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文-バイデン大統領、最初の電話会談から見解の違い鮮明に

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

文在寅大統領が昨年11月12日、青瓦台官邸接見室で米国大統領に当選したバイデン氏と初めての電話会談をしている。[写真 青瓦台]

ジョー・バイデン氏の大統領就任から14日が経過した4日、韓米首脳電話会談が行われた。



この日午前8時25分から57分まで32分間行われた会談直後、文在寅(ムン・ジェイン)大統領はすぐにツイートを上げた。文大統領は「私とバイデン大統領は共同の価値に基づく韓米同盟を一次元アップグレードすることを約束した」と明らかにした。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の姜ミン碩(カン・ミンソク)報道官は会見で「両首脳は韓米同盟を韓半島(朝鮮半島)とインド太平洋地域の協力を越えて民主主義・人権増進に寄与する包括的戦略同盟として引き続き発展させていくことにした」と明らかにした。


文大統領が自ら価値同盟を強調して「アップグレード」と表現したことは、バイデン政府の対中圧迫政策に呼応しようとする趣旨ではないかとみられる。バイデン大統領はこれまで自由や人権など民主主義の核心価値を共有する同盟・友好国と連合して中国を牽制(けんせい)するという意思を明らかにしてきたためだ。国立外交院のキム・ハングォン教授は「『アップグレード』という表現は、韓米同盟を中心に南北関係と対中政策に取り組んでいくという意志表明だとみることができる」と話した。北核問題に関連し、姜報道官は「バイデン大統領は韓半島問題解決の主な当事国である韓国側の努力を評価した」と強調した。

続いて「両首脳は早期に包括的対北戦略を用意する必要性があるとの認識で一致した」と明らかにした。康京和(カン・ギョンファ)外交部長官もこの日、国会の対政府質問で「北朝鮮を対話のテーブルに牽引する戦略を、早期に共に用意しようというバイデン大統領のメッセージが電話会談を通じて伝えられた」と強調した。

先月27日、韓米外相電話会談後、米国側の報道資料だけに入っていて論争を呼んだ「韓米日協力」という表現も今回の青瓦台の発表には含まれた。姜報道官は「両首脳は韓日関係改善と韓米日協力が域内の平和と繁栄に重要だということに共感した」と紹介した。

だが、電話会談後のホワイトハウスの発表をみると、両国間の温度差が明らかになった。対中牽制を念頭に置いた概念や表現がほぼ抜けていた。代表的な例が「インド太平洋」だ。ホワイトハウスはこの日、報道資料を通じてバイデン大統領が韓米同盟をインド太平洋ではない「東北アジアの核心軸(linchpin)」と表現したと伝えた。

これは先月27日、バイデン大統領と菅義偉首相の電話会談後の発表内容と比較される。当時ホワイトハウスは「両首脳はインド太平洋の平和と繁栄のための礎(cornerstone)で米日同盟の重要性を強調した」と明らかにした。バイデン大統領はこの日、オーストラリアのスコット・モリソン首相とも電話会談に臨んだが、ホワイトハウスは「バイデン大統領が米国・オーストラリア同盟をインド太平洋と世界の安定を守るための錨(anchor)として重視した」と明らかにした。

まとめると、韓米同盟は「北東アジアの核心軸」、日米同盟は「インド太平洋の礎」、米豪同盟は「インド太平洋と世界の錨」と表現したが、中国牽制などグローバル戦略でどの同盟をより重視するのかそれとなく表現したといえる。

梨花(イファ)女子大学国際学部の朴仁フィ(パク・インフィ)教授は「外交力を結集してグローバル的難題に取り組んでいこうとするバイデン政府が同盟に差をつけないということ」としながらも「ただし、インド太平洋戦略に入れば態度が不明確な韓国と違い、積極的に参加する日本とオーストラリアを最も重要なパートナーと感じるのは当然のことだ」と説明した。経済社会研究院外交安保センターの申範チョル(シン・ボムチョル)センター長も「韓国が安保協議体『日米豪印戦略対話(QUAD=クアッド)』などインド太平洋戦略次元への参加が大きくないため、韓米同盟をインド太平洋の核心軸と呼ぶことは難しいのが現実」と分析した。

対北戦略の早期樹立に対しても、ホワイトハウスは青瓦台の説明と違い「両首脳は朝鮮民主主義人民共和国に対して緊密に調整することにした」と短く言及した。

このような違いに対して、青瓦台の核心関係者は「電話会談以降、両側が調整しないでそれぞれ発表した。ホワイトハウスの資料も脈絡は同じだとみる」と話した。



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