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「日本政府に最後通牒判決」…冷え込む韓日関係

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
日本政府が慰安婦被害を賠償すべきという8日の韓国裁判所の判決は、被害者には司法の正義が実現したという意味がある。日本は慰安婦被害について謝罪しながらも「賠償」という概念は最後まで拒否してきた。しかしこじれるだけこじれた韓日関係を解決すべき韓国政府の立場では、もう一つの大きな宿題を抱えることになった。日本は直ちに「韓国が国際法を違反した」と強く反発した。

裁判所は今回の判決で国際法的に通用する「主権免除」概念を排斥した。これは一国の裁判所が他国の政府の主権行為に対して裁判管轄権を持つことができないという規範だが、裁判所は「主権免除論はその後ろに隠れて賠償と補償を回避する機会を与えるためのものではない」と判示した。梁起豪(ヤン・ギホ)聖公会大教授は「その間、被害者が日本と米国の裁判所に提起した訴訟ですべて敗訴したが、今回、韓国国内で救済になったということ」とし「公式的に法廷で日本政府の法的責任が認められたのは初めてであり、意味が大きい」と評価した。

しかし今回の訴訟の被告が日本の企業や個人など民間でなく日本政府という点は、韓日関係に及ぼす影響がそれだけ大きいという意味でもある。朴チョル熙(パク・チョルヒ)ソウル大国際大学院教授は「司法府の判決は外交の領域とは違い、交渉や対話の余地がない」とし「相手国の政府を対象に事実上の最後通牒をする判決が下された状況で、わが政府が外交的に何かをする余地が減るしかない」と述べた。


判決が出る数日前、韓日政府は姜昌一(カン・チャンイル)駐日大使と相星孝一駐韓日本大使の任命を公式発表した。両国が互いに大使の交代を通じて局面の転換を図ろうとする意志を表明した直後、司法府発の衝撃波が広がったということだ。

こうした雰囲気のためか、外交部は判決から6時間半ほど過ぎてから公式的な立場を出した。「政府は裁判所の判断を尊重する」としながらも「韓日政府間の慰安婦合意が両国政府の公式合意という点を想起する」という立場からは、容易に次の手を打てない政府の深い悩みが感じられる。

さらに20日に米国でバイデン政権が発足するという点も状況をさらに複雑にする。裁判所はこの日、被害者の損害賠償請求権は消滅していないと判断し、「これは2015年の日本軍慰安婦被害者問題関連合意の適用対象にも含まれない」と明らかにした。2015年当時の韓日慰安婦合意の隠れた当事者は米国だった。特に当時の合意はオバマ前大統領が直接関与した事案だった。当時副大統領だったバイデン氏と国務副長官だったトニー・ブリンケン氏(次期国務長官に指名)は状況をよく知っているということだ。

李元徳(イ・ウォンドク)国民大教授は「米国は韓日慰安婦合意を評価するという立場だったが、今回の判決で『韓国がまた問題を持ち出した』と考えるかもしれない」とし「日本もこうした状況を活用して逆攻勢をかけるはず」と憂慮した。

日本政府も「断じて受け入れられない」とし、強く反発した。国際法上通用する「主権免除」原則を違反した「常識的にあり得ない判決」と述べながらだ。特に民間企業でなく日本政府を相手に判決が下されたという点で、日本国内では2018年の強制徴用賠償判決よりも重く受け止める雰囲気だ。

菅義偉首相もこの日の会見で「国際法上、主権国家は他国の裁判権には服さない。この訴訟は却下されるべき」とし「韓国政府に対し国際法上の違反を是正する措置を取ることを強く求めたい」と述べた。日本外務省もこの日午前の判決直後、南官杓(ナム・グァンピョ)駐日大使を外務省に呼んで抗議した。加藤勝信官房長官も定例記者会見で「今回の判決は極めて遺憾」と話した。

共同通信は「日韓関係はさらに険悪になるだろう」とし「衝撃は日本民間企業に賠償を命じた徴用訴訟を上回る」と報じた。読売新聞も「元徴用工訴訟問題などで戦後最悪といわれる日韓関係が、さらなる危機的状況に陥るのは必至」と伝えた。静岡県立大の奥薗秀樹教授は「今回の判決で『韓国は常識が通じない国』と主張する嫌韓派だけでなく、日本大衆の反韓感情まで悪化するおそれがある」と懸念を表した。



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