鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官が9日、就任後の最初の記者懇談会で、日米豪印4カ国による枠組み「クアッド」について「透明で、開放的であり、包容的で、国際規範を遵守するのなら、いかなる地域協力体または構成とも積極的に協力することができる」と述べた。米国は従来のクアッド4カ国に韓国、ベトナム、ニュージーランドなどを追加する「クアッド・プラス」を構想しているが、これに対し原則的ではあるが参加に慎重な立場を示したのだ。
鄭長官のこの日の発言は事実上クアッドに参加するための4つの基準を提示したとみることができる。外交部当局者は「(クアッドに対する)基本原則を提示し、そうであるなら協力する意志があるという鄭長官の言葉通り受け入れてほしい」と説明した。
米国が主導するクアッドは「自由で開かれた包括的なインド太平洋」を目指す。こうしたキャッチフレーズは、鄭長官が話す透明性、開放性、包容性および国際規範の遵守の4つの基準に相当な部分が一致する。
しかし米国が実際にクアッドを通じて達成しようとする目標は中国牽制ないしは圧迫だ。クアッド4カ国のどの国も中国を排除すると公開的に話さないが、クアッドが扱うべき域内安保問題で最大の挑戦要因がまさに中国だ。このため前向きに聞こえる鄭長官の発言も、クアッドのこうした目的を考慮すれば参加に慎重だと理解できる。
「条件付き積極的協力」という前向きな話法だが、クアッドに否定的だった従来の政府の立場を事実上そのまま繰り返したという分析が出ている。康京和(カン・ギョンファ)前外交部長官は昨年9月、米国のアジアソサエティーが開催したテレビ会議で「クアッド・プラス」に関する質問を受けると、「他国の利益を自動で排除することは、いかなるものも良いアイデアではないと考える」と述べた。
専門家らも、米中間で最大限の戦略的あいまい性を維持しようとするこれまでの韓国政府の立場が鄭長官の発言に反映されたとみている。亜洲大米中政策研究所のキム・フンギュ所長は「トランプ政権当時に比べ、バイデン政権に入ってクアッドの中国牽制目的がさらに明確になった」とし「まだ米国が内心を完全に表していないだけに、我々が焦って立場を決める必要はない」と述べた。聖公会大のイ・ナムジュ教授も「クアッド自体の性格があいまいであり、どのように体系化されて運営されるのかが不確かな状況」とし「クアッド・プラスもそれほど迅速には進展しないだろう」と予想した。
ただ、政府が過去に比べてクアッド・プラス参加に前向きな立場を見せたという解釈もある。光云大の申相珍(シン・サンジン)教授は「トランプ政権とは違い、バイデン政権がクアッド推進において同盟国の立場を配慮し、韓国政府の基準を満たせば、韓国も選択的にクアッドに参加することができるという意味」と分析した。
鄭長官は現在の米中対立状況については「米中両国は我々に重要な国」と述べた。続いて「韓米同盟は言うまでもなく我々の平和と繁栄の核心軸であり、中国は我々と戦略的協力パートナー関係、最大貿易パートナーであるため、韓半島(朝鮮半島)の平和のためには非常に重要なパートナー」と話した。
韓米連合訓練や対北朝鮮ビラ法などをめぐり韓米間の隔たりが懸念される中、鄭長官は北朝鮮関連問題で両国の立場の違いはないと断言した。鄭長官は韓半島非核化と米朝対話の再開に関する質問に対し「韓半島の完全な非核化目標をできるだけ早期に達成するのは韓米間の共同目標であり、解決を先延ばしにできない核心課題」とし「韓米間に基本的な立場の違いはなく、意見調整も容易にできる」と語った。
鄭長官のこの日の発言は事実上クアッドに参加するための4つの基準を提示したとみることができる。外交部当局者は「(クアッドに対する)基本原則を提示し、そうであるなら協力する意志があるという鄭長官の言葉通り受け入れてほしい」と説明した。
米国が主導するクアッドは「自由で開かれた包括的なインド太平洋」を目指す。こうしたキャッチフレーズは、鄭長官が話す透明性、開放性、包容性および国際規範の遵守の4つの基準に相当な部分が一致する。
しかし米国が実際にクアッドを通じて達成しようとする目標は中国牽制ないしは圧迫だ。クアッド4カ国のどの国も中国を排除すると公開的に話さないが、クアッドが扱うべき域内安保問題で最大の挑戦要因がまさに中国だ。このため前向きに聞こえる鄭長官の発言も、クアッドのこうした目的を考慮すれば参加に慎重だと理解できる。
「条件付き積極的協力」という前向きな話法だが、クアッドに否定的だった従来の政府の立場を事実上そのまま繰り返したという分析が出ている。康京和(カン・ギョンファ)前外交部長官は昨年9月、米国のアジアソサエティーが開催したテレビ会議で「クアッド・プラス」に関する質問を受けると、「他国の利益を自動で排除することは、いかなるものも良いアイデアではないと考える」と述べた。
専門家らも、米中間で最大限の戦略的あいまい性を維持しようとするこれまでの韓国政府の立場が鄭長官の発言に反映されたとみている。亜洲大米中政策研究所のキム・フンギュ所長は「トランプ政権当時に比べ、バイデン政権に入ってクアッドの中国牽制目的がさらに明確になった」とし「まだ米国が内心を完全に表していないだけに、我々が焦って立場を決める必要はない」と述べた。聖公会大のイ・ナムジュ教授も「クアッド自体の性格があいまいであり、どのように体系化されて運営されるのかが不確かな状況」とし「クアッド・プラスもそれほど迅速には進展しないだろう」と予想した。
ただ、政府が過去に比べてクアッド・プラス参加に前向きな立場を見せたという解釈もある。光云大の申相珍(シン・サンジン)教授は「トランプ政権とは違い、バイデン政権がクアッド推進において同盟国の立場を配慮し、韓国政府の基準を満たせば、韓国も選択的にクアッドに参加することができるという意味」と分析した。
鄭長官は現在の米中対立状況については「米中両国は我々に重要な国」と述べた。続いて「韓米同盟は言うまでもなく我々の平和と繁栄の核心軸であり、中国は我々と戦略的協力パートナー関係、最大貿易パートナーであるため、韓半島(朝鮮半島)の平和のためには非常に重要なパートナー」と話した。
韓米連合訓練や対北朝鮮ビラ法などをめぐり韓米間の隔たりが懸念される中、鄭長官は北朝鮮関連問題で両国の立場の違いはないと断言した。鄭長官は韓半島非核化と米朝対話の再開に関する質問に対し「韓半島の完全な非核化目標をできるだけ早期に達成するのは韓米間の共同目標であり、解決を先延ばしにできない核心課題」とし「韓米間に基本的な立場の違いはなく、意見調整も容易にできる」と語った。
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