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韓経:「日本はこれ以上競争相手ではない」…テスラやベンツも「ラブコール」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

金型産業が昨年北米への輸出を大きく増やし6年連続で世界2位を守った。京畿道安山のある工場で金型を加工している。[韓経DB]

自動車、携帯電話、半導体、造船、家電製品など韓国が輸出するあらゆる製品の「型」を作る金型産業が昨年過去最大規模の対北米輸出を記録した。120カ国以上に金型を輸出する韓国は、ドイツ、日本、米国、中国などと肩を並べる5大金型生産国だ。輸出規模では6年連続で世界2位を守っている。

◇対米金型輸出52%急増

エーテックソリューション、ナラM&D、チェヨンソリューテックをはじめとする韓国の1500社に及ぶ金型業界を代弁する韓国金型工業協同組合によると、昨年の韓国金型業界の輸出は3兆2700億ウォンを記録した。前年より1.7%増加した。従業員50人未満の企業が全体の98%を占める金型業界がコロナ禍でも善戦したという評価だ。金型生産規模は前年と同水準の9兆ウォン台と推定される。


対米輸出が4400億ウォンで13.4%と最も高い割合を占めた。これまでは日本と中国が輸出1位だった。対米輸出は前年比52.2%急増した。1981年に金型組合が業界統計を作成し始めてからの40年で最大だ。北米地域の自動車生産拠点であるメキシコへの輸出もやはり前年比42.9%増えた。

金型組合のシン・ヨンムン理事長は「サムスン電子とLGエレクトロニクスの携帯電話と家電製品需要が北米地域で増えた上に、現代・起亜自動車の自動車販売もそれなりに善戦しており金型業界の輸出がともに増えた」と話した。

◇テスラやベンツにも韓国が金型供給

金型は製品のデザインと品質、原価競争力を決める核心要素だ。韓国金型産業の最大の需要先は自動車産業だ。自動車はボンネット、ルーフ、トランク、バンパー、グリルなどの部品を製作するために2万~3万個の金型が必要だ。シン理事長は「自動車はシート以外すべて金型から製作される。金型技術が国の製造競争力の尺度と評価される理由」と説明した。

金型組合によると、現代・起亜自動車をはじめ、テスラ、ベンツ、ポルシェ、ルノー、トヨタ、ホンダ、日産などすべて韓国の金型技術で作った部品を使っている。サムスン電子とLGエレクトロニクスをはじめ、パナソニック、エプソン、シーメンス、ボッシュなども同様だ。金型業界が韓国企業ではなく純外国企業から受注する割合は全体の50%に達する。

シン理事長は「機械分野で唯一対日貿易黒字を出す品目が金型。日本はこれ以上競争相手ではない」とした。

◇週52時間制が障害に

韓国金型業界の残された課題は技術力世界1位のドイツに追いつくことだ。ドイツの機械部品は髪の細さの約0.05~0.1ミリメートルより小さい誤差も許容しない精巧さで定評がある。「ドイツとはまだ特定分野で技術格差がある」というのが業界説明だ。

今年に入り従業員50人以上の企業まで拡大施行された週52時間勤務制のため納期競争力が落ち延長勤務手当てを得られなくなった人材が離脱することが暗礁に挙げられる。シン理事長は「競争国で1カ月かかる金型製作を1週間でやった韓国の速度競争力にブレーキがかかった」と話した。

受注産業である金型産業の特性上、昨年のコロナ流行にともなう企業の新製品発売遅延は今年の売り上げに影響を与える見通しだ。金型組合は業界の苦境を打開するため内外120社が参加する国際オンライン見本市の「インターモールドコリア2021」を16日から22日まで開催する。1981年に世界初の金型専門国際見本市として始まったこの行事ではオンライン輸出商談会と国際カンファレンスも進められる予定だ。

新羅エンジニアリング、サムコリア、建祐精工など金型企業をはじめ韓国3大金型工作機械専門企業の斗山工作機械、現代ウィア、貨泉機械などが新製品を発表する。ヘキサゴン(スウェーデン)、ブルームノボテスト(ドイツ)、ハイデンハイン(スイス)、ミツトヨ(日本)など海外企業も大挙参加する。



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