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「日本の集団免疫は10月になってこそ…」 ワクチンの支障でますます遠ざかる五輪

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

新型コロナワクチン

日本が新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)集団免疫を獲得するには10月になってこそ可能だとの見通しが出てきた。米国ファイザーなどのワクチン供給が予想より遅れているためだ。「コロナ克服の象徴」として夏季オリンピック(五輪)を開催するという日本政府の構想にも支障が避けられなくなりそうだ。

25日、ロイター通信によると、英国データ分析会社「エアフィニティ」のラスムス・ハンセン最高経営責任者(CEO)は「ファイザーが契約したすべての国に供給するワクチンが充分ではない」とし、現在では日本が予定通りワクチンの大量供給を受ける可能性は低そうだと展望した。これに伴い、日本が人口75%水準の集団免疫を獲得する時期は「10月ごろ」と予想した。

実際、ファイザーは当初6000万人分を今年上半期までに供給するという日本政府との契約内容を、最近計7200万人分の年内供給に変更した。上半期中にどの程度の物量が日本に入ってくるのかはまだ決まっていない。


日本はファイザーの他にモデルナと2500万人分を契約しており、このうち上半期に2000万人分、7-9月期に500万人分の供給を受けるとしている。アストラゼネカとは1-3月期に供給される1500万人分を含めて合計6000万人分を契約している。モデルナとアストラゼネカはまだ日本厚生労働省に緊急使用承認を申請していない。

こうした中、日本政府は25日、具体的なワクチン接種スケジュールを発表した。まず、ファイザーワクチンの承認が下りれば2月下旬から直ちに希望する医療スタッフ1~2万人を対象に接種に入る計画だ。

3月中旬以降から新型コロナ関連機関などに勤務する医療従事者約370万人に接種し、3月末から65歳以上の高齢者(約3600万人)に対する接種を始める予定だ。続いて4月末から基底疾患がある人と高齢者施設従事者1020万人がワクチンを接種する。

厚生労働省は高齢者に対する接種を3カ月以内に終える予定だと明らかにし、残りの成人の接種は6月末~7月になってようやく始まる見込みだ。上半期に接種を終える優先接種者が日本総人口の40%程度なので、日本政府のスケジュールに従っても集団免疫の達成は早くても来年秋ごろになるといえる。

日本政府は7月の五輪を予定通りに開催するために「無観客」開催の可能性まで念頭に置いているが、世界ワクチン需給に影響を受けるほかはない状況だ。

国際オリンピック委員会(IOC)は22日、「東京五輪・パラリンピック参加選手全員に新型コロナワクチンを接種してもらうようにする」としながら五輪を予定通り開催するという意志を明らかにした。だが、世界保健機関(WHO)はこれについて「ワクチンは五輪参加選手よりも医療スタッフと保健従事者が優先的に接種しなければならない」と線を引いた。

産経新聞が26日に発表した世論調査結果によると、今夏の東京五輪開催の可能性に対する質問に55.4%が「中止もやむを得ないと思う」と答えた。28.7%は「再延期せざるを得ないと思う」と予想し、全体の84.1%が悲観的な見通しを示した。

一方、日本国内の新型コロナ拡大傾向は緊急事態宣言第3週を迎えて徐々に鈍化する様相だ。NHK放送によると、25日に全国で新たに把握された感染者は東京618人を含めて合計2764人だった。日本の1日の新規感染者が3000人を下回ったのは先月28日以降、1カ月余ぶりだ。



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