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「尹錫悦検察総長の懲戒取り消し訴訟は大統領に対する訴訟」=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

文在寅(ムン・ジェイン)大統領と尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長が昨年11月8日午後、青瓦台で開かれた反腐敗政策協議会で国民儀礼をしている。 [青瓦台写真記者団]

尹錫悦(ユン・ソクヨル)韓国検察総長の特別弁護人イ・ワンギュ弁護士が17日、法務部の検事懲戒委員会の処分に対する取り消し訴訟は「大統領に対する訴訟」と述べた。法的訴訟の相手は懲戒請求権者の秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官だが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が懲戒執行権者であるだけに、その判断に対する正当性を行政訴訟で争うという意味と解釈される。その間、秋-尹(秋美愛-尹錫悦)葛藤で包装されていたが、実際には文(文大統領)-尹の衝突という認識を表したのだ。青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)はその間、「文大統領は法務部の懲戒請求を裁可しただけ」という立場を守ってきた。青瓦台の関係者はこの日も「被告は大統領でなく法務部長官」と主張した。

尹総長側の弁護人はこの日午後9時ごろ、ソウル行政裁に、懲戒委の停職2カ月処分の効力を取り消してほしいという本案訴状と本案判決前まで処分の効力を停止してほしいという執行停止申請書を出した。1日に行政裁で尹総長の職務排除執行停止決定を受けた当時と同じ主張と証拠を訴状に入れ、15日の懲戒委2次審議で新しく表れた資料と証人の陳述を追加の証拠として提出した。

イ弁護士は「総長の2カ月停職処分は回復できない損害」と強調した。イ弁護士は「重要な捜査が進行中であり、新しい重要捜査も出るかもしれないが、総長がいる場合といない場合によって捜査が変わる」とし「総長の2カ月間の空白をどう回復するのか」と指摘した。続いて「検警捜査権調整に関連してシステム整備措置が必要だが、その間、尹総長が準備してきたことを一貫して処理できるようにすべきだ」と述べた。イ弁護士は「大統領を相手にした訴訟」が強調される状況について、「大統領の処分に対する訴訟であるため、大統領に対する訴訟」とし「基本的な立場は、憲法と法治主義に対する毀損に対して憲法と法律に定められた手続きに基づき対応するということ」と答えた。


厳密に言えば法的な訴訟の対象は秋長官だ。国家公務員法が行政訴訟を提起する際、大統領の処分の場合、所属長官を被告にするよう規定しているからだ。

◆野党「観戦者コスプレの文大統領…もう前に出てくるべき」

しかし尹総長側は実質的に大統領の停職処分に対して正当性を争うという内心を隠さなかった。

青瓦台の立場発言とは違い、政界では尹総長の懲戒の余波が結局、文大統領に向かったと認識している。文大統領の裁可で「始終一貫『私とは関係ない』という態度だった文大統領がいきなりリング上に割り込んだ場面」(パク・ソンミン政治コンサルティング「ミン」代表)が演出されたからだ。

与党側の判断も変わらない。尹総長が訴状を出す前のこの日午前、姜キ正(カン・キジョン)元青瓦台政務首席秘書官はラジオ番組のインタビューで「今からは尹錫悦検察総長が大統領と戦うかどうかを選択しなければいけない」と尹総長に圧力を加えた。安敏錫(アン・ミンソク)民主党議員もラジオ番組のインタビューで「文大統領は普段は穏やかに見えるが、決心すればとても怖い方」とし「私は尹総長が検察改革を望む国民と大統領に勝つことはできないとみる」と述べた。尹総長の訴訟についても「国民と大統領に対する戦争を宣言するものだ」とし「本当に愚かな判断」と話した。

野党側は文大統領を前に出す機会だとみている。国民の力の張済元(チャン・ジェウォン)議員は「これまで文大統領は秋長官の後ろに隠れていた。文-尹の葛藤を秋-尹の葛藤に偽装して御用懲戒委を作って合法を装い、『大統領は懲戒で裁量がない』としながら懲戒を裁可する最後の瞬間まで『観戦者コスプレ』で一貫した」と指摘した。続いて「尹総長が本格的な訴訟戦に入った。もう大統領が出てこなければいけないようだ」とし「今から広がる法的・政治的な波紋と激しい民心の逆風は文大統領に向かうだろう」と述べた。

同じく国民の力のチョ海珍(チョ・ヘジン)議員もこの日の電話で「今後、政権捜査のもみ消し、尹錫悦総長の排除などは全面的に文大統領に責任がある」と話した。

陳重権(チン・ジュングォン)元東洋大教授は、これまで尹総長の主張を認めた法務部監察委員会と行政裁の決定に言及し、「文大統領は恐ろしい方だ。しかしこの国の憲法が国民をその恐ろしい方から守るだろう」と述べた。また「大統領が尹錫悦総長に勝っても、この国の法治主義システムと戦って勝つことはできない」と語った。

一方、尹総長はこの日から停職処分の効力が発生し、出勤しなかった。尹総長は特別弁護人と連絡し、訴訟書類の作成など今後の対応策を用意したという。文大統領は停職懲戒案を裁可した前日晩、趙南寬(チョ・ナムグァン)大検察庁次長検事を含む最高検察庁の関係者と共に夕食を取った。



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