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韓国軍合同参謀本部、「潜水服越境」調査を発表…監視カメラ10回捕捉も8回見逃す

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮の男性が江原道高城(カンウォンド・コソン)統一展望台付近の海岸で38度線を越境した当時、警戒用の監視カメラが10回も捕捉したが、軍は8回も見逃し、適切な対応措置を取っていなかったことが明らかになった。

韓国軍合同参謀本部は23日、東海(トンヘ、日本名・日本海)民間人統制線の北側で身柄が確保された北朝鮮男性Aの越境の経緯と軍の対応などに関する検閲団の現場調査の結果を発表した。

合同参謀本部によると、Aは事件発生当日の16日、高城郡の統一展望台付近の海岸に上陸した後、南下する過程で、軍の監視カメラに計10回も映っていた。しかし当時の勤務者の状況報告および対応は9回目および10回目の部分だけだった。


Aは海岸に上陸した後、民間人統制線の小哨まで移動して識別されるまでの3時間11分、軍は状況を把握できず、小哨で確認されてから31分後に主要部署と職位者らに状況が伝えられたことが分かった。

合同参謀本部はAが北朝鮮から潜水服・足ひれを着用して東海上で泳いで南下し、16日午前1時5分ごろ南側統一展望台付近の海岸に上陸したとみている。合同参謀本部は「この男性は北のある場所で潜水服を着て、海上を泳いで移動したと推定している」とし「現在、関係機関が合同情報調査中」と説明した。

その後、Aは潜水服などを脱いで午前1時40-50分ごろ、海岸の鉄柵下の排水路を通過し、7号国道に沿って南に移動したと推定される。

Aはこの過程で午前1時5-38分ごろ、韓国軍の海岸の監視カメラ4台に計5回捕捉され、これに関連し警戒監視システム上にも2回「イベント」(警報音およびポップアップ)が発生したと記録されたが、措置は取られなかったことが把握された。

またAは7号国道に沿って南下する間、午前4時12-14分ごろ、民間人統制線内の韓国海軍合同作戦支援所の鉄柵の警戒用監視カメラにも3回映っていたことが分かった。しかし合同参謀本部は「警戒監視システム上の『イベント』はなく、このため衛兵所勤務者も未詳人員(A)を認知できなかった」と説明した。

監視カメラが計10回も捉えたが、軍は9、10回目に識別し、状況を伝えた。民間人統制線の小哨で午前4時16分に識別し、31分経過した4時47分に高速状況伝播体系で主要部署と職位者に伝えられたが、これについても報告が遅いという批判が出ている。

また軍はAが午前1時40分から1時50分の間の海岸鉄柵の排水路を通過した時にも気づかなかったことが分かった。合同参謀本部は「未詳人員(北朝鮮男性)が通過したと推定される排水路を確認するための海岸捜索の間、部隊の管理目録にない排水路3カ所を識別した」とし「排水路の遮断物の腐食状態を考慮すると、未詳人員の通過前から毀損した状態だったと推定される」と説明した。昨年7月、韓国で暮らしていた脱北者が江華島(カンファド)海岸の鉄柵下の排水路を通過して北朝鮮に戻った事件以降、一線の部隊に水門および排水路の一斉点検を指示したが、今回の事件が発生した第22師団は指示を履行ていなかったのだ。

合同参謀本部は今回の事件で「識別された問題点を基礎に科学化警戒体系運用概念を補完し、鉄柵下の排水路・水門に対する全数調査を通じて早期に補完する」とし「合同参謀本部議長の主管の作戦指揮官会議で今回の事件調査結果を共有し、全除隊指揮官を含む警戒作戦実行要員の作戦規律を確立させる」と明らかにした。また「軍は今回の状況を重く受け止め、換骨奪胎の覚悟で根本的な補完対策をより一層強く推進する」と述べた。



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