米中の間であいまいに立っていた文在寅(ムン・ジェイン)政権が、韓米首脳会談を機に米国にぴったり近寄る様相だ。戦略的曖昧さという美名の下で選択を回避してきた非戦略的様相から抜け出し正常軌道に戻った感じだ。それまでの外交は不安なことこの上なかったし、他の民主主義諸国は肩を寄せ合って協力を議論するのに韓国だけひとりぼっちで外側をぐるぐる回る姿だった。
韓米首脳会談が安堵感を与えた理由は、同盟を全面的・包括的に強化したところにある。まず韓米関係の基礎である安全保障同盟を強化するという意志を明確にした。ミサイル指針を終了しミサイル主権を回復する一方、拡張抑止提供を互いに確認した。
また、韓米経済・技術同盟を深める契機になった。半導体、バッテリー、電気自動車に代表される先端技術領域に44兆ウォンという投資を約束し未来産業分野で一方に立った。グローバルワクチン同盟の道も開いた。米国の技術と韓国の大量生産能力を結合して地域と世界にワクチン供給を増やそうというのは非伝統安保分野の同盟広域化を意味する。さらには台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、南シナ海などで航行の自由の原則順守を確認したことは地域同盟化の軸を設けた。同盟漂流を正した非正常の正常化だった。
◇米国中心外交への復帰は非正常の正常化
韓米首脳会談の最も大きな寄与は韓国が中国に傾いているという国際的認識を矯正できる踏み台を用意したことだ。韓国の中国傾斜論は2つの検証されずに膨らんだ期待感に起因する。ひとつは中国の力を借りて北朝鮮を動かそうとする期待だ。間違ったものではないが、中国が自国の利益を優先する選択をするという点から目をそらした一方的な期待だ。朴槿恵(パク・クネ)前大統領が中国戦勝節70周年に天安門の望楼に上がったのも、現政権が保身を図って低姿勢で中国に接したのも、北朝鮮を動かすよう願ってのことだった。だが中国はわれわれの期待ほどに北朝鮮を動かすことはできず、北朝鮮も中国に従うだけではなかった。
もうひとつの検証されていない期待は、中国の急速な経済力と技術追撃が米国を超えるかもしれないという見方だった。中国の影響力を過大評価したため中国が嫌がる選択は最初から排除して戦略的曖昧さだけ維持したり、インド太平洋戦略やクアッドなど米国主導の戦略から後退する様相だった。さらにTHAAD報復後に「3不」の立場を明らかにしたように韓国の軍事主権を根こそぎ放棄することまで起きた。
◇中国に対する3つの幻想から抜け出さねば
だが最初から韓国にとって中国は米国に優先する戦略的選択地にはなれなかった。中国が韓国の安全保障問題にまで関与しようとしないという幻想、中国が韓国の友好的な態度に肯定的にこたえるだろうという幻想、そして中国は韓国に技術面で追いつくにはまだまだだという幻想から抜け出さなければならない。
中国は軍事・安保面で米国に代わり韓国を守れる国ではない。中国は北朝鮮を擁護する立場を捨てないでいるだけでなく、韓米同盟を弱めることが戦略的利益になる。北朝鮮の核・ミサイル能力が強くなっているところに韓国の安全保障を担保する同盟を弱める勢力を呼び入れるということは危険千万な賭けだ。
中国は歴史工程と文化工程というソフトな攻勢だけでなく、黄海地域で韓国の領海を繰り返し侵犯するかと思えば、中国漁船は韓国海域での違法操業をやめずにいる。いわゆる「グレーゾーン安保脅威」を増加させており、韓国の安保に脅威だ。
【コラム】米国が中国を牽制する間に技術開発能力蓄積しなくては=韓国(2)
韓米首脳会談が安堵感を与えた理由は、同盟を全面的・包括的に強化したところにある。まず韓米関係の基礎である安全保障同盟を強化するという意志を明確にした。ミサイル指針を終了しミサイル主権を回復する一方、拡張抑止提供を互いに確認した。
また、韓米経済・技術同盟を深める契機になった。半導体、バッテリー、電気自動車に代表される先端技術領域に44兆ウォンという投資を約束し未来産業分野で一方に立った。グローバルワクチン同盟の道も開いた。米国の技術と韓国の大量生産能力を結合して地域と世界にワクチン供給を増やそうというのは非伝統安保分野の同盟広域化を意味する。さらには台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、南シナ海などで航行の自由の原則順守を確認したことは地域同盟化の軸を設けた。同盟漂流を正した非正常の正常化だった。
◇米国中心外交への復帰は非正常の正常化
韓米首脳会談の最も大きな寄与は韓国が中国に傾いているという国際的認識を矯正できる踏み台を用意したことだ。韓国の中国傾斜論は2つの検証されずに膨らんだ期待感に起因する。ひとつは中国の力を借りて北朝鮮を動かそうとする期待だ。間違ったものではないが、中国が自国の利益を優先する選択をするという点から目をそらした一方的な期待だ。朴槿恵(パク・クネ)前大統領が中国戦勝節70周年に天安門の望楼に上がったのも、現政権が保身を図って低姿勢で中国に接したのも、北朝鮮を動かすよう願ってのことだった。だが中国はわれわれの期待ほどに北朝鮮を動かすことはできず、北朝鮮も中国に従うだけではなかった。
もうひとつの検証されていない期待は、中国の急速な経済力と技術追撃が米国を超えるかもしれないという見方だった。中国の影響力を過大評価したため中国が嫌がる選択は最初から排除して戦略的曖昧さだけ維持したり、インド太平洋戦略やクアッドなど米国主導の戦略から後退する様相だった。さらにTHAAD報復後に「3不」の立場を明らかにしたように韓国の軍事主権を根こそぎ放棄することまで起きた。
◇中国に対する3つの幻想から抜け出さねば
だが最初から韓国にとって中国は米国に優先する戦略的選択地にはなれなかった。中国が韓国の安全保障問題にまで関与しようとしないという幻想、中国が韓国の友好的な態度に肯定的にこたえるだろうという幻想、そして中国は韓国に技術面で追いつくにはまだまだだという幻想から抜け出さなければならない。
中国は軍事・安保面で米国に代わり韓国を守れる国ではない。中国は北朝鮮を擁護する立場を捨てないでいるだけでなく、韓米同盟を弱めることが戦略的利益になる。北朝鮮の核・ミサイル能力が強くなっているところに韓国の安全保障を担保する同盟を弱める勢力を呼び入れるということは危険千万な賭けだ。
中国は歴史工程と文化工程というソフトな攻勢だけでなく、黄海地域で韓国の領海を繰り返し侵犯するかと思えば、中国漁船は韓国海域での違法操業をやめずにいる。いわゆる「グレーゾーン安保脅威」を増加させており、韓国の安保に脅威だ。
【コラム】米国が中国を牽制する間に技術開発能力蓄積しなくては=韓国(2)
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