K9バジュラに乗ったインドのモディ首相 インド首相室
この2つの自走砲が実戦でどう戦うのか。もちろんインドと中国は国境紛争の拡大を防ぐため実弾を撃たないという約束を暗黙的に結んでいる。しかし小さな衝突が戦争に発展する事例は歴史で少なくない。
スペックで見ると、K9バジュラがPCL-181を圧倒する。パク・チャンジュン委員は「PCL-181が先に攻撃するとしても、防御力が優れたK9バジュラがこれを防いで反撃する可能性が高い」とし「特にK9バジュラは数が少なくてもTOT射撃でPCL-181と対等に戦うことができる」と話した。
実戦記録がK9バジュラの優秀性を表している。韓国海兵隊のK9は2010年の延坪島(ヨンピョンド)砲撃戦で北朝鮮人民軍の122ミリロケット砲の砲撃に耐えた。当時、延坪島に配備された海兵隊のK9は6両だった。このうち1両は不発弾処理問題で整備を受けていた。残りの5両のうち2両がロケット砲弾で一部被害を受けた。1両はすぐに修理を終えて反撃に参加した。海兵隊は4両のK9で北朝鮮軍を打撃し、大きな被害を与えた。
2019年にインドはパキスタンとの国境紛争にK9バジュラを動員し、パキスタンのSH-15を相手にした。SH-15はPCL-181の輸出型だ。正確な戦果は明らかでない。ただ、インドはK9バジュラに満足し、追加注文を検討している。パキスタンがSH-15を追加で購入するという話は聞こえてこない。
◆自走砲の性能を除けばインドが劣勢
しかし武器の性能が必ずしも戦闘を勝利に導くわけではない。
チェ・ヒョンホ氏は「インドのK9バジュラは優秀だが、効率的な運用のための作戦体系やそれぞれ異なる国から導入された武器の間のデータリンク問題、現代砲兵戦略に必須の無人航空機を利用した標的確認などではインドが劣勢となる可能性がある」と話した。
パク・チャンジュン委員も「ヒマラヤのような山岳地域では補給が重要になる」とし「中国が補給では全般的にインドを上回る。国境紛争が長引けばK9バジュラの優勢が薄れることもある」と指摘した。
「中国と血戦」インドの秘蔵の武器…韓国産K9自走砲100門購入(1)
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