ソウル観光プラザ開館式が29日午前、ソウル鍾路区(チョンノグ)サミルビルで開かれた。この日、呉世勲(オ・セフン)ソウル市長(左から4人目)と来賓が開館パフォーマンスをしている。キム・ギョンロク記者
◆「ポストコロナ観光、完全に変わる」
呉市長はこの日午前、開館式に出席して「コロナ状況の終息以後、新たに始まる観光業界は完全に新しい姿になるだろう」と話した。呉市長は「新型コロナパンデミックという伏兵に襲われて多くの方々が相当な挫折感と劣敗感を感じた」とし「最近ワクチンを確保したという朗報が聞こえて、この席にいる人々が胸をなで下ろしたと思う。最善を尽くして観光産業をサポートする」と強調した。
ソウル観光プラザは観光協会から観光団体、スタートアップなどを一カ所に集めたコントロールタワーだ。鍾路区貫鉄洞(チョンノグ・クァンチョルドン)サミルビル内9階に専用面積6941平方メートル規模で用意された。ここに入居した15社のスタートアップはソウル市の審査で激しい競争に勝ち抜いて選ばれた企業だ。市から支援金とあわせて企業別オーダーメード・アクセレレーティングプログラムが提供される。9~10階に用意された共有オフィスには事務室、画像装備を備えた会議室、共同業務空間が完備されている。賃貸料は無料だ。
◆暗黒期を機会に…「むしろ採用を増やした」
モバイル両替サービス会社を運営するキャッシュメローのユン・ヒョンウン代表は今月プラザに入居した。ユン代表は2016年に起業した後、数十億ウォンの投資を誘致して本格的なサービスローンチングを準備している途中、昨年コロナが発生して日程を先送りしなければならなかった。
だが、暗黒期の間、ユン代表は事業ローンチングのためのインフラと海外進出基盤を固めた。現在、米国・中国・日本・シンガポールなど17カ国で両替を受けることができる自動入出金機(ATM)11万台を確保した状態だ。プラザに入居した別のスタートアップであるインパーフェクトと提携し、シンガポール旅行者を対象に拡張現実(AR)を活用したATM引き出しおよび簡便決済サービスを準備するなど事業拡張も進行中だ。ユン代表は「コロナという長いトンネルの出口にそろそろ近づいている。いま準備する企業だけがコロナ終息後にあふれる消費効果の受恵者になるだろう」と話した。
ヌア(nuua)のソ・ドクチン代表も最近スタッフを10人以上増やして「ポストコロナ」に備えている。人工知能(AI)基盤モバイル旅行ガイドサービス企業のヌアは、地図および旅行地情報、宿泊、飲食情報などをAI技術で選別して提供する。2014年サービス開始後、アプリダウンロード150万件を記録した。ソ代表は「コロナを機会にして航空流通に関連した新しいサービス拡張を準備している」と話した。
◆旅行ユーチューバーのためのスタジオも
これらスタートアップと提携している官民機関7カ所および協力企業52社もプラザですぐに協業が可能な構造だ。スタジオと編集室も設置されて、旅行ユーチューバーと連携してソウル観光関連コンテンツ製作も可能だ。
4階には300人まで同時受け入れ可能な多目的ホールがある。この日はソウル市で主催した「オーディトン(オーディションとマラソンの合成語)」行事が開かれた。市民が提案した観光商品アイデアを専門家と討論を通じて発展させる行事だ。ソウル市関係者は「プラザを拠点に観光産業が活性化することを期待している」とし「実際、プラザに入居したスタートアップはすでに採用を増やすなど雇用創出が少しずつ行われている」と話した。
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