アストラゼネカ製ワクチン
24日、毎日新聞によると、日本が英国アストラゼネカ社と契約を交わした新型コロナワクチン調達量のうち一部をワクチン共同購入・配分のための国際プロジェクトであるコバックス(COVAX)を通じて他国に提供する案が政府内で浮上している。
厚労省は、日本国内で最初に承認されたファイザーワクチンに続き、21日にモデルナとアストラゼネカワクチンの国内使用を承認した。モデルナは24日からすぐに接種を始めたが、アストラゼネカの接種は当面保留した状態だ。海外で、極めて珍しい血栓症の副作用が報告されていることから、接種推奨年齢などを追加で議論する方針だ。
日本はファイザー社からは7200万人分、モデルナからは2000万人分のワクチン供給をそれぞれ受けることで契約した。菅義偉首相が先月の訪米時にファイザーから年末まで5000万人分のワクチン供給を追加で受けることにしたことから、ファイザーとモデルナから調達する物量だけで全国民(1億2600万人)の接種には問題がない状況だ。
これに伴い、合計6000万人分を契約したアストラゼネカワクチンのうち、一部を国際貢献の次元でワクチン不足にあえいでいる国に提供しようという案が浮上した。アストラゼネカは日本企業JCR製薬が年内に4500万人分を生産する予定なので需給にも大きな問題がない。
だが、製薬会社との契約事項に「接種後に健康被害が起きた場合の賠償は、企業側でなく日本政府が肩代わりする」という内容が含まれており、これが大きな課題となっている。日本政府関係者は、毎日新聞に対して「(ワクチンを)提供先の政府が賠償を肩代わりすることがルール化できれば提供は可能になる」として調整を急いでいると明らかにした。
一方、日本政府は24日から東京と大阪に自衛隊が運営する大型ワクチン接種会場を用意してモデルナワクチンの接種を始めた。地方自治体と中央政府主導の接種を併行し、一日100万人ずつ、7月末までに65歳以上の高齢者3600万人に対する接種をすべて終えるという計画だ。
だが、接種医療スタッフの不足などで20日までの日本国内ワクチン接種回数は合計799万398回にとどまっている。このうち2回目の接種まで終えたのは246万1885人となっている。
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