日本の福島原発汚染水海洋放出決定に抗議する大学生に対して警察幹部が「尹美香（ユン・ミヒャン）奨学金」などと言及したことに関連し、鍾路（チョンノ）警察署長が謝罪のために与党「共に民主党」の尹美香議員室を訪ねたが尹議員に会うことができなかった。

２０日、尹議員室と警察によると、日本大使館周辺を管轄するイ・ギュファン鍾路警察署長は尹議員に会うためにこの日ソウル永登浦区（ヨンドンポク）の汝矣島（ヨイド）国会議員会館を訪れた。しかし議員室側の意向で面会は行われなかった。

これに先立ち、ソウル警察庁所属の某機動団の機動隊長Ａ警正は今月１６日午後、在韓日本大使館前の韓国大学生進歩連合（大進連）の座込み現場に防寒用品などを搬入しようとした市民を遮ったことから、座り込み参加者との間で摩擦が起こった。


この過程でＡ警正は「（物品を）持って行かずに家に帰るよう言ってください」と言って物品搬入を制止した。あわせて座り込み参加者に「尹美香さんの奨学金をもらって…」と話した。そばにいた別の警察官がＡ警正を遮ったため発言はそれ以上続かなかった。

大進連はこれに反発し、尹議員も１９日にコメントを通じて「市民を蔑視し、特定国会議員を取り上げて虚偽事実で侮辱的な言辞を弄したことは有り得ないこと」としながら「該当警察の反人権的処置とこれをほう助した責任は厳しく問われるべきで、警察側の責任ある謝罪と再発防止対策準備を強く求める」と明らかにした。

警察はＡ警正に対して監察に着手した。あわせて鍾路警察署長が尹議員を訪ねて謝罪することを決めたことから、この日、尹議員室を訪れた。

尹議員室はイ署長が前日に直接議員室に連絡して謝罪のため訪問すると伝えたが、尹議員が国会本会議に出席しなければならないので今後時間を決めて約束をして会おうと言ったという。

尹議員室関係者は「２日間すべて国会本会議があって会える状況ではなかった。会うのは難しいと伝えたが、午後に突然イ署長が議員会館１階にいると言って連絡が来た」とし「謝りたいという人が事前の約束なしでやってくるのは違うと思う」と話した。

続いて「議員が本会議に出席するので時間を決めて後ほど来てほしいと言って丁重に送り返した」とし「突然来たので拒否ではない」とした。

あわせて「今後警察が人権警察、民主警察に生まれ変わろうとするなら、このようなことはあってはならない。内部教育など再発防止策を要求する」と付け加えた。