日本メディアが９日、文在寅（ムン・ジェイン）大統領が来月２３日に開幕する東京五輪に合わせて日本訪問を打診していると報道した。日本テレビ系列の民間放送ニュースネットワークＮＮＮは韓日政府関係者の話として、「韓国政府は東京五輪にあわせて文在寅大統領の日本訪問を打診している。首脳会談の開催が難しい場合は金富謙（キム・ブギョム）首相を派遣することも検討している」と伝えた。

ただ北朝鮮の不参加が事実上確定し、文在寅政権が東京五輪に対して持つ関心度は大きく落ちた。当初東京五輪を「２０１８年平昌（ピョンチャン）アゲイン」としようとする構想自体が失敗に終わったためだ。

その上、最近になり日本は歴史問題に対する進展なく韓日首脳会談に応じる場合、国内的に韓国に対し融和的姿勢を見せるように映ることを懸念し、意図的に世論戦を広げている側面もある。外交消息筋は「日本の雰囲気を見ると、菅首相が文大統領と首脳会談をするならばこれはまるでそれ自体で日本が韓国に『プレゼント』を与えるように、施すように包装する感じがある。その真意は結局韓国がプレゼントを受けたければそれに相応する過去史関連の提案を持ってこいということで、国内政治用メッセージもある格好」と伝えた。


だが最近、東京五輪強行と関連して国際的に否定的世論が高まり首脳クラスの五輪開幕式出席が切実なのは日本側だ。首脳クラスが多数参加してこそ興行に役立つためだ。

むしろ韓国は韓米首脳会談を成功裏に終えバイデン米大統領の韓米日安保協力復元の意志に呼応する意向を十分に明らかにしただけに韓日首脳会談にまであえてすがる必要はないという雰囲気だ。

ただ韓国政府は２０１８年の平昌冬季五輪開幕式で当時の安倍晋三首相が参加した点などまで考慮し東京五輪開幕式に参加する関係者の適切な格を決めたいという立場だ。また、今週末に英国で開かれる先進７カ国（Ｇ７）首脳会議（サミット）で韓日米間の協議が肯定的に展開される場合、韓国高官の訪日につながるかもしれないとの見通しも出ている。