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【コラム】われわれだけが知らなかったモデルナとファウチ氏の隠れた秘密=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
早期診断と隔離というK防疫は短期的・消極的対策にすぎない。根本的な解決法はワクチンしかない。グローバル次元でワクチンは基礎研究に強い米国と欧州が先端を行くよりほかはない。くわえて韓国では臨床実験ができる感染患者も少ない。日本・フランス・イスラエル・オーストラリアはいち早く実力差を認めて独自開発をやめた。米国・欧州の動きに神経を尖らせ、mRNAワクチンの流れに素早く乗った。

振り返れば「生巫が人を殺し、半風水が家を亡ぼす(中途半端な知識を持つ者が物事をむしろ台無しにする)」は根拠のない言葉ではない。韓国イノキュア・セラピューティクスのペ・ジンゴン上級副社長は「われわれは自分たちのワクチン・治療剤の実力をあまりにも盲信しすぎた」と指摘した。これまで政界が強く推し進めた独自開発は限界を見せている。国産ワクチンは開発期間を1年後に先送りし、セルトリオンの抗体治療剤もゲームチェンジャーとしては不十分だという評価だ。ウイルスの浸透遮断・増殖抑制・伝播遮断の3つの機能のうち、感染初期の浸透遮断だけに焦点を合わせていて、変異型ウイルスにも脆弱だ。

だが、保守野党もこれ以上政府の過ちを落ち穂を拾うがごとく非難ばかりしていてはいけない。もし韓国だったら、ファウチ所長は与野の政治権によって何十回と首を切られていたことだろう。新規感染者20万人の責任を問い、スケープゴートにしていたのは明らかだ。だが、民主党バイデン氏は大統領に当選すると同時に「私はファウチ所長の再任を希望する。彼が安全だと言うなら、真っ先にワクチンの注射を打つ」と宣言した。政権と陣営論理を離れ、真の専門家に無限の信頼を寄せたのだ。


保守野党はワクチンの政治化も自制する必要がある。特に「mRNAワクチン=善、他のワクチン=悪」の二分法は禁物だ。カトリック大学のナム・ジェファン教授の話は耳を傾けるだけの価値がある。「モデルナ・ファイザー・アストラゼネカはどれも臨床結果を見れば良いワクチンだ。ワクチンを接種した実験者のうち、コロナにかかったケースが少ないうえに、重症まで進んだケースが全くなかったということも重要なポイントだ。ワクチンは効能・接近性・経済性を総合的に考慮しなければならない。ワクチンを先に接種した米国・欧州で一部副作用が現れた。このような情報を把握して誰を優先的にワクチン接種するのかよりも、どの集団に接種しないかも重要だ。今は専門家に任せて複数のワクチンを使ってどのように効果的に集団免疫を構築するか、その設計を悩まなければならない時だ」。

イ・チョルホ/中央日報コラムニスト


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