東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が２０日、東京都中央区の選手村を報道陣に公開した中、選手村内の金の装飾を施したトイレがネットユーザーから非難を受けている。主催側は「金メダルを狙って東京に来た選手らに対する応援の気持ちを込めた」と説明したが、「税金の無駄遣い」という非難は収まっていない。

２１日の読売新聞によると、組織委員会は来月１３日の開村を控えた選手村を公開した。

組織委が公開した写真を見ると、今回の選手村は新型コロナウイルスの感染予防に格別に配慮した様子だ。


居住空間と食堂とともに、新型コロナウイルスの症状があったり検査で陽性判定を受けた選手らを隔離治療するための発熱外来診療所が備わっている。

最も核心となる建物は「ビレッジプラザ」で、銀行とクリーニング店、インターネットカフェなどが入店する共用スペースだ。

食堂では日本産の食材を使って各国の料理が提供される。メニューだけで７００種類に上るという。食堂入口では混雑状態を表示したモニターで食堂内の混雑度をあらかじめ知ることができる。

発熱外来診療所は選手村の中央に位置する。選手たちは毎日ＰＣＲ検査を受け、陽性反応が出たり疑い症状がみられる場合にはすぐに診察を受ける。

ネットユーザーの間で議論になったのはビレッジプラザ内の「金の装飾のトイレ」だ。便器と洗面台を金色で装飾したもので、本物の金ではない。

日刊スポーツによるとこのデザインは「金メダルを狙って東京にやって来る世界中のアスリートへの応援の気持ちを込め」たという。ただネットユーザーは「愚かだ」「税金の無駄遣い」など冷ややかな反応を見せている。

特に選手村内で酒類の持ち込みを一部許容する措置が発表され、選手村に対する特恵議論まで起きている状況だ。

組織委は酒類を持ち込む場合は１人で飲まなければならないと指針を下した状態だが、メダルを獲得しお祭り騒ぎの雰囲気になってもこの措置が維持できるのかに対し国民は懐疑的な反応を見せている。

ここに国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）は選手村でのフードデリバリーサービス「ウーバーイーツ」を使えるようにしてほしいと要請し組織委員会は一層困惑している状況だ。

新型コロナウイルス感染のため食堂への出入りを敬遠する選手らのためにウーバーイーツで配達される料理を食べられるようにしてほしいという主張だ。

しかしウーバーイーツを許容すれば酒類の持ち込みが容易になるため委員会は難色を示している。

新聞は五輪開催を強行する日本政府に対する反発のため、ネットユーザーが選手村公開に対しさらに批判的になっているとみている。