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【コラム】地球で韓国だけ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

【コラム】地球で韓国だけ

いまは2121年、ここはイタリア・トスカーニの小さなレンガ造りの家だ。春になるとこの地域特有のヒノキの木は薄緑色に着替える。美しくか弱い葉を見るたびにおばあさんは語る。「ここで生まれてどれだけ幸せか」。そしてサンジョベージェのワインを1杯。おばあさんのおばあさんが思い出されてのことと私は察する。ちょうど100年前、韓国で生まれたその方。新型コロナウイルスというパンデミック疫病が吹いた時に防疫もしっかりやり、BTS(防弾少年団)を輩出した国。教科書で学んだが、行ってみることはできない。

おばあさんのおばあさんは逃げた。2021年にソウルで生まれたことが問題だった。そのころ韓国の男と女は互いを極度に嫌い始めたという。10代である私も相棒の男の子ミケレと毎日けんかをするのだから男女のけんかはありふれたものではないかと思うが、おばあさんは首を振る。「深刻だった。政治家がその対立を利用して助長してからはさらに」。最初は軍隊が問題だったと。休戦状態である韓半島(朝鮮半島)の男たちは兵役の義務を負っている、一部がなぜ自分たちだけ行くのかと反発したという。一部の女は怒って男も子どもを産め、生理をしろ、私たちは1000年差別されてきたと真っ向から対立したと。本当に変だ。21世紀になって21年が過ぎてそんな論争をしなければならなかったというからだ。尊敬を受ける元祖フェミニストのグロリア・スタイネムが「男にも月経があれば」というエッセーを書いたのは1986年だったのに。

再び100年前の韓国。選挙で20代男性を代表するとして出た勢力が勝ち、すぐに女も軍隊に行くことになった。男たちはすぐに悟った。勝ったことは負けたことだった。時間が経つほど現代戦では女性がさらに優れた兵力であることが表れ、女性の入隊で出生率はゼロへと急速に収斂した。ついに急進アンチフェミニストの男性と、抱き込まれた一部の女性が立ち上がった。国の存亡のため女性は出産と育児に献身しなければならないと。男女雇用平等法は廃棄され、憲法改正が続いた。女性は教育機会を剥奪された。国連が懸念を提起し米国と欧州連合(EU)が経済制裁を加えたが、票に目がくらんだ政治家は強行採決。おばあさんのおばあさんとその友達は片道の航空券を買って故国に背を向けた。

いまも韓国の体制宣伝カレンダーには子どもを抱いてニッコリ笑う女性が登場する。おかしなことに南でも北でも「世の中にうらやむものなし」と主張するということ。

いずれにせよ学校に行くのが好きな少女である私は考える。おばあさんの言葉が正しく、ここで生まれたのが幸いだ。まだ韓国の女性が文字を読み書きできた時代、作家チョン・セランが書いた小説『地球でハナだけ』のように宇宙に逃げることはできないのだから。私たちが愛した韓国はこうして悲しい裏道に消えた。(※100年後にこうしたことがないことを、心から望みます。)

チョン・スジン/トゥデー・ピープルニュースチーム長

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