韓国は水素車普及率で1位の国だ。先月を基準として世界で走行中の水素車は約3万7400台。そのうち1万3600台余りが韓国にある。米国(1万68台)や中国(7227台)、日本(5185台)よりも多い。だが、韓国内で水素車に必須の充電所(ステーション)は72基にとどまる。日本(137基)・中国(128基)・ドイツ(83基)などに遅れをとっている。
日本には3年前に複層型ステーションまで登場した。これまで国内では高圧ガス安全管理法の規制でなかなか進展しなかった。韓国政府は今年2月に施行規則を見直し、充電所の複層設置規制を緩和した。政府は2019年に「水素経済活性化ロードマップ」を用意して意志を示したが、インフラ拡大を防ぐ規制を緩和することができず、2年を無為に過ごした。
地球温暖化で「炭素ゼロ」が緊急課題として浮上した。国際エネルギー機関(IEA)は2050年に最も有望な再生可能エネルギーとして水素を挙げた。日本の日経BPクリーンテックラボは、2050年世界水素インフラ市場が約160兆円規模に達すると見通した。水素経済を構築するための各国の競争も激しい。欧州連合(EU)は2030年までに1400億ユーロ(約18兆6250億円)規模に水素経済を発展させる計画だ。
中央日報は韓国水素および新エネルギー学会とともに韓国水素産業の競争力を調べた。水素産業の5つの核心分野である生産、保存・輸送、充電、モビリティ(移動手段)、燃料電池別に学会が推薦した専門家5人が強み・弱み・機会・脅威(SWOT)要因を分析した。
◆水素用天然ガスの税率も決めることできず…負担大きい工業用税率適用
専門家は韓国が生産と保存・輸送、充電インフラ、燃料電池などに脆弱だという結論を下した。反面、モビリティ分野は相当な競争力を確保していると評価した。
専門家はまた、韓国は製造業中心の産業基盤、天然ガス輸送インフラと政府の水素経済転換意志を強みに選んだ。反面、水素輸送と燃料電池の源泉技術が不足していて競争国に比べて政府の投資も不十分だと分析した。
水素経済は生産をはじめ保存・輸送、充電、モビリティなどにつながるバリューチェーンを構築しなければならない。世界的にも5つの分野のバリューチェーンを均等に構築した国は珍しいということで専門家の意見が一致した。ただし、米国は航空宇宙産業の発展に基づいて水素産業基盤でも先端を行っているという評価を受ける。米国を基準(100)とすると、韓国は生産部門が最も脆弱だと専門家は評価した。韓国産業研究院が2019年に専門家を対象に実施したアンケート調査結果とも一致する。韓国内の水素生産量は2018年192万3942トンを記録した。
続いて2019年196万2427トン、昨年197万8632トンで、事実上3年連続横ばい状態だ。
水素生産が増えていないのは、関連法制を十分に整備していなかったためだ。韓国内の製油会社は水素生産のための設備を備えているが、税金問題で水素生産のため積極的ではない。水素生産の原料は液化天然ガス(LNG)だ。水素生産用の天然ガスには別途税率を策定していない。代わりに工業用天然ガス税率(1キロあたり42ウォン)を適用している。発電用天然ガスの税金(1キロあたり12ウォン)と比較すると250%高い。エネルギー業界関係者は「(政府が)水素経済を発展させると言いながら独自の税率も用意できていないのは矛盾」としながら「政府の水素経済推進意志に比べ、制度がついて行けずにいる」と批判した。
韓国が水素の保存・輸送、電池分野で弱みを見せているのは源泉技術不足のためだ。5分野の中で最も先んじていると評価されたモビリティ分野も、核心の電気駆動技術は脆弱な状況だ。韓国自動車研究院水素モビリティ研究本部のク・ヨンモ本部長は「モーターやインバータなど電気駆動関連部品のほとんどを輸入に頼っている」と指摘した。水素燃料電池の技術も同じような状況だ。エネルギー技術研究院のソン・ラクヒョン責任研究員は「次世代燃料電池技術が不足しているため米国など輸入産製品が国内市場を蚕食している」と話した。
同院のキム・チャンヒ水素研究団長は「EUは2050年までに『グリーン水素』(親環境水素)の生産に最大4700億ユーロを投資する。中国も水素を大量生産して低価格で供給する態勢」と説明した。
専門家は水素競争力を高めるためには5分野を等しく育成することが必要だと口をそろえた。米国を除くと、まだ水素経済で各国の格差が大きくないという説明だ。水原(スウォン)大学環境エネルギー工学科のペク・ヨンスン教授(韓国水素および新エネルギー学会会長)は「生産→保存・輸送→充電→燃料電池→モビリティにつながるバリューチェーンのうち、1カ所でも切れれば水素経済を回していくことができない」と説明した。
日本には3年前に複層型ステーションまで登場した。これまで国内では高圧ガス安全管理法の規制でなかなか進展しなかった。韓国政府は今年2月に施行規則を見直し、充電所の複層設置規制を緩和した。政府は2019年に「水素経済活性化ロードマップ」を用意して意志を示したが、インフラ拡大を防ぐ規制を緩和することができず、2年を無為に過ごした。
地球温暖化で「炭素ゼロ」が緊急課題として浮上した。国際エネルギー機関(IEA)は2050年に最も有望な再生可能エネルギーとして水素を挙げた。日本の日経BPクリーンテックラボは、2050年世界水素インフラ市場が約160兆円規模に達すると見通した。水素経済を構築するための各国の競争も激しい。欧州連合(EU)は2030年までに1400億ユーロ(約18兆6250億円)規模に水素経済を発展させる計画だ。
中央日報は韓国水素および新エネルギー学会とともに韓国水素産業の競争力を調べた。水素産業の5つの核心分野である生産、保存・輸送、充電、モビリティ(移動手段)、燃料電池別に学会が推薦した専門家5人が強み・弱み・機会・脅威(SWOT)要因を分析した。
◆水素用天然ガスの税率も決めることできず…負担大きい工業用税率適用
専門家は韓国が生産と保存・輸送、充電インフラ、燃料電池などに脆弱だという結論を下した。反面、モビリティ分野は相当な競争力を確保していると評価した。
専門家はまた、韓国は製造業中心の産業基盤、天然ガス輸送インフラと政府の水素経済転換意志を強みに選んだ。反面、水素輸送と燃料電池の源泉技術が不足していて競争国に比べて政府の投資も不十分だと分析した。
水素経済は生産をはじめ保存・輸送、充電、モビリティなどにつながるバリューチェーンを構築しなければならない。世界的にも5つの分野のバリューチェーンを均等に構築した国は珍しいということで専門家の意見が一致した。ただし、米国は航空宇宙産業の発展に基づいて水素産業基盤でも先端を行っているという評価を受ける。米国を基準(100)とすると、韓国は生産部門が最も脆弱だと専門家は評価した。韓国産業研究院が2019年に専門家を対象に実施したアンケート調査結果とも一致する。韓国内の水素生産量は2018年192万3942トンを記録した。
続いて2019年196万2427トン、昨年197万8632トンで、事実上3年連続横ばい状態だ。
水素生産が増えていないのは、関連法制を十分に整備していなかったためだ。韓国内の製油会社は水素生産のための設備を備えているが、税金問題で水素生産のため積極的ではない。水素生産の原料は液化天然ガス(LNG)だ。水素生産用の天然ガスには別途税率を策定していない。代わりに工業用天然ガス税率(1キロあたり42ウォン)を適用している。発電用天然ガスの税金(1キロあたり12ウォン)と比較すると250%高い。エネルギー業界関係者は「(政府が)水素経済を発展させると言いながら独自の税率も用意できていないのは矛盾」としながら「政府の水素経済推進意志に比べ、制度がついて行けずにいる」と批判した。
韓国が水素の保存・輸送、電池分野で弱みを見せているのは源泉技術不足のためだ。5分野の中で最も先んじていると評価されたモビリティ分野も、核心の電気駆動技術は脆弱な状況だ。韓国自動車研究院水素モビリティ研究本部のク・ヨンモ本部長は「モーターやインバータなど電気駆動関連部品のほとんどを輸入に頼っている」と指摘した。水素燃料電池の技術も同じような状況だ。エネルギー技術研究院のソン・ラクヒョン責任研究員は「次世代燃料電池技術が不足しているため米国など輸入産製品が国内市場を蚕食している」と話した。
同院のキム・チャンヒ水素研究団長は「EUは2050年までに『グリーン水素』(親環境水素)の生産に最大4700億ユーロを投資する。中国も水素を大量生産して低価格で供給する態勢」と説明した。
専門家は水素競争力を高めるためには5分野を等しく育成することが必要だと口をそろえた。米国を除くと、まだ水素経済で各国の格差が大きくないという説明だ。水原(スウォン)大学環境エネルギー工学科のペク・ヨンスン教授(韓国水素および新エネルギー学会会長)は「生産→保存・輸送→充電→燃料電池→モビリティにつながるバリューチェーンのうち、1カ所でも切れれば水素経済を回していくことができない」と説明した。
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