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「阿鼻叫喚の東部拘置所」…文政権の人権問題、初めてではなかった

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

文在寅(ムン・ジェイン)大統領。 [写真提供=青瓦台]

2017年5月9日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が大統領選挙で勝利すると、海外メディアは一斉に「人権弁護士出身者が当選した」と報じた。文大統領が政治入門前に人権弁護士の道を歩んだ点に注目したのだ。文大統領は1982年に司法研修院を次席で修了したが、民主化運動の前歴のために判事に任用されず、釜山(プサン)で故盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領と共に人権弁護士として活動を始めた。

実際、文大統領は執権後、人権の価値を繰り返し強調し、国家人権委員会の予算と組織も強化した。しかし最近は人権侵害に対する批判があちこちで起こり、人権を最優先視するという文在寅政権を困惑させている。


代表的なのが、新型コロナウイルス感染症への初動対処に失敗し、感染者数が1000人を超えたソウル東部拘置所事態だ。


◆「鉄格子から『助けてくれ』という叫び、人権弁護士大統領が答える問題」

野党・国民の力の金鍾仁(キム・ジョンイン)非常対策委員長は4日の党会議で「後進国型大惨事」「阿鼻叫喚」などと表現しながら強く批判した。金委員長は「この事態で国民の生命と安全、人権の価値が完全に無視された」とし「人が優先だと強調してきた文在寅政権の偽善の素顔がそのまま表れている」と批判した。続いて「核心責任者である法務部長官と、国政運営の最高責任者である大統領の国民への謝罪を求める」とも述べた。同党のキム・ウンヘ報道官は「文大統領の人権は誰に向かっているのか」という論評で、「(東部拘置所)鉄格子から聞こえる『助けてほしい』という叫びは、人権弁護士出身の大統領ならば真っ先に答えるべき『生命』の問題ではないのか」と指摘した。

野党は過去の文大統領の寄稿も取り上げた。「文在寅弁護士」は1991年、ハンギョレ新聞(11月7日付)に「悪化する服役者人権」と題して寄稿した。

未決拘禁者は刑事訴訟法上無罪と推定される中、捜査と裁判の過程で強大な警察および検察に対して自身を防御する地位にいる人たちだ。彼らに対する人権蹂躪と劣悪な処遇は、一方の選手を縄で縛ってボクシングの試合をするのと変わらない。

結局、収監者管理の総責任者である秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官が「尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長の排除」に没頭して収監者の防疫を度外視したのは、「文在寅弁護士」が指摘した人権蹂躪に該当するというのが野党の主張だ。

また、コロナ防疫過程である程度は個人の自由を制限することが避けられない状況ではあるが、この基準が陣営によって変わるという指摘が出ている。例えば昨年、新天地イエス教証しの幕屋聖殿(新天地)を中心に感染者が広がると、8・15集会では政府が公権力を総動員して関係者に強硬な措置を取った。昨年8月、ソウル恩平(ウンピョン)区庁が保守系市民団体「オンマ部隊」のチュ・オクスン代表に関する動きと実名を公開し、過度な個人情報流出という指摘を受けた後、非公開に転換したこともあった。

しかし政府の「5人以上集合禁止」行政命令にもかかわらず最近、共に民主党り所属の麻浦区(マポグ)議員がこれを違反して摘発され、黄雲夏(ファン・ウンハ)議員らが6人で集まったという声が出くると、「コロナ防疫もネロナムブル(=自分やればロマンスだが、他人がやれば不倫)なのか」という批判が強まっている。

◆チョ・ミン氏とチョン・ユラ氏に「二重基準」という批判

犯罪容疑者に対する人権保護でも公平性をめぐる論議を呼んだ。先月23日、懲役4年が言い渡された情景芯(チョン・ギョンシム)東洋大教授の1審判決で、情教授とチョ・グク・ソウル大教授の娘チョ・ミン氏が高麗大と釜山大医学専門大学院に提出した資料の相当数は虚偽という結論が出た。しかし最終確定判決が出るまで高麗大と釜山大はチョ氏の入学を取り消すことはできないという立場だ。一見「無罪推定の原則」に基づく措置だが、これは4年前に崔順実(チェ・スンシル、改名後はチェ・ソウォン)被告の娘チョン・ユラ氏が1審判決が出る前にチョンダム高入学と梨花女子大入学がすべて取り消され、中学卒になったのとは対照的だ。国民の力の金炳旭(キム・ビョンウク)議員は「教育部は過去にチョン・ユラ氏の入学と学事管理特恵問題が明らかになった当時、司法府の判断とは関係なく独自の特別監査を実施し、梨花女子大にチョン・ユラ氏の退学と入学取り消しを求めた」と指摘した。

情報人権も同じだ。文在寅政権で個人情報保護委員会は長官級機関に格上げされた。しかし秋美愛長官は昨年11月、尹錫悦検察総長の側近の韓東勲(ハン・ドンフン)検事長を狙って「携帯電話パスワード公開法案」を推進したが、「憲法と衝突する」という指摘を受けて退いた。

◆犯罪容疑者・情報・女性人権も与野党が交代すると態度が逆転

「国民保護と公共安全のためのテロ防止法」(テロ防止法)をめぐり逆転した態度も同じだ。当時野党だった共に民主党は2016年2月末、与党だったセヌリ党が推進したテロ防止法を「国民監視法」(陳善美議員)と批判し、3月初めまで192時間のフィリバスター(無制限討論)をして阻止した。しかし翌年、与党になり、国家情報院がテロ防止法の必要性を主張すると、民主党議員らは問題視しなかった。絶対多数議席を占めた第21代国会でも、民主党からテロ防止法を改正しようという声は出てこない。

最近、故朴元淳(パク・ウォンスン)前ソウル市長事件をめぐり民主党が「被害を訴える人」という新造語を用いるのも、陣営によって女性人権の基準が異なる事例に挙げられる。特に代表的な女性運動家だった南仁順(ナム・インスン)民主党議員は朴前市長側にセクハラで訴えられる事実を流出したことが明らかになり、モラル問題が浮上した状態だ。

これに関連し、代表的な進歩論客の一人、康俊晩(カン・ジュンマン)全北大教授は最近出した著書『権力は人の脳を変える』で現政権をこのように批判した。

「文在寅政権のネロナムブル事例を一つ一つ整理したが、途中でやめてしまった。あえて指摘することもなく、ほとんどすべてのことがネロナムブルだったからだ」。



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