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「GDPの3%」40兆ウォンを道路で浪費…韓国人の生活を締めつける「交通事故」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「43兆3400億ウォン」。

2019年の1年間に道路で起きた交通事故により発生した社会的費用です。公式用語では「道路交通事故費用」と呼びます。国内総生産(GDP)の2.3%近い金額で、最近関心が高まっている首都圏広域急行鉄道(GTX)を7~8路線は建設できる金額です。

韓国交通研究院が1997年から毎年試算して発表する「道路交通事故費用」は、道路交通事故により発生する物理的費用と心理的費用を推定して合算した値です。もう少しくだいて話すと、交通事故が起きれば死傷者は正常な労働活動ができなくなり、治療のため医療費も支出することになります。


死亡者は死亡時から残余労働期間の所得損失を計算して事故費用に含むことになります。負傷者は回復までの所得損失を推定して盛り込みます。また、治療費だけでなく交通事故処理にかかった行政費用もやはり事故費用に合算します。

それだけでなく、交通事故死傷者本人と家族が体験する精神的苦痛の水準をできるだけ金銭価値で換算することになります。このように出された費用をすべて合わせると1年間に道路で起きた交通事故よる社会的費用が推定できます。

交通事故は自動車、鉄道、航空機、船舶などさまざまな交通手段を利用する時に発生しますが、全交通事故費用のうち道路事故の費用が占める割合はほぼ99%以上といいます。道路交通事故費用が全交通事故費用の大部分であるわけです。

それでは2019年の道路交通事故費用はどのように算出されたのでしょうか。まずその年に道路で発生した交通事故は129万2864件です。これにより3349人が命を失い、205万人が負傷しました。

交通研究院が算出した死傷者の物理的損失費用(生産損失、医療費、物的被害など)は約23兆3764億ウォンで、精神的苦痛費用(PGS:Pain,Grief&Suffering)は約19兆9681億ウォンと推定されました。

これは前年の2018年の41兆7059億ウォンより3.9%増えた数値です。前年と比較すると死亡者と重傷者数は減りましたが、軽傷者と負傷申告者数が6~8%ほど増えたためと分析されます。

広域自治体別では京畿道(キョンギド)の道路交通事故費用が7兆9800億ウォンで最も多く、ソウルが5兆700億ウォン、慶尚南道(キョンサンナムド)が2兆3100億ウォン、慶尚北道(キョンサンブクド)が2兆1000億ウォンと続きました。人口当たりの費用は忠清南道(チュンチョンナムド)が83万ウォンで最も高かったです。

こうした道路交通事故費用が2015~2019年の5年間にGDPで占めた割合を見ると2.2~3.16%ほどです。参考までに2015年の事故費用が49兆2000億ウォンで最も多く、GDPで占める割合も3.16%と最高値でした。これは主要先進国と比較すると依然として高い水準です。英国の場合、2019年基準で道路交通事故費用はGDPの1.54%ほどでした。

道路交通事故費用は無駄に発生して浪費される社会的損失です。この費用は運転者と歩行者がもう少し気を付けて、またシステムなどがより安全に備われば大きく減らすことができるといいます。政府と自治体、運転者、歩行者みんなの交通安全に向けた努力が一層必要に見えます。



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