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【コラム】自らが積弊になると積弊に言及せず=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆自身と積弊の区別が難しく

釜山(プサン)市長補欠選挙を控え、李明博(イ・ミョンバク)政権の国家情報院の元・現国会議員査察疑惑をイシュー化しようとする動きなどが代表的な事例だ。国家情報院の政治家査察が問題であるのは明らかだが、新しく表れた事実や証拠もなく12年前の事件を暴くのは明らかに他意があると見るしかない。

李明博政権当時に政務秘書官だった朴亨埈(パク・ヒョンジュン)国民の力釜山市長予備候補の粗探しをするためだと容易に推測できる。第16代大統領選挙を控えた2002年、金大中(キム・デジュン)政権当時、ハンナラ党のチョン・ヒョングン議員が国家情報院の不法盗聴事実を暴露すると政治工作だと非難した彼らが、同じ選挙工作をしているのだ。


それだけではない。文政権は文化芸術界ブラックリストについて「真相調査および制度改善委員会」を作り、朴槿恵政権を越えて李明博政権に遡及して1年近く真相を暴いた。そうしながらも自分たちはブラックリストを作り、過去の政権で任命された公共機関長や常任監査・理事から残余任期や実績などに関係なく辞表を受けた。その席は青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)や長官が推薦する人たちで満たした。このような「天下り」過程で個人企業でも見られない「採用不正」が出てきた。このため長官が法廷で拘束される状況まで生じた。

他人を積弊に追い込んだが、自ら積弊だったことが明らかになった瞬間だった。するとこの時から積弊という言葉が消えた。積弊清算に対する国民的な疲労感のためだったが、自分たちが言う積弊から自らを区別するのが難しかったのだ。

何度か話したが、積弊清算とは過去との戦いではない。現在、すなわち自分との戦いだ。以前の政府でいかなる悪い習慣が積み重なろうと、自分がしなければそれ以上は積もらない。自分が変わらなければ永遠に清算されないのはあまりにも当然のことだ。ずっと散らかしながら清掃しても、どうやってきれいになるのか。

アンシャン・レジームを解消するのに革命が大きな役割をしたが、革命を完成させたのはロベスピエールではなかった。彼が追求した恐怖政治は反動クーデターを招いただけだ。彼がつぶしかけた革命を完遂させたのは民衆、市民だった。1、2回はだまされても、結局は真実を捜し出す国民だ。フェイクニュースとして片付ける可能性が高いが、ろうそく革命の継承者であることを自負する現政権が傾聴すればよい。

イ・フンボン/中央日報コラムニスト


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