25日午後3時、全羅南道高興郡外羅老島(チョルラナムド・コフングン・ウェナロド)にある羅老宇宙センター。75トン級液体エンジン4基が同時に真っ黄色い火を吹き出した。強力な火炎のせいで、静かな島はすべて真っ白い煙と振動に包まれた。
韓国航空宇宙研究院(航宇研)はこの日、国内技術で開発した初めての発射体(ヌリ号・KSLV-II)の最下段である第1段ロケットの性能を検証した。「燃焼試験の結果は成功的だ」と航宇研は発表した。来年予定されている実際の打ち上げと同じ自動発射ソフトウェアを使って100秒間燃焼テストをしたところ、特別な問題はなかったということだ。韓国型発射体が宇宙を飛ぶ時がまた一歩大きく近づいた。
◆ヌリ号第1段ロケット100秒燃焼試験
この日の打ち上げが意味を持つのは、第1段ロケットが技術的に最も検証しにくいためだ。ヌリ号は重量200トン、長さ47.2メートルの3段式液体ロケットだ。下から第1段・第2段・第3段ロケットが積み上げられるが、このうち第2段ロケットはすでに検証が終わり、第3段ロケットも飛行モデルの製作を終えた。
問題は最も大きな推進力(重さを押して持ち上げる力)を出さなければならない第1段ロケットだった。1基のエンジンだけを使う第2段(75トン級)・第3段(7トン級)とは別に、第1段ロケットは75トン級液体エンジン4基が束になっている。エンジン4基が一心同体となって同時に点火して出力・性能までほぼ同じように発揮してこそ発射体を制御することができる。
このように難しい技術が必要なため、ヌリ号の打ち上げそのものが延期になる状況まで起きた。航宇研関係者は「昨年12月第1段ロケットの酸化剤タンク・燃料タンクを製作するトゥウォン重工業の技術力が不足だと判断して韓国ファイバーのものに交換した」と話した。国家宇宙委員会が今月予定されていたヌリ号の打ち上げを1年延期したのもこのような理由からあった。科学技術情報通信部は「発射体第1段部分の開発が日程調整に影響を及ぼした」と話した。
◆成功の背景には国内企業の技術力
迂余曲折を経て燃焼試験に成功した背景には国内企業の技術力が存在する。
この日火炎を吹き出した75トン級エンジンはハンファエアロスペースが組立業務を総括した。主要エンジン部品も100%国内企業が製造した。花火を点火するのに使う部品(パイロ始動機)は(株)ハンファ火薬部門が供給した。ヌリ号が空中に飛び上がる動力は液体酸素と灯油(ケロシン)だ。酸化剤タンクに入っている液体酸素と燃料タンクに入っている灯油をターボポンプが吸い込むが、このターボポンプをハンファエアロスペースとS&Hが製作した。
ターボポンプが吸い込んだ燃料と酸化剤は自動車のシリンダー役を果たす燃焼機で爆発が起きる。燃焼機を作ったのはVitzroネクステックだ。また、バルブ・点火器・配管などエンジンに動力・酸化剤を供給する各種部品が集まったエンジン供給系はスペースソリューションとハイロクコリア・NK・三養(サムヤン)化学など国内6社の合同作品だ。
このように燃焼機で爆発した燃料は推進力を発生させてロケットを空中に飛ばす。航空業界関係者は「100秒間の燃焼試験に成功したということは、国内企業の高温耐熱素材技術と精密加工技術、エンジン技術などが世界的な水準であることを証明したこと」と説明した。
◆ヌリ号推進力など確認…「最大の難関を通過」
このように複雑な部品が使われている構造体も国内企業が作った。KAIが製作した酸化剤タンクと燃料タンクの間を連結する構造体(タンク連結部)をトゥウォン重工業が作った。この構造体の間を連結する部品製作にはS&K航空航空や韓国ファイバーなどが参加した。
第2段ロケットが第1段ロケットと簡単に分離できるようにロケットが離れて行く方向と反対方向に押す逆推進モーターは(株)ハンファが、発射台でロケットを発射する前までロケットを支える鋳型形の支持台は現代重工業が作った。
ヌリ号第1段ロケットの燃焼試験は合計3回にわけて行われる。先月の30秒燃焼試験に続きこの日100秒燃焼まで成功し、残すは最終試験だけだ。航宇研は来月末ごろに130秒間の燃焼試験を行う予定だ。ここで成功すれば第1段ロケットの開発が完了する。
第1段ロケットの開発が成功裏に終われば、ヌリ号は今年10月に試験打ち上げられる。試験打ち上げは重さ1.5トンの搭載体を軌道にのせることができるのか検証するために衛星(搭載体)を除いて発射体だけを打ち上げて性能を検証する作業だ。試験打ち上げに成功すれば、ヌリ号は来年5月、試験衛星をのせて宇宙に打ち上げられる予定だ。試験衛星が成功裏に軌道に到着すれば、その後ヌリ号は次世代小型衛星2号を載せて打ち上げられる。
科学技術情報通信部の崔起榮(チェ・ギヨン)長官は「今回の燃焼試験はヌリ号打ち上げ前に、技術的に最も難しい試験を通過したもの」としながら「今後も開発過程に最善を尽くし、ヌリ号を支障なく打ち上げることができるようにする」と話した。
韓国航空宇宙研究院(航宇研)はこの日、国内技術で開発した初めての発射体(ヌリ号・KSLV-II)の最下段である第1段ロケットの性能を検証した。「燃焼試験の結果は成功的だ」と航宇研は発表した。来年予定されている実際の打ち上げと同じ自動発射ソフトウェアを使って100秒間燃焼テストをしたところ、特別な問題はなかったということだ。韓国型発射体が宇宙を飛ぶ時がまた一歩大きく近づいた。
◆ヌリ号第1段ロケット100秒燃焼試験
この日の打ち上げが意味を持つのは、第1段ロケットが技術的に最も検証しにくいためだ。ヌリ号は重量200トン、長さ47.2メートルの3段式液体ロケットだ。下から第1段・第2段・第3段ロケットが積み上げられるが、このうち第2段ロケットはすでに検証が終わり、第3段ロケットも飛行モデルの製作を終えた。
問題は最も大きな推進力(重さを押して持ち上げる力)を出さなければならない第1段ロケットだった。1基のエンジンだけを使う第2段(75トン級)・第3段(7トン級)とは別に、第1段ロケットは75トン級液体エンジン4基が束になっている。エンジン4基が一心同体となって同時に点火して出力・性能までほぼ同じように発揮してこそ発射体を制御することができる。
このように難しい技術が必要なため、ヌリ号の打ち上げそのものが延期になる状況まで起きた。航宇研関係者は「昨年12月第1段ロケットの酸化剤タンク・燃料タンクを製作するトゥウォン重工業の技術力が不足だと判断して韓国ファイバーのものに交換した」と話した。国家宇宙委員会が今月予定されていたヌリ号の打ち上げを1年延期したのもこのような理由からあった。科学技術情報通信部は「発射体第1段部分の開発が日程調整に影響を及ぼした」と話した。
◆成功の背景には国内企業の技術力
迂余曲折を経て燃焼試験に成功した背景には国内企業の技術力が存在する。
この日火炎を吹き出した75トン級エンジンはハンファエアロスペースが組立業務を総括した。主要エンジン部品も100%国内企業が製造した。花火を点火するのに使う部品(パイロ始動機)は(株)ハンファ火薬部門が供給した。ヌリ号が空中に飛び上がる動力は液体酸素と灯油(ケロシン)だ。酸化剤タンクに入っている液体酸素と燃料タンクに入っている灯油をターボポンプが吸い込むが、このターボポンプをハンファエアロスペースとS&Hが製作した。
ターボポンプが吸い込んだ燃料と酸化剤は自動車のシリンダー役を果たす燃焼機で爆発が起きる。燃焼機を作ったのはVitzroネクステックだ。また、バルブ・点火器・配管などエンジンに動力・酸化剤を供給する各種部品が集まったエンジン供給系はスペースソリューションとハイロクコリア・NK・三養(サムヤン)化学など国内6社の合同作品だ。
このように燃焼機で爆発した燃料は推進力を発生させてロケットを空中に飛ばす。航空業界関係者は「100秒間の燃焼試験に成功したということは、国内企業の高温耐熱素材技術と精密加工技術、エンジン技術などが世界的な水準であることを証明したこと」と説明した。
◆ヌリ号推進力など確認…「最大の難関を通過」
このように複雑な部品が使われている構造体も国内企業が作った。KAIが製作した酸化剤タンクと燃料タンクの間を連結する構造体(タンク連結部)をトゥウォン重工業が作った。この構造体の間を連結する部品製作にはS&K航空航空や韓国ファイバーなどが参加した。
第2段ロケットが第1段ロケットと簡単に分離できるようにロケットが離れて行く方向と反対方向に押す逆推進モーターは(株)ハンファが、発射台でロケットを発射する前までロケットを支える鋳型形の支持台は現代重工業が作った。
ヌリ号第1段ロケットの燃焼試験は合計3回にわけて行われる。先月の30秒燃焼試験に続きこの日100秒燃焼まで成功し、残すは最終試験だけだ。航宇研は来月末ごろに130秒間の燃焼試験を行う予定だ。ここで成功すれば第1段ロケットの開発が完了する。
第1段ロケットの開発が成功裏に終われば、ヌリ号は今年10月に試験打ち上げられる。試験打ち上げは重さ1.5トンの搭載体を軌道にのせることができるのか検証するために衛星(搭載体)を除いて発射体だけを打ち上げて性能を検証する作業だ。試験打ち上げに成功すれば、ヌリ号は来年5月、試験衛星をのせて宇宙に打ち上げられる予定だ。試験衛星が成功裏に軌道に到着すれば、その後ヌリ号は次世代小型衛星2号を載せて打ち上げられる。
科学技術情報通信部の崔起榮(チェ・ギヨン)長官は「今回の燃焼試験はヌリ号打ち上げ前に、技術的に最も難しい試験を通過したもの」としながら「今後も開発過程に最善を尽くし、ヌリ号を支障なく打ち上げることができるようにする」と話した。
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