防衛事業庁は海軍が使う「水中自律機雷探索体」を2023年までに開発するためLIGネクスワンと9日に開発契約を結んだ。数百メートルの海中で20時間以上自動運転しながら機雷を探す水中無人ロボットだ。[写真 防衛事業庁]
これまで海軍は「海の地雷」と呼ばれる機雷を探すために多くの装備と人員を投じてきた。機雷探索艦・掃海艦などに装着されたソナーで海底を探索するのが一般的だが、襄陽(ヤンヤン)級掃海艦の場合、乗組員だけで60人に達する。
海上近くに浮上した機雷は爆発物処理隊員が裸眼で探したりもする。こうした方法は時間が長くかかるだけでなく人命被害の恐れがある。軍が無人ロボット開発に乗り出した背景だ。
今回開発するロボットは海底で20時間以上の自動運転を目標にする。暗礁など多様な障害物を避けながら機雷だけを見つけ出せるよう暗い海底でも映像識別を助ける水中超音波カメラとソナーなどを装備する計画だ。
ロボットが機雷を探せば掃海艦が出動し爆雷を落として除去する。それだけ作戦時間を大幅に短縮できるものと軍は期待している。
軍は有事の際に北朝鮮軍の特殊部隊対応にもこのロボットを活用する計画だ。浸透予想海域などで待機しながら監視と偵察活動をするということだ。また、ロボットは海難事故発生時の救助作戦、港湾周辺の海底面地形情報など海洋情報収集にも活用できる。
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