韓国外交部
外交部高官はこの日「北朝鮮が10・10労働党創建節軍事パレードで新しい大陸間弾道ミサイル(ICBM)と潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を公開したが、完全な技術力を検証・誇示する側面で挑発する可能性もある」と述べた。彼はこの日「ICBM技術の場合は弾頭再進入の技術を、SLBMの場合は新型潜水艦で発射できるかを検証するために試験発射が可能だ」として「このような挑発を抑制するために新しい米国行政府は北朝鮮に早く対話のメッセージを伝達する必要がある」と強調した。
この高官は「バイデン行政府でスティーブン・ビーガン国務省副長官兼対北朝鮮特別代表の後任を早急に任命すれば、肯定的なメッセージを明確に与えるだろう」と話した。ビーガン副長官は来年1月20日バイデン行政府発足以前に退任する予定だ。彼は来週初めに最後の「告別訪韓」をする予定だ。
外交部は李度勲(イ・ドフン)韓半島(朝鮮半島)平和交渉本部長の11月大統領選直後の訪米を含んで、きっかけがあるたびにバイデン当選者側にこのような北朝鮮向けの対話のメッセージ発信を呼びかけたが、まだ具体的な回答を聞いていないと伝えられた。
だが、国務長官指名者のアントニー・ブリンケン氏などと近いカート・キャンベル元国務省東アジア太平洋次官補が2日(現地時間)「1月21日バイデン大統領就任翌日に任務が開始されれば北朝鮮に対する早期の信号発信はバイデンチームの優先順位の上段近くにあるだろう」としたのは政府のこのような呼びかけに応えるものだと政府はみている。
キャンベル元次官補はこの日、ワシントンのシンクタンク「アトランティックカウンシル」と「韓国国際交流財団(KF)」主催のテレビフォーラムでこのように話して「バイデンチームが直面した挑戦の中の一つは北朝鮮をどうするかを早期に決める必要があるということ」と強調した。また、ドナルド・トランプ大統領の対北朝鮮首脳外交に関し「トランプ大統領は途方もなく大胆なことをする準備ができていた。模倣してほめるべき部分」と異例に評価したりもした。
これを受け、バイデン氏の外交政策チームはドナルド・トランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長がやりとりした書信を近いうちに検討する予定だとCNNが3日(現地時間)、報じた。
CNNは一部の韓国政府高官と北朝鮮専門ちはバイデンチームが北朝鮮に対する戦略設定に時間をかける間、北朝鮮が主導権を握ることを懸念していると伝えた。北朝鮮は新しい米国行政府が発足すればミサイルをしばしば発射したが、これは次期行政府の外交チームを攻撃でない防御態勢に追い込む可能性があるということだ。
また、外交部高官は次期バイデン行政府の安保チームが北朝鮮の核凍結および大陸間弾道ミサイル(ICBM)威嚇の除去に焦点を当てた暫定合意を推進する可能性に対しても懸念を示していると言及した。
このような懸念はクリントン行政府当時、米国務省非拡散次官補を務めたブルッキングス研究所のロバート・アインホーン上級研究員の昨年「北核交渉:暫定合意に転換する時(US-DPRK Negotiations:Time to Pivot to an Interim Agreement)」という報告書と関係がある。アインホーン氏は当時「完全な非核化より現実的に核物質の生産・輸出と核・ミサイル試験中断を含む凍結のための『暫定合意』を推進して以降縮小を扱うべきだ」と提案した。
これは、バイデン氏側の高官が言及した「北核放棄懐疑論」に関係がある。国務長官内定者のアントニー・ブリンケン氏は9月米CBSに「北朝鮮の完全な非核化を短期間で達成するのは不可能ではなくても可能性がとても小さく非現実的」とし「私が構想するのは長期間にかけた軍縮手続きを稼動すること」と話した。
これを受け、外交部高官は「交渉の初期段階で暫定合意を実現すれば大きい成果だが、(ICBM試験発射を中断して)米国本土を守り、核凍結を中心にすれば米国は安全になるかもしれないが、韓国と日本はどうするのか」として「この問題が今後の話題になるだろう」と話した。
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