレスが危険レベルに達するケースも少なくない。 [中央フォト]

新型コロナ事態の長期化で「うつ」を経験したという韓国国内の成人が83.9%にのぼるなど(5日、ジョブコリアの1221人対象調査結果)、いわゆる「コロナブルー」の懸念が強まる中、在外公館からも警告音が聞こえている。

複数の消息筋によると、過去3カ月間に在外公館2カ所で外交官2人が自殺したという。外交部は業務環境などの問題ではなかったと把握している。コロナブルーが原因と推定されるが、こうした状況は初めてであり、外交部も危機感を抱いている。

海外の大使館と総領事館には外交部をはじめ複数の政府部処の職員が勤務している。「在外公務員医療支援の実施に関する例規」によると、現地医療レベルが劣悪な地域などに勤務する公務員は韓国に一時帰国して医療検診を受けることができる。通常は年1回だが、世界的に新型コロナ感染が拡大したことを受け、こうした形の帰国は最近まで事実上中断されていた。


◆一時帰国もできず…孤立感強まる

防疫が最も大きな理由だが、国家間を移動すれば両国で義務隔離があるため、帰国は考えにくい状況だ。最近、外交部本部の発令で帰国したある外交官は「韓国に入って2週間の隔離、任地に戻って2週間の隔離なら合わせて1カ月になるが、このような形で休暇を出すのは考えられない」と話した。

国内でも徹底的な社会的距離や集まりの制限などで国民のストレスが大きいが、他国で感じられる孤立感はさらに強くなるしかない。韓国とは違って都市自体が閉鎖された国も多い。医療環境が整っていないため、まともな診断と治療を期待できない状況も少なくない。

また、機密情報を扱う公館の業務の特性上、在宅勤務は事実上不可能だ。ある情報筋は「駐在国内でも移動が制限され、家と職場を行き来するだけの職員がほとんど」とし「感染者が発生すれば公館の業務に大きな支障を生じるうえ、大韓民国を代表して行った公館で誰かが新型コロナに感染すれば大変なことになると考えて緊張し、心的圧迫感が強まるケースも多い」と説明した。

◆「極端な選択を防ごう」…「戦友組」運営も

特に家族を国内に残して一人で在外勤務をする外交官の場合、ストレスはさらに大きい。国内にいる子どもと1年以上も会っていない外交官も少なくない。このため自発的に同僚が数人ずつグループを組んで異常兆候がないかをチェックする「戦友組」のような体制を運営する公館もあるという。「極端選択防止委員会」と呼び、お互い悩みを共有し合って慰労するということだ。

また新型コロナ事態を迎え、在外国民の帰国支援、ワクチン接種支援など領事業務は急増した。外交部領事コールセンターに入った相談件数も2018年は21万9192件、2019年は24万19件だったが、新型コロナが拡大した2020年は31万5679件に急増した。出国者数は新型コロナで大幅に減少したが、海外事件・事故発生件数はむしろ倍以上に増えた(2019年5万1585件→2020年11万6379件)。


韓国の外交官2人が自殺…「コロナブルー」が襲う海外公館事情(2)

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