ソウルのある大学病院救急室には21日だけで31人の新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ワクチン接種者が集まった。ワクチン接種後の異常反応を訴えながらだ。救急室来院患者5人に1人の割合だ。特に16日にアストラゼネカ(AZ)ワクチンを接種した30代男性が国内で初めて「血栓性血小板減少性紫斑(TTS)」で亡くなると、TTSを疑う救急室患者が一気に増えたという。だが、血液検査をしてみると、血小板の数値が正常範囲だった。TTSとは程遠かった。
◆結石がワクチン副作用?
Aさんはこの日、わき腹に痛みを感じて救急室を訪れた。防疫当局の「異常反応症状案内」SMSメッセージを見た後だったという。当局はワクチン接種者に予防接種後4~28日以内に持続的なひどい頭痛、視野のぼやけ、呼吸困難、胸痛、持続的な腹部の痛み、脚のむくみ、注射部位以外の出血性斑点またはあざのような症状が発生する場合、医師の診療を受けなければなければならないと案内している。すべてTTSが疑われる症状だ。
検査の結果、痛みの原因は血栓ではなく尿路結石だった。ワクチン接種と結石の形成は関連性が低い。だが、Aさんは「なぜワクチンの異常反応として(当局に)申告しないのか」と言い張ったという。
◆ワクチン「無作用」哀訴
医療スタッフを脱力させることはこれだけではない。打撲傷からできたあざなのにTTSが疑われると言って来院したり、目が腫れてもワクチンを疑ったりするという。ある病院の救急室関係者は「TTS副作用にどのように対応するべきか紛らわしいため救急室に来る必要のない接種者が押し寄せている」とし「血液検査、チャート作成、確認書発行などの仕事が増えて本当に救急治療が必要な患者を適時に対応できないのではないか心配だ。渦中に『異常反応の申告が遅れる』という訴えにまで苦しめられている」と話した。
応急医学科医療スタッフの間からは「すべての症状をすべてワクチンと関連づける」「ワクチン『無作用』本当に大変だ」という哀訴が出てくるほどだ。
◆TTS発病率0.00002%
救急室は飽和状態だ。TTSによる死亡以降、一部の大型病院救急室の場合、一日平均20~30人ほど来院が増えたという。それだけ混乱と不安が大きい。7-9月期には接種対象者がさらに増えることから、場合によっては救急室が麻ひする可能性がある。医療スタッフの業務にも大きな負担がかかる可能性がある。専門家は発生確率が極めて低いため過度な不安を持つ必要がないと呼びかけている。
疾病管理庁によると、TTSはAZやヤンセンワクチンのようなアデノウイルスベクター(運搬体)プラットフォームワクチン接種者に現れる場合がある副作用だ。22日午前0時基準でAZワクチン接種者1037万7669人のうち2人報告された。確率でいえば0.00002%だ。ヤンセンワクチン接種者(112万1329人)にはまだ一人も現れていない。梨大木洞病院臨床医学科のナム・グンイン教授は「ワクチン血栓症(TTS)は英国で100万人あたり14.2人、ドイツで100万人あたり12.4人の頻度で報告された」とし「国内は500万人あたり1件という確率は、非常に低い数値」と話した。
◆接種4日後に再びひどい頭痛に悩まされた場合には
接種後の疑い症状が現れる時期を考慮する必要もある。血小板減少性血栓症は接種後4~28日以内に発症する。嘉泉(カチョン)大学医大予防医学教室のチョン・ジェフン教授は「(ワクチン接種後)軽症異常反応は48時間から良くなり始める。頭痛があっても大部分は次第に良くなる方向に向かうということ」としながら「だがTTSが発生すれば、接種後4日以降に再び頭痛が発生して次第に激しくなる。そしてこの症状は最大28日まで発生する可能性がある」と説明した。接種直後に出てきた症状が良くなって突然4日以後から頭痛が発生して次第に激しくなった場合は必ず医療機関を訪れてほしいということだ。
あざも同じだ。接種4日前に現れたあざは深刻に考える必要がないという。あざが浅くなる時も同じだ。だが、普段は打撲傷が起きにくい部位(膝の後ろや胴体など)にあざができる場合や全身に粘性出血が現れたら直ちに医療機関を訪問しなければならない。
大韓応急医学会のホ・タク理事長は「血小板の数値は最も基本的な血液検査で、診断検査体系を備えた1次医療機関でも可能だ。検査結果も1、2時間以内に分かる」とし「救急室の前にまずは最寄りの1次医療機関を訪れてほしい」と話した。
◆結石がワクチン副作用?
Aさんはこの日、わき腹に痛みを感じて救急室を訪れた。防疫当局の「異常反応症状案内」SMSメッセージを見た後だったという。当局はワクチン接種者に予防接種後4~28日以内に持続的なひどい頭痛、視野のぼやけ、呼吸困難、胸痛、持続的な腹部の痛み、脚のむくみ、注射部位以外の出血性斑点またはあざのような症状が発生する場合、医師の診療を受けなければなければならないと案内している。すべてTTSが疑われる症状だ。
検査の結果、痛みの原因は血栓ではなく尿路結石だった。ワクチン接種と結石の形成は関連性が低い。だが、Aさんは「なぜワクチンの異常反応として(当局に)申告しないのか」と言い張ったという。
◆ワクチン「無作用」哀訴
医療スタッフを脱力させることはこれだけではない。打撲傷からできたあざなのにTTSが疑われると言って来院したり、目が腫れてもワクチンを疑ったりするという。ある病院の救急室関係者は「TTS副作用にどのように対応するべきか紛らわしいため救急室に来る必要のない接種者が押し寄せている」とし「血液検査、チャート作成、確認書発行などの仕事が増えて本当に救急治療が必要な患者を適時に対応できないのではないか心配だ。渦中に『異常反応の申告が遅れる』という訴えにまで苦しめられている」と話した。
応急医学科医療スタッフの間からは「すべての症状をすべてワクチンと関連づける」「ワクチン『無作用』本当に大変だ」という哀訴が出てくるほどだ。
◆TTS発病率0.00002%
救急室は飽和状態だ。TTSによる死亡以降、一部の大型病院救急室の場合、一日平均20~30人ほど来院が増えたという。それだけ混乱と不安が大きい。7-9月期には接種対象者がさらに増えることから、場合によっては救急室が麻ひする可能性がある。医療スタッフの業務にも大きな負担がかかる可能性がある。専門家は発生確率が極めて低いため過度な不安を持つ必要がないと呼びかけている。
疾病管理庁によると、TTSはAZやヤンセンワクチンのようなアデノウイルスベクター(運搬体)プラットフォームワクチン接種者に現れる場合がある副作用だ。22日午前0時基準でAZワクチン接種者1037万7669人のうち2人報告された。確率でいえば0.00002%だ。ヤンセンワクチン接種者(112万1329人)にはまだ一人も現れていない。梨大木洞病院臨床医学科のナム・グンイン教授は「ワクチン血栓症(TTS)は英国で100万人あたり14.2人、ドイツで100万人あたり12.4人の頻度で報告された」とし「国内は500万人あたり1件という確率は、非常に低い数値」と話した。
◆接種4日後に再びひどい頭痛に悩まされた場合には
接種後の疑い症状が現れる時期を考慮する必要もある。血小板減少性血栓症は接種後4~28日以内に発症する。嘉泉(カチョン)大学医大予防医学教室のチョン・ジェフン教授は「(ワクチン接種後)軽症異常反応は48時間から良くなり始める。頭痛があっても大部分は次第に良くなる方向に向かうということ」としながら「だがTTSが発生すれば、接種後4日以降に再び頭痛が発生して次第に激しくなる。そしてこの症状は最大28日まで発生する可能性がある」と説明した。接種直後に出てきた症状が良くなって突然4日以後から頭痛が発生して次第に激しくなった場合は必ず医療機関を訪れてほしいということだ。
あざも同じだ。接種4日前に現れたあざは深刻に考える必要がないという。あざが浅くなる時も同じだ。だが、普段は打撲傷が起きにくい部位(膝の後ろや胴体など)にあざができる場合や全身に粘性出血が現れたら直ちに医療機関を訪問しなければならない。
大韓応急医学会のホ・タク理事長は「血小板の数値は最も基本的な血液検査で、診断検査体系を備えた1次医療機関でも可能だ。検査結果も1、2時間以内に分かる」とし「救急室の前にまずは最寄りの1次医療機関を訪れてほしい」と話した。
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